保育士の過去問
平成23年(2011年)
保育原理 問103
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問題
保育士試験 平成23年(2011年) 保育原理 問103 (訂正依頼・報告はこちら)
次の【I群】は、世界の保育思想の歴史に関する記述である。これと、【II群:著書名】、【III群:人名】を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
【I群】
(1) 施設に入所している子どもたちの心理・情緒、身体発達などの調査を通して、長期に母性や養護を奪われた状況が続けば人格形成や情緒の発達に深刻な影響がもたらされることを明らかにし、乳幼児にとっては、養育する者との情緒的な絆が健全な発達の基盤となるという「愛着理論」を展開した。
(2) 「自然の教育」(能力や身体器官の内部発展)、「事物の教育」(実物による経験教育)、「人間の教育」(「自然の教育」を基礎にした教育)を説き、無用な教えや干渉を排した「消極的教育」にもとづく「自己統制、自己教育」を主張した。
(3) 「近世初頭には、子どもたちは、母親ないし乳母の介助が要らないとみなされるとただちに、すなわち遅い離乳の後何年もしないうちに、7歳ぐらいになるとすぐ大人たちと一緒にされていた。この時から、子どもたちは一挙に成人の大共同体の中に入り、老若の友人たちと共に、日々の仕事や遊戯を共有していたのである。」と記している。
【II群】
A 乳幼児の精神衛生
B 隠者の夕暮
C エミール
D 人間の教育
E 子供の誕生
F 学校と社会
【III群】
ア デューイ (Dewey,J.)
イ ルソー (Rousseau,J.-J.)
ウ アリエス (Philippe Aries)
エ ボウルビィ(Bowlby,J.)
オ フレーベル(Frobel,F.W.)
【I群】
(1) 施設に入所している子どもたちの心理・情緒、身体発達などの調査を通して、長期に母性や養護を奪われた状況が続けば人格形成や情緒の発達に深刻な影響がもたらされることを明らかにし、乳幼児にとっては、養育する者との情緒的な絆が健全な発達の基盤となるという「愛着理論」を展開した。
(2) 「自然の教育」(能力や身体器官の内部発展)、「事物の教育」(実物による経験教育)、「人間の教育」(「自然の教育」を基礎にした教育)を説き、無用な教えや干渉を排した「消極的教育」にもとづく「自己統制、自己教育」を主張した。
(3) 「近世初頭には、子どもたちは、母親ないし乳母の介助が要らないとみなされるとただちに、すなわち遅い離乳の後何年もしないうちに、7歳ぐらいになるとすぐ大人たちと一緒にされていた。この時から、子どもたちは一挙に成人の大共同体の中に入り、老若の友人たちと共に、日々の仕事や遊戯を共有していたのである。」と記している。
【II群】
A 乳幼児の精神衛生
B 隠者の夕暮
C エミール
D 人間の教育
E 子供の誕生
F 学校と社会
【III群】
ア デューイ (Dewey,J.)
イ ルソー (Rousseau,J.-J.)
ウ アリエス (Philippe Aries)
エ ボウルビィ(Bowlby,J.)
オ フレーベル(Frobel,F.W.)
- 【I群】(1) - A - エ 【I群】(2) - C - イ 【I群】(3) - E - ウ
- 【I群】(1) - B - ウ 【I群】(2) - D - エ 【I群】(3) - A - イ
- 【I群】(1) - C - ア 【I群】(2) - F - オ 【I群】(3) - D - ウ
- 【I群】(1) - D - オ 【I群】(2) - B - ア 【I群】(3) - F - エ
- 【I群】(1) - E - イ 【I群】(2) - A - ウ 【I群】(3) - B - エ
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この過去問の解説 (3件)
01
(1)乳幼児の精神衛生~ボウルビィ
『愛着理論』がポイント。ほかに「母子関係の理論」を著している。
(2)エミール~ルソー
『自然の教育、消極的教育、自己統制、自己教育』がポイント。エミールは教育の対象として「子ども」を発見した教育論である。
(3)子供の誕生~アリエス
『成人の大共同体』がポイント。フランスの歴史学者アリエスの著作。原題は「アンシャンレジーム期の子供と家族生活」で「子供の誕生」は日本の翻訳者がつけたもの。
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02
(1)「愛着理論」はボウルビィが提唱しました。
施設に入所している子どもたちの調査をもとに、
『乳幼児の精神衛生』を執筆しました。
(2)ルソーは『社会契約論』の著者で、
『エミール』の著者でもあります。
「自然の教育」「人間の教育」「事物の教育」の
3つを柱に、
教育者が子どもの自主性を尊重した
「消極的教育」を
行うことで自律した人間を育てていくことを
主張しています。
(3)『子供の誕生』の著者はアリエスです。
歴史家だった彼は、この著書の中で、
中世の頃の子供は乳幼児期を過ぎた頃から
大人の社会の中に入り行動を共にする、
と述べ、子供観の変化を示しています。
『隠者の夕暮』の著者は、
現代の学校教育の基礎を築いたといわれる、
ペスタロッチです。
『学校と社会』の著者は、
課題解決型学習の考え方を示した、
デューイです。
『人間の教育』の著者は、
幼稚園の創始者であるといわれる、
フレーベルです。
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03
デューイは、子ども中心主義的な新教育運動の核となったアメリカの教育学者です。子どもとその生活が中心となる新教育へ転回しなげればならないと
主張しました。また経験主義、実験主義の教育の原則も確立しました。著書は「学校と社会」です。
フレーベルは世界で初めて「キンダーガーデン(幼稚園)」を初めて設立した人です。「恩物」と呼ばれる遊具の開発でも知られています。
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