保育士の過去問
平成28年(2016年)前期
保育の心理学 問97

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問題

保育士試験 平成28年(2016年)前期 保育の心理学 問97 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文は、アタッチメント(愛着)の形成についての記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A  乳幼児は、親との分離、見知らぬ人、見知らぬ場所、けがなどを体験したときなどに、特定の養育的他者(愛着対象)に近づいて安心感を得ようとする。この行動傾向を愛着と呼ぶ。
B  愛着は、乳幼児期に形成されるが、成人期に愛着は働かないため、成人は愛着行動を示さない。
C  生後2、3か月において、特定の愛着対象が明確である。
D  乳幼児との安定した愛着関係を形成するためには、でき得る限り身体的に接触していることが望ましい。
  • (A)○  (B)○  (C)○  (D)○
  • (A)○  (B)×  (C)○  (D)○
  • (A)○  (B)×  (C)×  (D)×
  • (A)×  (B)○  (C)×  (D)○
  • (A)×  (B)×  (C)○  (D)×

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この過去問の解説 (3件)

01

愛着とは、ボウルビィの愛着理論の中の概念の一つです。乳児期~幼児期の子供が、身近な育児をする人との間につくられる情緒的な結びつきを意味することが多いです。
愛着理論については、行動・4つの段階も合わせて理解しておきましょう。

A:○ 記述のとおりです。

B:× 成人でも愛着行動を示します。(恋愛を例にとると分かりやすいかと思います。)
子どもの愛着行動は、6ヶ月~始まり、2歳ごろに強く現れます。泣いたり笑ったりして注目を誘う、の近くにいて離れたら目で追うなどのことがいえます。

C:× 愛着対象が明確化されるのは、6ヶ月頃からです。2、3ヶ月頃は、ものを目で追ったり、声をだしたり笑ったりできるようになります。

D:× 愛着関係の形成は、身体的接触によるものだけではありません。例えばアイコンタクトをとったり、泣くとオムツをかえてくれたり、自分を受け止めてくれるという安心感からも愛着関係が形成されます。

よって正解は 3です。

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02

正解は3です。

A 〇 適切です。

乳幼児は、親との分離、見知らぬ人、見知らぬ場所、けがなどを体験したときなどに、特定の養育的他者(愛着対象)に近づいて安心感を得ようとします。この行動傾向を愛着といいます。

愛着理論はボウルビィによって確立されました。

B × 不適切です。

成人期に愛着は働かないではなく、ボウルビィは、愛着は人生を通して継続的に影響を与えるといっています。

C × 不適切です。

生後2、3か月ではなく、特定の愛着対象が明確になるのは生後6か月ごろです。

D × 不適切です。

愛着形成には身体的に接触ではなく、情緒的なやりとりが重要です。

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03

正解は3です。

A 適切です。

B 愛着は乳幼児期に形成され、成人しても行動として継続していきます。そのため、乳幼児期に適切な愛着形成ができていないと、成人した時に対人関係において問題が生じる可能性があります。

C 愛着対象が明確になるのは生後6か月頃からだと言われています。

D 適切です。

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