2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級) 過去問
2024年5月
問64 (実技 問4)
問題文
大津さんは、投資信託への投資を検討するに当たり、FPの細井さんから候補である3ファンドの過去3年間の運用パフォーマンスについて説明を受けた。FPの細井さんが下記<資料>に基づいて説明した内容の空欄( ア )~( ウ )にあてはまる語句および数値の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。
<FPの細井さんの説明>
・「資料の過去3年間の実績から比較すると、一番リスクが高いのは( ア )といえます。」
・「シャープレシオにより投資効率を考えると、最も効率的なのは( イ )で、そのシャープレシオの値は( ウ )です。」
<FPの細井さんの説明>
・「資料の過去3年間の実績から比較すると、一番リスクが高いのは( ア )といえます。」
・「シャープレシオにより投資効率を考えると、最も効率的なのは( イ )で、そのシャープレシオの値は( ウ )です。」

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問題
FP技能検定2級 2024年5月 問64(実技 問4) (訂正依頼・報告はこちら)
大津さんは、投資信託への投資を検討するに当たり、FPの細井さんから候補である3ファンドの過去3年間の運用パフォーマンスについて説明を受けた。FPの細井さんが下記<資料>に基づいて説明した内容の空欄( ア )~( ウ )にあてはまる語句および数値の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。
<FPの細井さんの説明>
・「資料の過去3年間の実績から比較すると、一番リスクが高いのは( ア )といえます。」
・「シャープレシオにより投資効率を考えると、最も効率的なのは( イ )で、そのシャープレシオの値は( ウ )です。」
<FPの細井さんの説明>
・「資料の過去3年間の実績から比較すると、一番リスクが高いのは( ア )といえます。」
・「シャープレシオにより投資効率を考えると、最も効率的なのは( イ )で、そのシャープレシオの値は( ウ )です。」

- ( ア )KXファンド ( イ )KYファンド ( ウ )1.50
- ( ア )KYファンド ( イ )KZファンド ( ウ )0.45
- ( ア )KZファンド ( イ )KXファンド ( ウ )0.80
- ( ア )KZファンド ( イ )KYファンド ( ウ )1.25
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この過去問の解説 (3件)
01
(ア)の解説
投資信託等の証券投資でのリスクとは、収益の不確実性の度合いを意味します。
標準偏差は平均値からのばらつきの大きさを、統計的に表す指標の一つです。
証券投資では標準偏差が大きいほど、ばらつきが大きく高リスクであると捉えられます。
本問では標準偏差が最も大きい KZファンド が一番リスクが高いといえます。
(イ)(ウ)の解説
シャープレシオは投資の効率性を示す指標の一つです。
一般に高いリターン(平均リターン)が期待できる証券は、
変動も大きく高リスクとなる傾向があります。
シャープレシオはリスクに対するリターンの大きさを示し、
この値が大きいほどリスクの割にリターンが高く効率がよいと評価されます。
シャープレシオ=(ファンドの収益率-無リスク資産の収益率)/ファンドの
標準偏差
各ファンドのシャープレシオは
KXファンド = (5.7-0.5)/6.5 = 0.8
KYファンド = (3.0-0.5)/2.0 = 1.25
KZファンド = (4.5-0.5)/10.0 = 0.4
となり、シャープレシオでの評価では KYファンド が最も効率的で、
シャープレシオの値は 1.25 となります。
誤り。
(ア)と(ウ)が誤り。
シャープレシオの分子は (ファンドの収益率-無リスク資産の収益率) です。
誤り。
(ア)~(ウ)が全て誤り。標準偏差が大きいほど高リスクとなります。
またシャープレシオが大きいほど効率性がよいファンドとなります。
誤り。
(ア)~(ウ)が全て誤り。標準偏差が大きいほど高リスクとなります。
KXファンドは本問では最も高収益のファンドといえますが、
収益性とリスクの兼ね合いを勘案した効率性の観点ではKYファンドが最もよいという評価になります。
正しい。
上記解説の通り。
シャープレシオをの分子の収益性は、
無リスク資産に対するファンドの超過リターンを表します。
実際に計算する際に無リスク資産の収益性を引くのを忘れないよう、
気を付けましょう。
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02
多数の投資家から集めた資金を1つの基金とし、それを運用会社が株式や不動産などに分散投資して、そこで得た利益を投資家に分配する金融商品を「投資信託」といいます。
また、「標準偏差」とは運用成果のばらつき度合を示し、この値が大きいほどリスクの高い商品(価格の変動が大きい)と言え、「シャープレシオ」とはリスクに見合うリターンを運用で出したかどうかを測る指標で、この値が大きいほどより効率よく投資できていると判断できます。
なお、シャープレシオは『(ファンドの収益率-安全資産利子率)÷標準偏差』で求めることができます。
まずは(ア)~(ウ)の内容を確認します。
投資において「リスク」とは不確実性のことをいい、これを比較するにはファンドごとの標準偏差を比較します。
「KXファンド:標準偏差6.50%」、「KYファンド:2.00%」、「KZファンド:10.00%」で、数値の大きい方がリスクが高いので、最もリスクの高いファンドは「KZファンド」であると言えます(反対に最もリスクの低いのはKYファンドと言えます)。
次に各ファンドのシャープレシオを求めます。
『KXファンド:(収益率5.70%-無リスク金利0.50%)÷標準偏差6.50%=0.8』、『KYファンド:(収益率3.00%-無リスク金利0.50%)÷標準偏差2.00%=1.25』、『KZファンド:(収益率4.50%-無リスク金利0.50%)÷標準偏差10.00%=0.4』で、数値の大きい方が効率よく投資できていると判断できるので、最も効率なのは「KYファンド」で、シャープレシオの値は「1.25」です。
したがって、(ア)~(ウ)に入るのは「(ア)KZファンド(イ)KYファンド(ウ)1.25」なので、この選択肢は間違いです。
まずは(ア)~(ウ)の内容を確認します。
投資において「リスク」とは不確実性のことをいい、これを比較するにはファンドごとの標準偏差を比較します。
「KXファンド:標準偏差6.50%」、「KYファンド:2.00%」、「KZファンド:10.00%」で、数値の大きい方がリスクが高いので、最もリスクの高いファンドは「KZファンド」であると言えます(反対に最もリスクの低いのはKYファンドと言えます)。
次に各ファンドのシャープレシオを求めます。
『KXファンド:(収益率5.70%-無リスク金利0.50%)÷標準偏差6.50%=0.8』、『KYファンド:(収益率3.00%-無リスク金利0.50%)÷標準偏差2.00%=1.25』、『KZファンド:(収益率4.50%-無リスク金利0.50%)÷標準偏差10.00%=0.4』で、数値の大きい方が効率よく投資できていると判断できるので、最も効率なのは「KYファンド」で、シャープレシオの値は「1.25」です。
したがって、(ア)~(ウ)に入るのは「(ア)KZファンド(イ)KYファンド(ウ)1.25」なので、この選択肢は間違いです。
まずは(ア)~(ウ)の内容を確認します。
投資において「リスク」とは不確実性のことをいい、これを比較するにはファンドごとの標準偏差を比較します。
「KXファンド:標準偏差6.50%」、「KYファンド:2.00%」、「KZファンド:10.00%」で、数値の大きい方がリスクが高いので、最もリスクの高いファンドは「KZファンド」であると言えます(反対に最もリスクの低いのはKYファンドと言えます)。
次に各ファンドのシャープレシオを求めます。
『KXファンド:(収益率5.70%-無リスク金利0.50%)÷標準偏差6.50%=0.8』、『KYファンド:(収益率3.00%-無リスク金利0.50%)÷標準偏差2.00%=1.25』、『KZファンド:(収益率4.50%-無リスク金利0.50%)÷標準偏差10.00%=0.4』で、数値の大きい方が効率よく投資できていると判断できるので、最も効率なのは「KYファンド」で、シャープレシオの値は「1.25」です。
したがって、(ア)~(ウ)に入るのは「(ア)KZファンド(イ)KYファンド(ウ)1.25」なので、この選択肢は間違いです。
まずは(ア)~(ウ)の内容を確認します。
投資において「リスク」とは不確実性のことをいい、これを比較するにはファンドごとの標準偏差を比較します。
「KXファンド:標準偏差6.50%」、「KYファンド:2.00%」、「KZファンド:10.00%」で、数値の大きい方がリスクが高いので、最もリスクの高いファンドは「KZファンド」であると言えます(反対に最もリスクの低いのはKYファンドと言えます)。
次に各ファンドのシャープレシオを求めます。
『KXファンド:(収益率5.70%-無リスク金利0.50%)÷標準偏差6.50%=0.8』、『KYファンド:(収益率3.00%-無リスク金利0.50%)÷標準偏差2.00%=1.25』、『KZファンド:(収益率4.50%-無リスク金利0.50%)÷標準偏差10.00%=0.4』で、数値の大きい方が効率よく投資できていると判断できるので、最も効率なのは「KYファンド」で、シャープレシオの値は「1.25」です。
したがって、(ア)~(ウ)に入るのは「(ア)KZファンド(イ)KYファンド(ウ)1.25」なので、この選択肢が正解です。
したがって、答えは「(ア)KZファンド(イ)KYファンド(ウ)1.25」です。
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03
投資信託の運用実績を、様々な指標から読み取る問題です。
主な指標は以下の通りです。
◆収益率:投資収益/投資額×100
◆標準偏差:収益率の平均値からのばらつき具合(不確実性)
やリスクを表します。
この値が大きいほど、リスクが高く効率が悪いとされています。
◆無リスク金利:元本が保証された預貯金などの金利をいい、リスク無しで得られる運用収益を表します。
◆シャープレシオ:(収益率―無リスク金利)/標準偏差
投資効率を比較する際に用いられます。
この値が大きいほど、効率的な運用であったと判断されます。
( ア )については、3ファンドのうち、
標準偏差の値が一番大きいのはKZファンドですから、
一番リスクが高いのはKZファンドといえます。
3ファンドのシャープレシオの計算方法は、以下の通りです。
●KXファンド:(5.7-0.5)/6.5=0.8
●KYファンド:(3.0-0.5)/2.0=1.25
●KZファンド:(4.5-0.5)/10=0.4
シャープレシオの値が一番大きいのはKYファンドの1.25ですから、
( イ )はKYファンドで、( ウ )は1.25になります。
誤りです。
誤りです。
誤りです。
正しいです。
投資信託は、標準偏差は小さいほど、シャープレシオは大きいほど、
効率的に運用されたと判断されます。
シャープレシオを求める計算式を覚えておきましょう。
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