2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級) 過去問
2025年5月(CBT)
問24 (学科 問24)

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問題

2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)試験 2025年5月(CBT) 問24(学科 問24) (訂正依頼・報告はこちら)

固定利付債券(個人向け国債を除く)の一般的な特徴に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
  • 市場金利の上昇は債券価格の下落要因となり、市場金利の低下は債券価格の上昇要因となる。
  • 発行体の財務状況の悪化や経営不振などにより、元金の償還や利払い等が履行されない可能性が高まることは、債券価格の下落要因となる。
  • 景気が好況で物価が持続的に上昇する状態にある局面では、債券価格は上昇する傾向がある。
  • 債券を償還までの期間の長短で比較した場合、他の条件が同一であれば、償還までの期間が長い債券のほうが、利回りの変化に対する価格の変動幅は大きくなる。

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この過去問の解説 (2件)

01

金融資産運用分野から、固定利付債券の問題になります。
固定利付債券とは、発行時に決められた利率が、償還(満期になって投資家にお金が返還される)まで変わらない債券のことをいいます。

 

選択肢1. 市場金利の上昇は債券価格の下落要因となり、市場金利の低下は債券価格の上昇要因となる。

適切
通常、市場金利と債券価格は「シーソー関係」といわれています。市場金利が上昇したら債券価格は下落し、市場金利が低下したら債券価格は上昇します。これは市場金利が上昇したら、新規発行される債券の利率が高くなるため、既に発行済の債券の需要がなくなり、結果として価格は下落します。逆に市場金利が低下したら、新規発行される債券の利率も低くなります。そのため、既に発行済の債券の需要が高まり、価格は上昇します。

 

選択肢2. 発行体の財務状況の悪化や経営不振などにより、元金の償還や利払い等が履行されない可能性が高まることは、債券価格の下落要因となる。

適切
元本償還や利払いの不履行が発生すれば、投資資金を回収できないリスクが高くなります。債権所有者はそのリスクを避けるために債券の売却を行うため、供給過多となり、債券価格は下落することになります。

 

選択肢3. 景気が好況で物価が持続的に上昇する状態にある局面では、債券価格は上昇する傾向がある。

不適切
物価が継続的に上昇すると一般的に景気は拡大傾向となります。企業の活動が活発になり資金の需要が高まることにより、金利も上昇します。金利が上がると債券価格は下落傾向となるため、「上昇する傾向」としている本選択肢は間違いです。

 

選択肢4. 債券を償還までの期間の長短で比較した場合、他の条件が同一であれば、償還までの期間が長い債券のほうが、利回りの変化に対する価格の変動幅は大きくなる。

適切
通常、同条件であれば、残存期間の長い債券は償還までの金利変動の影響を受ける期間も長くなるため、利回りの変化に対する価格変動幅も大きくなります。

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02

この問題では、債券価格の「変動要因」や「特性」について問われています。

選択肢1. 市場金利の上昇は債券価格の下落要因となり、市場金利の低下は債券価格の上昇要因となる。

適切です。

固定利付債券価格は、利息が固定されているため、市場金利と逆の動きをします。

 

そのため、市場金利の上昇は債券価格の下落要因となります。

選択肢2. 発行体の財務状況の悪化や経営不振などにより、元金の償還や利払い等が履行されない可能性が高まることは、債券価格の下落要因となる。

適切です。

発行体の経営不振等により、償還や支払い不履行の可能性が高まることを、

信用リスクの上昇といいます。

 

信用リスクが上昇すると、債券価格が下落します。

選択肢3. 景気が好況で物価が持続的に上昇する状態にある局面では、債券価格は上昇する傾向がある。

不適切です。

物価上昇時は、企業や個人の資金需要が高まり、

借入需要が増加することで、市場金利が上昇しやすくなります。

 

市場金利が上昇する局面では、債券価格は下落する傾向があります。

 

これは、債券価格と市場金利は逆の動きをするためです。

 

選択肢4. 債券を償還までの期間の長短で比較した場合、他の条件が同一であれば、償還までの期間が長い債券のほうが、利回りの変化に対する価格の変動幅は大きくなる。

適切です。

固定利付債券は、利息が固定されているため、

償還期間が長いほど金利変動の影響が強くなります。

 

金利変動の影響を受けることで、債券の価格が変動しやすくなります。

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