FP3級の過去問
2023年9月
実技 問15

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問題

FP3級試験 2023年9月 実技 問15 (訂正依頼・報告はこちら)

長岡さん(35歳)が2023年中に贈与を受けた財産の価額および贈与者は以下のとおりである。長岡さんの2023年分の贈与税額として、正しいものはどれか。なお、2023年中において、長岡さんはこれ以外の財産の贈与を受けておらず、相続時精算課税制度は選択していないものとする。

・長岡さんの父からの贈与  現金180万円
・長岡さんの祖父からの贈与 現金50万円
・長岡さんの祖母からの贈与 現金200万円
※上記の贈与は、住宅取得等資金や教育資金、結婚・子育てに係る資金の贈与ではない。
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  • 16万円
  • 38万円
  • 56万円

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この過去問の解説 (3件)

01

「贈与税」は、受贈者一人につき毎年1月1日から12月31日までに受け取った贈与財産の合計額に対して課税されます。(暦年課税)

 

贈与税の基礎控除額は「110万円」で、課税価格から必ず差し引かれます。

したがって、贈与の合計が年間110万円に満たない場合には贈与税は課税されず、110万円を超えた部分に課税されます。

 

長岡さんの贈与税額を計算します

〈手順1〉課税価格を出します。

課税価格=180万円+50万円+200万円=430万円

 

〈手順2〉課税価格から基礎控除を差し引きます。

基礎控除後の課税価格=430万円-110万円=320万円

 

〈手順3〉速算表にあてはめ、納付税額を算出します。

直系尊属からの特例贈与なので、速算表(イ)を用いて計算します。

(特例贈与は、一般の贈与財産より低い税率が適応されます。)

 

贈与税額=320万円(基礎控除後の課税価格)×15%(税率)−10万円(控除額)=38万円

となります。

まとめ

「38万円」が正解です。

参考になった数10

02

暦年課税制度の問題になります。

暦年課税制度とは、受贈者が受けた財産価額(その年の1月1日~12月31日)が基礎控除額(110万円)を超えた場合、その超えた部分に課税する制度です。

 

<計算手順>

受けた財産価額合計-基礎控除額(110万)=課税価格

上記課税価格を、<贈与税の速算表>を参照して、贈与税額を求めます。

  

※「直系尊属からの贈与」と「一般の贈与」では、税率と控除額が違うので間違えないようにしましょう。

選択肢1. 16万円

この選択肢は誤りです。

選択肢2. 38万円

この選択肢が正解です。

選択肢3. 56万円

この選択肢は誤りです。

まとめ

長岡さん(35歳)が2023年中に受けた財産価額に対して、贈与税額を求めてみましょう。

 

2023年中に受けた財産価額

長岡さんの父から  現金180万円

長岡さんの祖父から 現金50万円

長岡さんの祖母から 現金200万円

 

※全員、直系尊属となり、長岡さんの受けた財産価額合計は430万です。

 基礎控除後の課税価格:430万-110万=320万

 

 

<贈与税の速算表>(特例贈与財産)より

※直系尊属の場合

 贈与税額:320万✕15%-10万=38万

 38万円が正解です。

参考になった数3

03

ポイントは、贈与税を求める計算ができるかです。

読み取りに手間がかかるわけではないので、贈与税の計算方法をしっかりと覚えている必要があります。

選択肢1. 16万円

誤りです。

選択肢2. 38万円

正解です。

贈与税の速算表から18歳以上の者が直系尊属から贈与を受けた場合に当てはまるためこの速算表を使います。

父、祖母、祖父それぞれから贈与された金額を合計して、180万円+50万円+200万円=430万円です。

これに贈与税を求めるため基礎控除を差し引き430万円-110万円=320万円となります。

先ほどの贈与税の速算表から基礎控除後の課税価格が200万円超〜400万円以下に当てはまります。

その結果、計算は320万円×15%-10万円=38万円となります。

選択肢3. 56万円

誤りです。

まとめ

基礎控除を忘れてしまうと全然違う答えになります。

あとは計算方法で贈与税を求める最後の計算は、課税価格×税率-控除額というのを覚えておきましょう。

参考になった数3