保育士の過去問
平成29年(2017年)前期
保育の心理学 問98

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問題

保育士試験 平成29年(2017年)前期 保育の心理学 問98 (訂正依頼・報告はこちら)

次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】
保育所に通所しているR君(6歳、男児)。昼間の排泄は自立しているが、夜尿が続いている。このことについて悩んでいるR君の母親から担当保育士に相談があった。

【設問】
担当保育士が取るべき対応として適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。


A  母親の気持ちを共感しつつ、「子どもの発達の過程はさまざまなので、焦らずに一緒に考えていきましょう」と伝える。

B  実行に移せる対応方法を母親と共に考え、保育所と家庭で実践していく。

C  就学までには夜尿を改善しなければならないため、医療機関で薬を処方してもらうよう勧める。

D  母親の話を聴くにとどめる。
  • ( A )○   ( B )○   ( C )○   ( D )○
  • ( A )○   ( B )○   ( C )×   ( D )×
  • ( A )○   ( B )×   ( C )○   ( D )○
  • ( A )×   ( B )×   ( C )○   ( D )○
  • ( A )×   ( B )×   ( C )×   ( D )×

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この過去問の解説 (3件)

01

解答は2です。

A、〇
 大事なポイントは「共感」という言葉です。相談を受けた時には、コミュニケーションスキルの基本となる受容と共感を忘れてはいけません。
 また、子どもの発達には個人差があることや「一緒」に考えていきましょうと伝えることで、こちらの一方的な提案ではなく寄り添い考える気持ちがあることも伝わり、母親の安心にもつながるでしょう。

B、〇
 実際に実行できる対応策でなければ解決にはつながりません。母親とよく相談し、保育所でも家庭でも同じように実践できる方法を見つけましょう。

C、×
 就学までに夜尿を改善しなければならない、という決まりはありません。
 夜尿については、体の機能的な問題で夜尿が続くという例もあるので、受診を勧めることは構いませんが、必ずしも薬の処方が必要とは限らないので不適切です。

D、×
 傾聴、という点で母親の話に耳を傾けることは大切ですが、今回は母親からの具体的な解決を求める相談です。聞くだけでは解決につながりません。母親の思いや考えを受容した上で、保育士として持っている知識を踏まえた回答が求められます。

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02

正解は2です。

A 適切です。保護者支援において、まず保護者の悩みに寄り添い、共感することが大切です。

B 適切です。子どもの発達支援においては過程と保育所との連携が重要です。実行に移せる対応方法を母親と共に考え、保育所と家庭で実践していくことが求められます。

C 就学までに夜尿を止めるという決まりはありません。無理に夜尿を止めようと保育者や保護者が頑張ってしまうと、それが子どもにとってストレスになります。薬の処方を進めるのではなく、話を聴き、母親の思いを受け止め共感したうえで医療機関を進めるなどのアドバイスをすることが大切です。

D 母親の話を傾聴するだけでなく、必要に応じて、保育者としての見解や対応方法を伝えることも保護者支援において必要なことです。

参考になった数2

03

正解は2です。

A 〇 適切です。
保護者の気持ちに寄り添うことは適切です。

B 〇 適切です。
保育所と家庭の連携していくことは適切です。

C × 不適切です。
就学までに夜尿を改善しなくてはいけないとは言い切れません。
保育士は医師ではないので、医療機関の受診を勧めることは良いのですが、薬の処方まで勧めるのは、不適切です。

D × 不適切です。
保護者の話をただ聴くだけでなく、その後の記録をとることやその他と連携していくことなどが必要です。

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