保育士の過去問
平成29年(2017年)前期
保育原理 問10
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問題
保育士試験 平成29年(2017年)前期 保育原理 問10 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文は、保育士を目指して学んでいる5人が、保育の環境について述べた意見である。A~Eを「保育所保育指針」第1章「総則」の(3)「保育の環境」の記述に照らし、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 保育所の保育の基本は、環境を通して行うことであるため、遊具や玩具、生活の道具を計画的に整えることが保育士の仕事で、人や物、場などの相互の関連は視野に入れない。
B 保育所の保育の環境には、保育士等や子どもなどの人的環境や、自然や社会の事象も含まれる。
C 保育所の保健的環境や安全の確保は、乳児にも幼児にも必要である。
D 保育士は子ども自らが環境に関わり、自発的に活動し、様々な経験を積んでいけるようにするために、計画的な環境の構成は控えるようにする。
E 子ども自らが周囲の子どもや大人と関わっていくことができる環境を整えることは、人と関わる力を育てるために必要である。
A 保育所の保育の基本は、環境を通して行うことであるため、遊具や玩具、生活の道具を計画的に整えることが保育士の仕事で、人や物、場などの相互の関連は視野に入れない。
B 保育所の保育の環境には、保育士等や子どもなどの人的環境や、自然や社会の事象も含まれる。
C 保育所の保健的環境や安全の確保は、乳児にも幼児にも必要である。
D 保育士は子ども自らが環境に関わり、自発的に活動し、様々な経験を積んでいけるようにするために、計画的な環境の構成は控えるようにする。
E 子ども自らが周囲の子どもや大人と関わっていくことができる環境を整えることは、人と関わる力を育てるために必要である。
- ( A )○ ( B )○ ( C )× ( D )○ ( E )×
- ( A )○ ( B )○ ( C )× ( D )× ( E )○
- ( A )× ( B )○ ( C )○ ( D )× ( E )○
- ( A )× ( B )× ( C )○ ( D )○ ( E )×
- ( A )× ( B )× ( C )○ ( D )× ( E )○
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この過去問の解説 (3件)
01
保育所保育指針は2018(平成30)年4月に改訂版の施行となっています。問題の記述文は、改訂版の「第1章総則」の「(4)保育の環境」に、同様の内容で明記されています(説明文は多少異なっています)。Aから順に説明します。
A 不適切です。
環境を計画的に整えると共に、人や物、場などの環境も相互に関連するため、工夫して保育を行います。
B 適切です。
子ども達の触れる全ては、子ども達の生活に深く関係します。
C 適切です。
子ども達の活動は、保健的環境や安全に守られながら展開していくことを示しています。
D 不適切です。
計画的な環境を構成することにより、子ども達の感性は豊かになっていきます。(園庭で草花や虫に触れた後、室内に戻ると自然の絵本を置いておき手に取って読めるようにする、など)
E 適切です。
乳幼児期の身近な人との関わりは、人間関係の基礎となります。人と関わる力を育む重要な時期でもあります。
よって、正解は3となります。
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02
「保育所保育指針」(平成20年版)第1章「総則」の(3)「保育の環境」に基づき解説していきます。
A 「保育の環境には、保育士等や子どもなどの人的環境、施設や遊具などの物的環境、更には自然や社会の事象などがある。保育所は、こうした人、
物、場などの環境が相互に関連し合い、子どもの生活が豊かなものとなるよう、次の事項に留意しつつ、計画的に環境を構成し、工夫して保育しなければならない。」と定義されているので問題の文章は不適切です。
B 適切です。「子どもの活動が豊かに展開されるよう、保育所の設備や環境を整え、保育所の保健的環境や安全の確保などに努めること。」と定義されています。これは乳児、幼児両方にいえることです。
C 適切です。「保育室は、温かな親しみとくつろぎの場となるとともに、生き生きと活動できる場となるように配慮すること。」と定義されています。
D 「子ども自らが環境に関わり、自発的に活動し、様々な経験を積んでいくことができるよう配慮すること。 」と定義されています。そのため、計画的に環境の構成を設定することが大切になります。
E 適切です。「 子どもが人と関わる力を育てていくため、子ども自らが周囲の子どもや大人と関わっていくことができる環境を整えること。」と定義されています。
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03
Aは×、
Bは○、
Cは○、
Dは×、
Eは○です。
保育の中で人やもの、場なども環境として捉えることが重要です。
また、自分の存在が環境としてどのように子どもに与えているかという振り返りをしてみることも必要です。
(厚生労働省 保育所保育指針解説書から以下引用)
子どもの触りたい、動かしたい、関わりたいと思える環境を構成することが重要となり、そして遊びが展開していく中で、子どもが自ら環境を再構成したり、変化を楽しんだりすることが大切となるので、保育士が環境構成をきちんとしていくことが必要です。
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