保育士の過去問
平成28年(2016年)前期
保育の心理学 問93
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問題
保育士試験 平成28年(2016年)前期 保育の心理学 問93 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文は、アイデンティティについての記述である。( A )~( D )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
アイデンティティの実証研究は、マーシア(Marcia, J.E.)によって大きく進展した。彼はエリクソン(Erikson, E.H.)の概念である( A )と積極的関与を用いて、4つのアイデンティティの状態を定義し、( B )と呼んだ。この発達を検討した縦断的研究によれば、青年期前期から後期にかけて( C )状態になることが多くなる一方で、成人期になってから再び( D )状態へと戻ることもある。
【語群】
ア 葛藤
イ 危機
ウ ジェンダー・アイデンティティ
エ アイデンティティ・ステイタス
オ 早期完了
カ 達成
キ モラトリアム
ク 拡散
アイデンティティの実証研究は、マーシア(Marcia, J.E.)によって大きく進展した。彼はエリクソン(Erikson, E.H.)の概念である( A )と積極的関与を用いて、4つのアイデンティティの状態を定義し、( B )と呼んだ。この発達を検討した縦断的研究によれば、青年期前期から後期にかけて( C )状態になることが多くなる一方で、成人期になってから再び( D )状態へと戻ることもある。
【語群】
ア 葛藤
イ 危機
ウ ジェンダー・アイデンティティ
エ アイデンティティ・ステイタス
オ 早期完了
カ 達成
キ モラトリアム
ク 拡散
- (A)ア (B)ウ (C)オ (D)キ
- (A)ア (B)ウ (C)カ (D)ク
- (A)ア (B)エ (C)カ (D)キ
- (A)イ (B)ウ (C)オ (D)ク
- (A)イ (B)エ (C)カ (D)ク
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この過去問の解説 (3件)
01
A―イ
B―エ
C―カ
D―ク
空欄を埋めると以下の通りになります。
アイデンティティの実証研究は、マーシア(Marcia, J.E.)によって大きく進展した。彼はエリクソン(Erikson, E.H.)の概念である『危機』と積極的関与を用いて、4つのアイデンティティの状態を定義し、『アイデンティティ・ステイタス』と呼んだ。この発達を検討した縦断的研究によれば、青年期前期から後期にかけて『達成』状態になることが多くなる一方で、成人期になってから再び『拡散』状態へと戻ることもある。
<補足説明>
マーシアは、アイデンティティを以下の4つに分類しました。
■アンアイデンティティ拡散・・・アイデンティティを確立できない状態のこと。
■早期完了・・・他者の価値観を自分自身のアイデンティティとして受け入れた状態のこと。
■モラトリアム・・・アイデンティティ達成の途中段階のこと。
■アイデンティティ達成・・・アイデンティティが確立された状態のこと。
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02
アイデンティティは、《危機》(危機を経験したか)と《積極的関与》(その問題に対し積極的に関わろうとしたか)の有無により、4つの型(アイデンティティ達成、早期完了、アイデンティティ拡散、モラトリアム)にわけられるという考え方です。
(アイデンティティ達成→過去において自分自身についてあれこれと模索し、それを乗り越えて自分なりの信念をもち行動できるようになっている状態。
早期完了→親や社会により認められる価値観を模索せずに受け入れていたる状態。
アイデンティティ拡散→過去の模索を経験したが、それが明確な信念や行動に結びつかない状態。
モラトリアム→現在模索中の状態。)
これをふまえて記述を読むと、正解はA→イ、B→エ、C→カ、D→クの5となります。
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03
エリク・エリクソンは、青年期の発達課題を「独自の存在としての自己イメージを確立すること(アイデンティティの確立)」であるとして、そのアイデンティティを探索する「モラトリアム」が許される時期であるとしました。
マーシャは、エリクソンの言うアイデンティティについて、発達状態に4つのステイタスがあるとし、それを「アイデンティティ・ステイタス」と呼びました。
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