保育士の過去問
平成30年(2018年)後期
保育の心理学 問81

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問題

保育士試験 平成30年(2018年)後期 保育の心理学 問81 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文は、子ども理解や発達観に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A  保育における子ども理解は、子どもの発達観に大きく影響されており、発達過程論から発達段階論へと転換されてきている。
B  レイヴとウェンガー(Lave, J. & Wenger, E.)の正統的周辺参加論(1991)に基づくと、保育者の関わりや保育者と子どもとの関係が問われている。
C  行動主義理論においては、保育者が行動を変容させる技法を用いて、適切な行動を形成すると考えられている。
D  成熟主義理論では、子どもの生得的能力が自然に展開するので、保育者はできる限り関わりを控えるべきであるとしている。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は3です。

A 子ども理解において発達過程を理解することは大切なポイントになりますが、子どもを取り巻く環境や人間関係などの理解等、様々なポイントがあるので、この記述は不適切であるといえます。

B 適切な記述です。レイヴとウェンガーの正統的周辺参加論とは「社会的な実践共同体への参加の度合いを増すこと」が学習であると捉える考え方を言います。

C 適切な記述です。行動主義とは、J.B.ワトソンにより提唱された現代心理学の学派で、それまでの心理学で中心的役割を果たしていた内観法を批判して、客観的データを重視しました。行動主義のメカニズムは、刺激→反応の繰り返しによる強化であり、それを提唱したスキナーの実験が有名です。

D 成熟主義理論とは幼い時期に無理していろいろ教えこまなくても、遺伝的なプログラムによって、時期が来ればできるようになるという理論でゲゼルが唱えたことで有名ですが、保育者が子どもとの関わりを控えるというようなことは言われていません。

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02

正解は 3 です。

A × 不適切です。
発達過程論から発達段階論へとはっきりと転換されているとはいえません。

B ○ 適切です。
「正統的周辺参加論」は子どもは一人で学ぶのではなく、かかわりの中で学んでいくという理論です。

C ○ 適切です。
行動主義理論はアメリカの心理学者ワトソンによって提唱されました。
すべての行動を学習によって身につけていくと考え、外からの刺激とそれに対する反応を繰り返すことで学習していくと考えました。

D × 不適切です。
成熟主義理論はアメリカの心理学者ゲゼルによって唱えられました。
学習が成立するためには学習を可能とする準備(レディネス)が成熟している必要があると考えました。
保育者が関わりを控えるとは言われていません。

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03

正解は 3 です。

A × 発達過程論から発達段階論へと転換されてきているとは言えません。

B 〇 適切です。

C 〇 適切です。

D × 保育者はできる限り関わりを控えるべきであるとはされていません。

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