保育士の過去問
令和3年(2021年)前期
保育実習理論 問155

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問題

保育士試験 令和3年(2021年)前期 保育実習理論 問155 (訂正依頼・報告はこちら)

次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】
乳児院からの措置変更で児童養護施設に入所したJ君(8歳、男児)は、施設の他の子どもたちとテレビを見ている場面で担当保育士に「なんで俺の親は俺を施設に預けたの?」と質問した。

【設問】
次のうち、担当保育士の対応として最も適切な記述を一つ選びなさい。なお、J君の出自(出生や生い立ち)について、J君にどのように伝えるか、事前に職員間で検討していなかったものとする。
  • その場で担当保育士の知っている情報について包み隠さず話す。
  • 他の子どもたちがいない場所に移動し、担当保育士の知っている情報について包み隠さず話す。
  • 伝え方や内容について職員会議で確認してから、後日伝える場を設ける。
  • 実親の情報の伝達にあたっては、どのような情報であっても実親の承諾が必要となるため、実親と連絡をとる。
  • 入所児童に出自を知らせることは危険であり、権利擁護の観点から伝えない。

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この過去問の解説 (2件)

01

正解は【3】です。

1:×

「その場」にはほかの子どもたちもいるため不適切です。

また「包み隠さず話す」ことでどのような影響がJ君に与えられるかを考えなければなりません。伝え方一つで受け取る側の気持ちも変わります。どのように伝えるか事前に職員間で検討するべきで、その場でいきなり話し出すのは不適切です。

2:×

場所の移動は適切な判断だといえますが、伝え方、内容については前述の通り職員間で検討してからが適切です。

3:〇

J君の気持ちや聞いてからの反応について考えられた適切な判断といえます。

4:×

自分の生い立ちについては知る権利があり、実親の承諾は必要ありません。

5:×

自分の生い立ちを知ることは当然の権利で、また自己肯定感につながることもあります。

伝え方には十分留意し可能な限り伝えていく必要があります。

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02

正解は3です。

「児童養護施設運営指針」によると、下記のとおりとなります。

1 ×

子どもの「知る権利」は尊重しなければなりませんが、家族の情報の中には、子どもに知られたくない内容もあるので、職員会議等で確認、共有するとともに、児童相談所とも連携をとります。

2 ×

子どものプライバシー保持の観点から、他の子どもたちがいないところに移動するのは適切ですが、職員会議等で確認、共有し、児童相談所とも連携をとった上で話をします。

3 ○

前述のとおり、伝え方やその内容について職員会議で確認してから、改めて伝える場を設けます。

4 ×

子どもが自身の出生や生い立ち、家族の状況について可能な限り知ることは子どもの権利の1つです。

5 ×

子どもが自己の生い立ちを知ることは、自己形成の視点から重要なことであり、発達に応じて可能な限り伝えるようにします。

最も適切なものを選ぶので、正解は3となります。

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