保育士の過去問
平成29年(2017年)前期
保育原理 問13
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問題
保育士試験 平成29年(2017年)前期 保育原理 問13 (訂正依頼・報告はこちら)
次の保育所での2歳児クラス(10月)の衣服の着脱場面の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。
【事例】
子どもたちがTシャツの前と後ろを保育士に「どっち?」と聞き、「首が大きく開いている方が前だよ」と教えてもらって自分で着るなど、身辺自立に意欲的な姿が見られる。テーブルの上でTシャツを広げて前を確認してから着る姿、前と後ろが逆になったときには直そうと頑張る姿も見られる。一方で、保育士に「やって」と甘えてくる子どももいる。
【設問】
保育士の子どもたちへの対応として、「保育所保育指針」第1章「総則」の(2)「保育の方法」、第2章「子どもの発達」、第3章「保育の内容」の2「保育の実施上の配慮事項」に照らし、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 服を着る、帽子を被る、などは自分でできる年齢であるから、子どもが「やって」と甘えてきても一切手伝わない。
B Tシャツが首に引っかかって脱げないときなどは、子どもの意欲を認めながら手伝う。
C 着替えが遅い子どもは、次の活動に支障がでないように、保育士が着脱のすべてを行う。
D 「上手に着られたね」「自分でできたね」などの言葉をかけて、自分でできたことを子どもと一緒に喜ぶ。
【事例】
子どもたちがTシャツの前と後ろを保育士に「どっち?」と聞き、「首が大きく開いている方が前だよ」と教えてもらって自分で着るなど、身辺自立に意欲的な姿が見られる。テーブルの上でTシャツを広げて前を確認してから着る姿、前と後ろが逆になったときには直そうと頑張る姿も見られる。一方で、保育士に「やって」と甘えてくる子どももいる。
【設問】
保育士の子どもたちへの対応として、「保育所保育指針」第1章「総則」の(2)「保育の方法」、第2章「子どもの発達」、第3章「保育の内容」の2「保育の実施上の配慮事項」に照らし、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 服を着る、帽子を被る、などは自分でできる年齢であるから、子どもが「やって」と甘えてきても一切手伝わない。
B Tシャツが首に引っかかって脱げないときなどは、子どもの意欲を認めながら手伝う。
C 着替えが遅い子どもは、次の活動に支障がでないように、保育士が着脱のすべてを行う。
D 「上手に着られたね」「自分でできたね」などの言葉をかけて、自分でできたことを子どもと一緒に喜ぶ。
- ( A )○ ( B )○ ( C )○ ( D )×
- ( A )○ ( B )○ ( C )× ( D )×
- ( A )× ( B )○ ( C )× ( D )○
- ( A )× ( B )× ( C )○ ( D )○
- ( A )× ( B )× ( C )× ( D )○
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この過去問の解説 (3件)
01
A 子どもの”保育士に甘えたい”という気持ちを受け止め、手伝い、「できたことを認める」「一緒にする楽しさを味わう」ことで自分で進んで身の回りをする意欲へと繋げることが大切です。
B 適切です。子どもの意欲を認めながら手伝うことにより、「自分でできた」という自信を子どもが持つことができます。
C 保育士がすべてを手伝ってしまっては、子どもの「自分でする」「できた」という意欲や自信を妨げてしまう可能性があります。着替えが遅い子は早めに着替えるように言葉かけをしたり着替えに十分な時間を取るなどの配慮が大切です。
D 適切です。「上手に着られたね」「自分でできたね」などの言葉をかけて、自分でできたことを子どもと一緒に喜ぶことにより意欲や自信へと繋がります。
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02
保育所保育指針は2018(平成30)年4月に改定版の施行となっています。
まず、設問の保育所保育指針の指す内容は改定版ではどの場所にあるのか順に整理します。内容は似ていても、細かな記述は異なります。
・第1章「総則」の(2)保育の方法
改定版の第1章「総則」の(3)保育の方法、に明記されています。
・第2章「子どもの発達」
改定版にそのままの項目はありません。
同内容は、第1章「総則」の(3)保育の方法、並びに(4)保育の環境において、環境の相互作用や人への信頼感、主体性などについて言及しています。
同内容の中にある、”8つの年齢区分による発達過程”については、改定版の第2章「保育の内容」の、乳児、1歳以上3歳未満児、3歳以上児の3つの年齢区分のねらい及び内容に、それぞれ明記されています。
・第3章「保育の内容」の2「保育の実施上の配慮事項」
改定版の第2章「保育の内容」の4「保育の実施に関して留意すべき事項」にその旨明記されています。
改定版と合わせてAから順に説明していきます。
A 不適切です。
発達過程は個人差のあるものです。一般的には着脱の出来ている年齢であっても、子ども個人の能力は今どのレベルに達しているのかを理解し、子ども一人一人に合わせた援助をしていきます。
B 適切です。
大人から見ればもう少しで出来る、と思われる事でも、子どもの今の力で出来た所を認め、子どもの自分でやりたい気持ちを尊重して援助します。
C 不適切です。
自分の力でやり遂げようとする気持ちを大事にします。活動に支障をきたす場合は、「今回は先生も一緒にお手伝いするね」等の声掛けをしながら、あくまで子どもの自主性を認めた上での援助をします。
D 適切です。
成功体験を一緒に喜ぶ事は、次回への意欲や自己肯定感にも繋がります。
よって、正解は3となります。
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03
Aは×、自分でできるからといって手伝わないのではなく、子どもの気持ちを汲み取り、「できたことを認める」「一緒にする楽しさを味わう」といったことに結びつけることにより、子どものさらなる成長へと促していきます。
Bは○です。
Cは×、一人一人の成長具合を把握し、着替えが遅い子は早めに着替えるよう促したり、着替えに十分な時間を取っておくようにします。
Dは○です。
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