2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級) 過去問
2025年1月
問96 (実技 問36)

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問題

2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)試験 2025年1月 問96(実技 問36) (訂正依頼・報告はこちら)

<設例>

照之さんは、勤務先の早期退職優遇制度に関心があり、FPで税理士でもある最上さんに質問をした。照之さんが勤務先の早期退職優遇制度を利用して退職する場合、下記<資料>に基づき、退職一時金から源泉徴収される所得税額として、正しいものはどれか。なお、照之さんは「退職所得の受給に関する申告書」を適正に提出するものとする。また、照之さんは勤務先の役員であったことはなく、退職は障害者になったことに基因するものではないものとする。

<資料:照之さんの退職に係るデータ>
入社日 :1990年4月1日
退職日 :2025年6月30日
支給される退職一時金 :3,600万円
問題文の画像
  • 1,296,000円
  • 1,376,500円
  • 1,680,000円
  • 2,028,000円

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この過去問の解説 (3件)

01

退職所得に関する問題です。

選択肢1. 1,296,000円

退職所得金額の計算式は以下の通りです。

(収入金額-退職所得控除額)×1/2

 

退職所得控除額は、勤続年数によって計算式が異なります。

勤続年数20年以下:40万円×勤続年数(80万円に満たない場合は80万円)

勤続年数20年超:800万円+70万円×(勤続年数-20年)

照之さんの勤続年数は35年3か月であり、端数の3か月は計算上1年に切り上げるため、勤続年数36年として計算します。

よって、勤続年数20年超となるため、退職所得控除額は以下の通り求められます。

800万円+70万円×(36年-20年)

=800万円+70万円×16年

=800万円+1,120万円=1,920万円

 

退職所得金額の計算式に当てはめると、

(3,600万円-1,920万円)×1/2

=1,680万円×1/2=840万円

 

最後に、所得税の速算表に当てはめると、

840万円×23%-636,000円=1,296,000円

 

上記により、選択肢1が正答となります。

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02

タックスプランニング分野から、退職所得に関する問題です。

退職所得金額の計算式は下記の通りです。

退職所得=(収入―退職所得控除額)×1/2

退職所得控除額

勤続年数20年以下→40万円×勤続年数

勤続年数20年超→800万円+70万円×(勤続年数-20年)

なお、本問では、退職所得金額ではなく、「所得税額」を問われている点は注意が必要です。

選択肢1. 1,296,000円

正しい

手順① 退職所得の計算

まずは、退職所得の金額から計算していきます。

照之さんの勤続年数は、35年間3ヵ月となります。1年未満は切上げるので、勤続年数は「36年」となります。

退職所得

={収入-800万円+70万円×(勤続年数-20年)}×1/2

={3,600万円-(800万円+70万円×(36年-20年))}×1/2

=(3,600万円-1,920万円)×1/2

=1,680万円×1/2

=840万円

 

手順② 所得税額の計算

資料の<所得税の速算表>により、課税される所得金額は「6,950,000円から8,999,000円まで」の区分に該当します。したがって

所得税額

=8,400,000円×23%-636,000円

=1,932,000円-636,000円

1,296,000円

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03

この問題は退職所得について問われています。

【解説】

1.勤続年数を確認します。

設問の場合、照之さんは35年3カ月勤務されていますので勤続年数は36年となります。

 

2.退職所得控除の計算をします。

退職所得控除は以下のとおりです。

勤続年数20年未満勤続年数×40万円
勤続年数20年以上800万+(勤続年数-20年)×70万円

従って照之さんの場合は800万円+(36年-20年)×70万円=1920万円となります。

 

3.退職所得を計算します。

退職所得は(退職金-退職所得控除)×1/2で求めることができます

従って計算すると(3600万円-1920万円)×1/2=840万円となります。

 

4.退職一時金から源泉徴収される所得税額を計算します。

840万円×23%-636000円=1,296,000円

 

よって答えは1,296,000円となります。

選択肢1. 1,296,000円

適切です。

冒頭の解説をご参照ください。

選択肢2. 1,376,500円

不適切です。

冒頭の解説をご参照ください。

選択肢3. 1,680,000円

不適切です。

冒頭の解説をご参照ください。

選択肢4. 2,028,000円

不適切です。

冒頭の解説をご参照ください。

まとめ

退職所得の計算式を覚えましょう。

参考になった数0