保育士の過去問
平成23年(2011年)
保育原理 問118

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問題

保育士試験 平成23年(2011年) 保育原理 問118 (訂正依頼・報告はこちら)

次のある保育所での【事例】を読んで、【問】に答えなさい。

【事例】
S君(5歳児)は自分のペースでじっくりと遊びに取り組むことが多い。11月の保護者の保育参加でも、砂場で男の子たちは夢中になって川作りをしていたが、S君は数人の女の子と一緒に砂場の端に木やプラスチックを積み重ねている。S君の父親が男の子達のダイナミックな活動に誘っても「僕は今、保育所を作っているところだから。」と断った。
園庭から保育室に戻った時に、S君の父親は思い詰めた様子で、担任の保育士に、「Sは男の子連から仲間はずれにされているのですか。男の子らしく活発に遊んでほしいと思っているのですが、この間の就学時健診でも、Sはおとなしかったようです。こんな様子では、小学校へ行ってからいじめられるのではないかと心配です。」と話しかけてきた。
その後、子どもの午睡時に、別の部屋で保護者懇談会を開いた。

【問】
「保育所保育指針」に規定される保護者に対する支援に沿った保育士の対応として、最も適切な記述を一つ選びなさい。
※「保育所保育指針」の改定(平成30年4月1日施行)により、目次や記載内容等が変更されました。
この設問は平成23年に出題された設問となります。
参考情報1
参考情報2
  • 保育士には守秘義務があるので、懇談会では砂場での遊びについては一切触れない。
  • 懇談会でダイナミックな活動していた男の子をほめて、その父親に日頃から子どもと密接に関わっている様子を話してもらい、S君の父親にもっと子育てに参加するよう促す。
  • 懇談会でS君の父親の相談内容を話し、いじめについて話し合うこととする。
  • 懇談会で砂場遊びの意図を説明し、保護者と一緒に子どもの様子をふりかえって、子ども一人一人のよいところ探しをする。
  • 懇談会を行っている間に所長が療育機関に連絡をし、懇談会終了後に所長からS君の父親に療育機関に通うことを勧める。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解…「4」

保育所保育指針 第6章 2保育所に入所している子供の保護者に対する支援 (2)において『保護者に対し、保育所における子どもの様子や日々の保育の意図などを説明し、保護者との相互理解を図るよう努めること』と記されている。
父親が周りと自分の子の違いにわが子への不安がこれ以上深まらないよう、周りと比べることよりその子自身の良いところを父親と共に引き出していく。

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02

正解は4です。

1 ×
砂場での遊びに触れても、保育の様子の説明の範囲ならば、守秘義務に違反することではありません。

2 ×
思い詰めた様子のS君の父親を、さらに追い込むような不適切な対応です。

3 ×
S君の父親からの相談内容を、了解を得ずに話すことは、守秘義務違反になります。

4 ○
適切な対応です。

5 ×
一方的に療育機関に連絡をして通うことを勧めるのは不適切です。まずはS君の父親に相談し、必要性を検討してから連絡をすべきです。

参考になった数10

03

正解は4です。

「保育所保育指針」は、
平成30年に改定されています。
保護者に対する支援については、
「第1章 子育て支援」に
「第2章 まとめられています。


1 ×

砂場で遊んでいる様子は、
保育の様子の1つであり、
保育参観で公開されていた場面でもあるので、
秘密にすることには当たらないと考えられます。


2 ×

思い詰めた様子で相談してきた
S君の父親の心配を助長し、
辛い思いをさせてしまう
可能性があります。


3 ×

S君の父親に了解を得ずに、
相談内容を話してしまうと、
守秘義務に反してしまいます。


4 ○

「子どもの育ちの姿とその意味を伝え」、
「子どもの育ちを喜び合う」
機会になると考えられます。


5 ×

一般に、保護者の了解がなく、
療育機関に連絡することは適切ではありません。

参考になった数4