保育士の過去問
平成29年(2017年)前期
保育の心理学 問99

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問題

保育士試験 平成29年(2017年)前期 保育の心理学 問99 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文は、児童虐待についての記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。


A  被虐待体験は、心的外傷とはなり得ない。

B  被虐待体験は、社会・情緒的問題を生むが、脳に器質的・機能的な影響を与えない。

C  発達障害は、虐待を受ける危険因子の一つである。

D  一般に被虐待児への支援は、多機関による連携が求められる。

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この過去問の解説 (3件)

01

解答は4です。

A、×
 虐待には身体的虐待・性的虐待・心理的虐待・ネグレクトとこれらに限らず様々な種類がありますが、どの虐待においても子どもたちは心的外傷を負っています。
 身体にできた傷が癒えることがあっても、心に負った傷は目に見えにくいため癒えにくく、幼少期の心的外傷は大人になってからも影響を及ぼすことがあるのです。

B、×
 近年の研究では、幼少期に被虐待体験をすることで脳機能に影響があるということが言われています。言葉による虐待はもちろん、体罰による虐待によっても脳機能への影響がでることがあります。

C、〇
 健常児と比較して、こだわりの強さや、独特の行動、コミュニケーションの取りにくさ等々「育てにくさ」を感じやすい発達障害児の育児に悩んだ末に虐待につながってしまう傾向が多くみられます。
 そういった状況をサポートする仕組みが機能していない、ということがこうした結果を招く原因として背景にあることが考えられます。

D、〇
 虐待を受けた子どもたちを受け入れる施設は、児童養護施設・乳児院・児童自立支援施設・情緒障害児短期治療施設・母子生活支援施設などがあり、各子どもの年齢や状況に応じて決められます。
 虐待を受けた子どもたちの心を救うためには長い時間をかけたフォローが必要です。子どもたちが成長していく過程において、虐待を受けていた経験が様々な形として壁になります。子どもたちが成長したのち、施設を出て社会に適応していけるよう市町村や地域レベルでの連携が求められます。

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02

正解は4です。

A × 不適切です。
被虐待経験は心的ストレスとなり、PTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症することがあります。

B × 不適切です。
虐待を受けた子どもは身体や心だけでなく、脳に器質的・機能的な影響を与えることもあります。

C 〇 適切です。
発達障害は、虐待を受ける危険因子の一つです。

D 〇 適切です。
被虐待児へのサポートは、保育所だけでなく、様々な地域の関連機関との連携が求められています。

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03

正解は4です。

A 虐待には、精神的なもの、身体的なもの、ネグレクト、性的なものと4つに分けられますが、その方法に関係なく、虐待を受けた側は心的な外傷を負うことになるため、心理士などによる丁寧なケアが必要になります。

B 被虐待体験は、社会・情緒的問題を生むが、脳に器質的・機能的な影響を与えると昨今では言われています。

C 適切です。

D 適切です。

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