保育士の過去問
平成28年(2016年)後期
保育の心理学 問85

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問題

保育士試験 平成28年(2016年)後期 保育の心理学 問85 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文は、心の理解に関する記述である。( A )~( D )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。

他者が外界について本当だと思っていることを正しく推測できるようになる「心の理論」を測定するために、( A )がよく用いられ、( B )に獲得することが示されている。しかし、この「心の理論」の前駆体の一つとして、( C )頃に成立するコミュニケーションが注目されており、保育者との( D )を通した触れ合いが基盤とされる。

【語群】
ア  3つ山課題
イ  5歳以降
ウ  誤信念課題
エ  4歳以降
オ  共同注意
カ  生後1歳半
キ  生後9か月
ク  ふり遊び
  • ( A )ア  ( B )イ  ( C )カ  ( D )オ
  • ( A )ア  ( B )イ  ( C )カ  ( D )ク
  • ( A )ウ  ( B )イ  ( C )キ  ( D )ク
  • ( A )ウ  ( B )エ  ( C )キ  ( D )オ
  • ( A )ウ  ( B )エ  ( C )キ  ( D )ク

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この過去問の解説 (3件)

01

A

ウ 誤信念課題

「誤信念課題」には、主に位置移動課題と内容変化課題があり、他者の信念についての質問に正確に回答できると、「心の理論」を持っているとされます。

B

エ 4歳以降

記述の通りです。

C

キ 生後9か月

記述の通りです。

D

オ 共同注意

生後9ヶ月頃より共同注意の行動が起こるとされます。

具体的には、指差し行動(乳児が指した対象を大人も見る)、視線追従(大人が見ている対象を乳児も見る)、社会的参照(ある状況に対する大人の表情を見て参考にする)です。

以上のことから、正解は ( A )ウ  ( B )エ  ( C )キ  ( D )オ です。

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02

正解は( A )ウ  ( B )エ  ( C )キ  ( D )オです。

以下が正しい文章です。

他者が外界について本当だと思っていることを正しく推測できるようになる「心の理論」を測定するために、( A 誤信念課題 )がよく用いられ、( B 4歳以降 )に獲得することが示されている。しかし、この「心の理論」の前駆体の一つとして、( C 生後9か月 )頃に成立するコミュニケーションが注目されており、保育者との( D 共同注意)を通した触れ合いが基盤とされる。

以下は補足です。

・三つ山課題・・・3つの山の模型を置き、それを子どもに見せて自分がいる位置からではなく他の位置から山がどのように見えるかを答えさせ、他者の視点を理解する能力が発達しているかを調べるための課題です。スイスの心理学者のピアジェが考案しました。

・誤信念課題・・・ある物事を見た人とそうでない人との心理的な差異を答えるための課題で「サリーとアンの課題」で有名です。

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03

「心の理論」を測定するためには『誤信念課題 』が用いられます。

誤信念課題とは、ある一つの事象を見た人、そしてその事象を見ていない人、この二者の心的差異がどのようなものかを考えて答える課題です。

この課題を通して、他人が自分とは異なる信念を持つということを理解しているかどうかが見極められ、その理解ができるようになるのは概ね4歳以降であると言われています。

「心の理論」が確立されていく過程には生後9か月頃に成立するコミュニケーションの影響も大きいと考えられており、保育者との共同注意を通した触れ合いが基盤となります。

以上のことをふまえて設問の文章に正しくあてはめると下記のようになります。

他者が外界について本当だと思っていることを正しく推測できるようになる「心の理論」を測定するために、( A ウ誤信念課題 )がよく用いられ、( B エ4歳以降 )に獲得することが示されている。しかし、この「心の理論」の前駆体の一つとして、( C キ生後9か月 )頃に成立するコミュニケーションが注目されており、保育者との( D オ共同注意 )を通した触れ合いが基盤とされる。

よって正解の組み合わせは( A )ウ  ( B )エ  ( C )キ  ( D )オとなります。

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