保育士の過去問
令和5年(2023年)後期
保育原理 問10

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問題

保育士試験 令和5年(2023年)後期 保育原理 問10 (訂正依頼・報告はこちら)

次の保育所の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】
10月のある日、週1回の園庭開放に、脳性まひの障害があるNちゃん(3歳、女児)と母親が来所した。母親からの話では、Nちゃんは脳性まひの障害があり、週1回歩行の訓練で児童発達支援センターに通っており、食事前や寝る前にたんの吸引が必要であることがわかった。少し緊張している様子のNちゃんだったが、保育士に笑顔を見せたり、砂場のままごと道具に興味を示す姿も見られた。母親からは、新年度からNちゃんがこの保育所で集団生活を送ることを希望していて、継続して園庭開放に来たいといった言葉が聞かれた。

【設問】
次のうち、保育所の対応として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A  Nちゃんに障害があることから保育所での生活は難しいと母親にまず伝える。
B  研修を受けた保育士は、たんの吸引などの医療的ケアができることを伝え、この保育所での対応に関する情報提供を行う。
C  母親の了解を得ていないが、Nちゃんの様子を聞くため児童発達支援センターに連絡する。
D  Nちゃんや母親の様子を観察し、把握した結果を職員間で共有し、今後、この親子にどのように関わるかを話し合う。
  • A:○  B:○  C:○  D:○
  • A:○  B:×  C:×  D:○
  • A:×  B:○  C:○  D:×
  • A:×  B:○  C:×  D:○
  • A:×  B:×  C:○  D:×

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この過去問の解説 (2件)

01

A:不適切です。

「保育所保育指針」第1章「総則」1保育所保育に関する基本原則 

(3)保育の方法 カ には、

【一人一人の保護者の状況やその意向を理解し、受容し、それぞれの親子関係や家庭生活等に配慮しながら、様々な機会をとらえ、適切に援助すること】

と記載されています。

そのため、脳性まひの障害があることだけで保育園での生活は難しいと判断するのは間違っています。

 

B:適切です。

Nちゃんが保育所で集団生活を送れるように、保護者に保育所での対応に関する情報を提供することは大切です。

 

C:不適切です。

母親の了承なく、児童発達支援センターにNちゃんの個人情報を得ることは不適切な行動です。

プライバシーの侵害にあたります。

 

D:適切です。

保育士として、子どもや保護者の様子を観察し、その結果を職員間で情報を共有し、今後どのように関わるかを話し合うことは大切です。

選択肢4. A:×  B:○  C:×  D:○

適切な選択肢です。

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02

A:×

障害があるからという理由だけで、入所を拒否するようなことがあってはなりません。

保護者や家庭の状況なども伺い、さまざまな機会をとらえ、適切な援助が必要です。

保育所保育指針【第1章 総則 1 保育所保育に関する基本原則 (3) 保育の方法 カ】に記述があります。

 

B:

記述のとおりです。

医療的ケア児の対応で、その園がケアできることとそうでないことを正しく保護者に伝えることで、保護者は安心感を持って子どもを預けることができるし、園選びの参考にすることもできます。

 

C:×

各機関との連携にあたっては、個人情報を取り扱うことでもあるため、必ず保護者の同意を得てから情報提供を行う必要があります。

 

D:

記述のとおりです。

園内、職員間でも十分に話し合いを行い、Nちゃんに適切な対応をとり、Nちゃんが快適に過ごせるように配慮する必要があります。

参考になった数8