保育士の過去問
令和元年(2019年)後期
子どもの保健 問105

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問題

保育士試験 令和元年(2019年)後期 子どもの保健 問105 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文は、子どもによくみられる疾病に関する記述である。適切な記述を一つ選びなさい。
  • 流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)は、ムンプスウイルスが原因であるが、耳下腺の腫脹、痛み、発熱が主な症状である。合併症はなく、軽症で治癒する。
  • ポリオは、ポリオ菌によって起こり、脊髄の神経細胞が障害を受けて運動麻痺を起こす。
  • 突発性発しんは、ヒトヘルペスウイルス6、7型が原因で主に乳児にみられる。高熱が3~4日続き、解熱とともに全身に淡紅色の細かい発しんが出現する。
  • 風しんは、風しんウイルスによって起こり、症状は麻しんに似ているがより重症化しやすい。
  • 結核は、結核菌が経口感染することによって起こる。乳幼児では発症しても軽症である。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は3です。

1 おたふく風邪は重症化すると合併症として内耳炎による難聴や髄膜炎による頭痛・吐き気などを引き起こす危険のあるウイルス性の感染症です。

2 ポリオはポリオウィルスが口の中に入って、腸を通り便を介して感染します。その症状として手足の筋肉に麻痺が生じることがあります。

3 適切です。

4 風しんと麻しんは重症化すると脳炎などを引き起こす原因となります。その中でも風しんは妊婦が感染すると胎児にも影響を与える恐れがある病気です。

5 乳幼児が結核に感染すると髄膜炎や粟粒結核を引き起こす等、重症化しやすくなります。

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02

正解は3です。

1:×
おたふく風邪(流行性耳下腺炎)にかかると、小児でも合併症を引き起こし、後遺症が残る可能性があると言われています。

2:×
ポリオは、ポリオウイルスが口の中に入り、腸の中で増えることで感染します。多くの場合、症状はあらわれず、知らない間に免疫ができます。しかし、腸管に入ったウイルスが脊髄の一部に入り込み、手や足に麻痺があらわれ、それが一生残ることがあります。

3:〇
成人の唾液中に含まれるウイルスから感染し、患児が感染源になるかどうかは不明です。特別な予防法はなく、その必要もないと言われています。

4:×
麻しんは、時には脳炎を発症するなど重症化することもあります。全身の免疫力が低下することから、合併症を引き起こしたり、妊婦は流産等の危険があります。一方、風疹は、発熱、発疹ともに3日程度で治ることから、「3日ばしか」と呼ばれることもあります。

5:×
結核菌は主に空気感染で伝染します。乳児が結核にかかると致命的になる場合が多いため、重症化予防のBCGワクチンの定期接種が行われています。

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03

正解は3です。

1×
流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)は、
ムンプスウイルスにより発症します。
潜伏期間は2〜3週間で、
主症状は、耳下腺の腫脹、痛み、発熱などです。
合併症として、無菌性髄膜炎などがあります。

2 ×
ポリオは、ポリオ菌ではなく、
ポリオウイルスによって起こります。
口から入ったポリオウイルスは、
血液を経て脊髄などへ達し、
神経細胞を障害するため、
運動麻痺を引き起こします。

3 ○
突発性発疹は、
ヒトヘルペスウイルス6型または7型が
おもな原因です。
乳児期を中心に発症します。
38度以上の発熱が3日ほど続き、
解熱とともに鮮紅色の斑丘疹が
体幹を中心に顔面、四肢に
数日間出現します。

4 ×
風しんは、
風しんウイルスによって起こります。
2〜3週間の潜伏期間の後、
発熱、発疹、リンパ節腫脹といった、
麻疹に似た症状を表します。
症状から、他の感染症との判別が難しい上、
重篤な合併症を引き起こす場合も多くあります。
また、妊娠20週頃までの妊婦が
風疹ウイルスに感染すると、
出生児が先天性風疹症候群を
発症する可能性があります。

5 ×
結核は、結核菌により起こります。
経口感染ではなく、
咳やくしゃみから空気内に広がった飛沫を
吸い込むことで感染します。
また、結核菌は感染力が強く、
抵抗力が弱い乳幼児では、
病状の進みも早く、重症化しやすいです。

適切なものを選ぶので、正解は3となります。

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