保育士の過去問
平成31年(2019年)前期
教育原理 問29

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問題

保育士試験 平成31年(2019年)前期 教育原理 問29 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文は、「障害者差別解消法【合理的配慮の提供等事例集】」(平成29年11月 内閣府障害者施策担当)の一部である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A  言葉だけでの指示だと、内容を十分に理解できないで混乱してしまうことがある。
  → 小学校へ入学してから苦労しないように、言葉だけで指示を聞けるよう指導を続けた。
B  咀嚼することが苦手であり、通常の給食では喉に詰まらせてしまう可能性がある。
  → 大きな食材については、小さく切ったりミキサーで細かくしたりして、食べやすいサイズに加工することとした。
C  触覚に過敏さがあり、給食で使うステンレスの食器が使用できず、手づかみで食べようとする。
  → 根気強くステンレスの食器を使用することで慣れさせることとした。
D  多くの人が集まる場が苦手で、集会活動や儀式的行事に参加することが難しい。
  → 集団から少し離れた場所で本人に負担がないような場所に席を用意したり、聴覚に過敏があるのであれば、イヤーマフなどを用いることとした。
E  聴覚に過敏さがあり、運動会のピストル音が聞こえると、パニックを起こしてしまうかもしれない。
  → すぐ近くではピストルの音をならさないようにしたが、小学校ではピストルを使うことが多いので、少し離れたところからピストルでスタートの合図をすることとした。
  • ( A )○  ( B )○  ( C )○  ( D )×  ( E )○
  • ( A )○  ( B )○  ( C )×  ( D )○  ( E )×
  • ( A )○  ( B )×  ( C )○  ( D )○  ( E )○
  • ( A )×  ( B )○  ( C )×  ( D )○  ( E )×
  • ( A )×  ( B )○  ( C )○  ( D )×  ( E )×

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は4です。

A 言葉だけで指示を理解することが難しい場合、絵カードなど視覚から情報が得られるように工夫するなどの対応が効果をもつことがあります。

B 適切な対応です。

C 触覚に過敏でステンレスの食器が苦手な子どもに対して、無理に食器に慣れさせようとするのは望ましくありません。プラスチックの食器に変えるなど、その子どもに合った対応を取ることが必要です。

D 適切な対応です。

E ピストルを遠くで鳴らしても聴覚が過敏な子どもにとっては大きな音に聴こえる可能性があります。イヤーマフを用いるなどの対応を取るのが良いでしょう。

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02

答えは4です。

「障害者差別解消法【合理的配慮の提供等事例集】」(平成29年11月 内閣府障害者施策担当)は、障害のある人も社会参加しやすくするための合理的配慮の提供等の事例を、関係省庁、地方公共団体、障害者団体などから収集・整理し、事例集として取りまとめたものです。

Aは不適切です。
【合理的配慮の提供等事例集】1-(5)-4には、「言葉だけでの指示だと、内容を十分に理解できないで混乱してしまうことがある。」場合、「身振り手振りやコミュニケーションボードなども用いて内容を伝えるようにした。 」との記載があります。

Bは適切です。
【合理的配慮の提供等事例集】1-(5)-5には「咀嚼することが苦手であり、通常の給食では喉に詰まらせてしまう可能性がある。」場合、「大きな食材については、小さく切ったりミキサーで細かくしたりして、食べやすいサイズに加工することとした。」との記載があります。

Cは不適切です。
【合理的配慮の提供等事例集】1-(5)-6には「触覚に過敏さがあり、給食で使うステンレスの食器が使用できず、手づかみで食べようとする。」場合、「シリコン製やポリプロピレン製など、学校にある素材の食器のうちから受け入れやすい触感の食器を用いることとした。 」との記載があります。

Dは適切です。
【合理的配慮の提供等事例集】1-(5)-7には「多くの人が集まる場が苦手で、集会活動や儀式的行事に参加することが難しい。」場合、「集団から少し離れた場所で本人に負担がないような場所に席を用意したり、聴覚に過敏があるのであれば、イヤーマフなどを用いることとした。」との記載があります。

Eは不適切です。
【合理的配慮の提供等事例集】1-(5)-8には「聴覚に過敏さがあり、運動会のピストル音が聞こえると、パニックを起こしてしまうかもしれない。」場合、「ピストルは使用せず、代わりに笛・ブザー音・手旗などによってスタートの合図をすることとした。」との記載があります。


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03

正解は4です。

A × 不適切です。
言葉による伝達が苦手な場合は、身振り手振り、コミュニケーションボードの活用など歩み寄る姿勢が大切です。

B 〇 適切です。
噛む力が弱い場合は、切り方や大きさに配慮する必要があります。

C × 不適切です。
ステンレスの食器が使用できない場合は、シリコン製やポリプロピレン製など、学校にある素材の食器のうちから受け入れやすい触感の食器を用いるのが適切です。

D 〇 適切です。
人が集まる場所が苦手な場合、少し距離を置いて対応することも必要です。

E × 不適切です。
ピストルではなく、笛やブザー音・手旗などによる別のスタートの合図を考えます。

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