FP3級の過去問
2024年1月
実技 問4

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問題

FP3級試験 2024年1月 実技 問4 (訂正依頼・報告はこちら)

下記<資料>は、香川さん、細井さんおよび大津さんがWA銀行(預金保険制度の対象となる銀行)で保有している金融商品の時価の一覧表である。WA銀行が破綻した場合、この時価に基づいて預金保険制度によって保護される金額に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
問題文の画像
  • 香川さんの金融商品のうち、保護される金額の合計は600万円である。
  • 細井さんの金融商品のうち、保護される金額の合計は780万円である。
  • 大津さんの金融商品のうち、保護される金額の合計は1,050万円である。

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この過去問の解説 (3件)

01

預金保険の対象となる金融機関に預金をすると、自動的にその預金に保険がかかり、万が一金融機関が破綻した場合、一定の範囲内で預金が保護されます。

この制度を「預金保険制度」といいます。

保険金の財源は、預金量に応じて金融機関が納付する保険料により賄われます。

 

預金保険制度の対象となる金融機関

・銀行(日本国内に本店があるもの)

・信用金庫

・信用組合

・労働金庫 など

 

預金保険制度の対象外の金融機関

・上記金融機関の海外支店

・外国銀行の日本支店

・政府系金融機関 など

 

預金保護の範囲は、以下のとおりです。

【決済用預金】

当座預金などの決済用預金※は全額保護されます。

 

※決済用預金は、以下の3条件がそろった預金をいいます。

①無利息

②要求払い

③決済サービスの提供

 

【決済用預金以外】

決済用預金以外の普通預金定期預金などは、1金融機関ごとに「預金者1人当たり元本1,000万円までとその利息等」が保護されます。

 

外貨預金や、投資信託などは対象外です

選択肢1. 香川さんの金融商品のうち、保護される金額の合計は600万円である。

香川さんの金融商品では、外貨預金300万円が対象外となり

保護されるのは、100万円(普通預金)+500万円(定期預金)=600万円となります。

 

よって、「香川さんの金融商品のうち、保護される金額の合計は600万円である。」は適切です。

選択肢2. 細井さんの金融商品のうち、保護される金額の合計は780万円である。

細井さんの金融商品では、株式投資信託が対象外となり

保護されるのは、180万円(普通預金)+300万円(定期預金)=480万円となります。

 

よって「細井さんの金融商品のうち、保護される金額の合計は780万円である。」は不適切です。

選択肢3. 大津さんの金融商品のうち、保護される金額の合計は1,050万円である。

大津さんの金融商品では、普通預金と定期預金のうち、元本1,000万円と利息等が保護されます。

「利息については考慮しない」とありますので、保護される合計は1,000万円です。

 

よって、「大津さんの金融商品のうち、保護される金額の合計は1,050万円である。」は不適切です。

まとめ

「香川さんの金融商品のうち、保護される金額の合計は600万円である。」が正解です。

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02

経済的なリスク(金融機関の破綻等)が発生した時に、顧客の資産を守る仕組みを「セーフティーネット」といい、代表的なものに「預金保険制度」があります。

 

預金保険制度とは、金融機関が破綻した場合1金融機関ごとに預金者1人あたり「元本1,000万円」までとその利息が保護される(利息の付かない「決済用預金」は全額保護の対象)制度で、保護の対象となる金融機関は日本国内に本店がある「銀行・信用金庫・信用組合」などが該当し、それら金融機関の国内支店本店)に預け入れた預金等が保護の対象となります。

 

反対に、「外国に本店がある日本支店の銀行」や「日本国内に本店がある外国支店の銀行」に預け入れた預金は保護の対象とはなりません。

 

また、預金保険制度の対象となる預金等・ならない預金等を分類すると、対象となるものは「決済用預金(全額保護)・普通預金定期預金元本補てん契約のある金銭信託・金融債(保護預り専用商品に限る)」などで、対象とならないものは「外貨預金・譲渡性預金(無記名で預金証書が発行される譲渡可能な預金)・元本補てん契約のない金銭信託・金融債(保護預り専用商品以外)」などです。

選択肢1. 香川さんの金融商品のうち、保護される金額の合計は600万円である。

問題文の資料より、香川さんの保有している金融商品のうち預金保険制度の対象となるものは「普通預金定期預金」です(外貨預金は対象外)。

 

資料の数値を代入すると『普通預金100万円+定期預金500万円=600万円』となり、この選択肢が正解です。

選択肢2. 細井さんの金融商品のうち、保護される金額の合計は780万円である。

問題文の資料より、細井さんの保有している金融商品のうち預金保険制度の対象となるものは「普通預金定期預金」です(株式投資信託は対象外)。

 

資料の数値を代入すると『普通預金180万円+定期預金300万円=480万円』となり、この選択肢は間違いです。

選択肢3. 大津さんの金融商品のうち、保護される金額の合計は1,050万円である。

問題文の資料より、大津さんの保有している金融商品のうち預金保険制度の対象となるものは「普通預金定期預金」です。

 

資料の数値を代入すると『普通預金700万円+定期預金350万円=1,050万円』となりますが、預金保険制度では「1金融機関ごとに預金者1人あたり元本1,000万円までとその利息」が保護されます。

 

つまり保護されるのは「1,000万円」までとなるので、この選択肢は間違いです。

まとめ

したがって、答えは「香川さんの金融商品のうち、保護される金額の合計は600万円である」です。

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03

預金保険制度とは、日本国内の銀行が破綻した場合、1金融機関ごと預金者1人につき「元本1,000万円とその利息」が保護される制度のことです。※ただし、預金保険制度対象の金融機関であること

 

なお、保護されない預金等もありますので、問題を解く上で注意しましよう。

 

<参考>

保護される預金

・決済用預金

・普通預金

・定期預金

 

保護されない預金

・外貨預金

・譲渡性預金

・他人名義の預金

 

 

それでは、上記の内容をふまえて、各選択肢を確認していきます。

※問題の<資料>をもとに計算します

 

WA銀行が破綻し、預金保険制度によって保護される合計金額

<香川さんの場合>

普通預金:100万円

定期預金:500万円

合計:600万円

※外貨預金は保護対象外

 

<細井さんの場合>

普通預金:180万円

定期預金:300万円

合計:480万円

※株式投資信託は預金保険制度の対象外

 

<大津さんの場合>

普通預金:700万円

定期預金:350万円

合計:1,000万円

(この問題では、利息は考慮しない)

※元本1,000万円までとその利息が保護の対象

選択肢1. 香川さんの金融商品のうち、保護される金額の合計は600万円である。

適切です。

選択肢2. 細井さんの金融商品のうち、保護される金額の合計は780万円である。

不適切です。

選択肢3. 大津さんの金融商品のうち、保護される金額の合計は1,050万円である。

不適切です。

まとめ

「香川さんの金融商品のうち、保護される金額の合計は600万円である。」が適切です。

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