保育士の過去問
平成29年(2017年)前期
保育の心理学 問83
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問題
保育士試験 平成29年(2017年)前期 保育の心理学 問83 (訂正依頼・報告はこちら)
次の記述に該当する人物として正しいものを一つ選びなさい。
·人間の発達では、初めに社会的関係があり、それが内面化すると考えた。
·他者とのコミュニケーションに用いる言葉を外言とした。
·子どもの独語は、自分の思考のための言葉になる移行過程であると捉えた。
·人間の発達では、初めに社会的関係があり、それが内面化すると考えた。
·他者とのコミュニケーションに用いる言葉を外言とした。
·子どもの独語は、自分の思考のための言葉になる移行過程であると捉えた。
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は「ヴィゴツキー(Vygotsky,L.S.)」です。
ワロン(Wallon,H.)
・「子どもの権利とは、子どもが子どもであることの権利である」と提言しました。
・精神障害は生物学的原因だけでなく、環境的原因、特に社会的欠陥も大きく作用していることを明らかにしました。
ボウルビィ(Bowlby,J.)
・精神医学に動物行動学的視点を取り入れ、愛着理論(アタッチメント)をはじめとする早期母子関係理論を提唱しました。
ガードナー(Gardner,H.)
・MI理論(多重知能理論)を提唱した人物です。
・紙と鉛筆だけで測るテスト知能だけではなく、それ以外の知能にも目を向けるべきだと主張しました。
ロスバート(Rothbart,M.K.)
・乳児期の個性の発達に関わる7つの要素を時間の流れに沿ってまとめた人物です。
ヴィゴツキー(Vygotsky,L.S.)
・1つ目はヴィゴツキーの主張として有名な「発達の最近接領域」についての記述です。周囲にいる人間の姿を見て模倣することにより、自分の力として身に着けるという段階につながるということです。
・ヴィゴツキーの主張では「外言」とは問題文にあるように、文章として成り立っていてコミュニケーションが成立するもののことをいいます。内言・外言についてはピアジェも主張をしていますが、ヴィゴツキーとは反する内容なので間違えないように注意が必要です。
・3つ目は内言についての記述です。内言とは、単語同士が文章として成り立たないような形で結合している状態のことをいいます。内言は心の中で思考する時のもの、とヴィゴツキーは主張していますが、幼児期においては内言が不完全で内言に音声が伴ってしまうことがあるため、そのことを指しています。
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02
正解は「ヴィゴツキー(Vygotsky,L.S.)」です。
ワロンは、障害児の治療に従事しながら、精神障害は生物学的原因だけでなく、社会的原因にもよることを明らかにし「子どもの権利」について提唱した人物です。
ボウルビィは人の発達には母親など特定の養育者との「愛着関係」「アタッチメント」が重要な役割をしていることを提唱した人物です。
ガードナーは「多重性知能理論」の中で人間の知能が実に多様であることを明らかにしました。
ロスバートは子どもの気質を反応性と自己制御性に分類しそれぞれの個人差として捉え、またその個性に関わる7つの要素を時間の流れに沿ってまとめました。
・ヴィゴツキーは人間の発語のレベルを、「音声を伴わない内面化された思考のための道具としての内言」「通常の音声を伴う、伝達の道具としての社会的言語である外言」の2つに分類し、人間の言葉は外言から内言へと移行するものだと提唱しました。
またヴィゴツキーは、人間の発達では、初めに社会的関係があり、それが内面化するものだと考え、子どもの独語は、自分の思考のための言葉になる移行過程であると捉えました。
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03
問題文の内容と「外言」というキーワードから、ヴィゴツキー(Vygotsky,L.S.)と判断します。
人間の発達では、初めに社会的関係があり、それが内面化するという「最近接発達領域」という概念を提唱しました。
「外言」とは音声を伴う言葉、また、「内言」とは思考の言葉と呼んで区別しました。
ワロン(Wallon,H.)は、障害児の治療に従事し、精神障害は生物学的原因だけでなく、社会的原因にもよることを明らかにしました。
ボウルヴィ(Bowlby,J.)は、「愛着行動」「アタッチメント」「内的ワーキングモデル」など愛着理論を提唱しました。
ガードナー(Garder,H.)は、人間の知能には多様な分野があるという「多重性知能理論」を唱えました。
ロスバード(Rothbart,M.K)は、著書の「自由の倫理」の中で、子供もまた両親から「逃走」する権利があるということを記しています。
正解です。
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