保育士の過去問
平成29年(2017年)前期
保育原理 問9

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問題

保育士試験 平成29年(2017年)前期 保育原理 問9 (訂正依頼・報告はこちら)

次の保育所での3歳児クラス(9月)の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】
Sちゃんは一週間前に入所したばかりの男児である。廊下を走ったり、遊戯室に行ったりと、一人であちこちを走り回る状態が続いている。ある日の登所後、それぞれが好きな遊びをしているときに、Sちゃんは、広告の紙で作った棒をへびのように動かしながら他児の顔に近づけたり振りまわしたりしていて、まわりの子どもたちから迷惑そうな顔をされている。担当保育士に「Sちゃん」と声をかけられるとやめるが、同じように紙の棒を持った子を見つけるとまた棒を持って追いかけている。

【設問】
Sちゃんに対する担当保育士のその後の対応として、「保育所保育指針」第3章「保育の内容」の2「保育の実施上の配慮事項」に照らし、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。


A  紙の棒を持って他児を追いかけるのはいけないことだと言い、棒では遊ばせないようにする。

B  Sちゃんの他児と遊びたい気持ちを汲んで、保育士が仲立ちとなり他児との遊びに誘う。

C  友達同士の人間関係が早くできるように、Sちゃんには自分から進んで他児に声をかけるように伝え、保育士は様子を見守る。

D  身支度など様々な生活の場面で機会を見つけ、保育士との一対一の関わりを大切にする。
※ 「保育所保育指針」の目次や記載内容等が、指針の改定(平成30年4月1日施行)により変更されました。 この設問は平成29年に出題された設問となります。 参考1   参考2
  • ( A )○   ( B )○   ( C )×   ( D )×
  • ( A )○   ( B )×   ( C )○   ( D )○
  • ( A )×   ( B )○   ( C )○   ( D )×
  • ( A )×   ( B )○   ( C )×   ( D )○
  • ( A )×   ( B )×   ( C )×   ( D )○

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は、4です。Aから順に説明します。

A 不適切です。
 Sちゃんの他の子と遊びたい気持ちも、Sちゃんの行為に迷惑そうな他児の気持ちも両方大事です。一方的にSちゃんの遊びたい気持ちを止めさせるのでなく、保育士は中に入って、Sちゃんも他児も楽しく遊べるように誘導します。

B 適切です。
 Sちゃんの気持ちを汲み、働きかけています。

C 不適切です。
 Sちゃんは入所したばかりで、まだ他児とのコミュニケーションを一人で取れる状態ではありません。保育士はSちゃんの気持ちを汲みながら、必要な援助をします。

D 適切です。
 入所したばかりの園児の保育は、個別的に対応する事で園児の不安を和らげ、環境に適応していく手助けとなります。まずは保育士との信頼関係を築き、Sちゃんの活動の援助、見守りをします。

よって、正解は4となります。

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02

正解は4です。

A 紙の棒を持つのを禁止するのではなく、棒のような長い物が他の子に当たると怪我につながることをSちゃんに伝えたうえで、どのように遊ぶのが良いかを一緒に考えることが大切です。

B 適切です。まずはSちゃんの他児と遊びたい気持ちを受け止めることが大切です。

C Sちゃんは入所したばかりで他児との関係がまだできていない状態です。保育士が仲立ちとなり他児との遊びへと誘いかけることが大切です。

D 適切です。入所して間もないSちゃんには集団生活の不安等もあると思います。保育士が1対1で関わることにより少しずつ園生活に慣れるようにしていく配慮が必要です。

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03

正解は4です。
Aは×、
Bは○、
Cは×、
Dは○です。

Sちゃんは入園して間もないことから、友だちと遊びたいけれどどう関わったら良いかがわからないということがわかります。

周りが迷惑していることは伝え、追いかけることはいけないことだと伝えることは適切な対応だが、棒で遊ばせないようにするということは、Sちゃんの気持ちを汲み取れていないので不適切です。

友達同士の人間関係が早くできるようにするためには、Bで行っているように、保育士が他児との間に入り、Sちゃんの気持ちを伝えたり一緒に遊んだりすることが大切です。

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