保育士 過去問
令和6年(2024年)後期
問39 (社会的養護 問9)

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問題

保育士試験 令和6年(2024年)後期 問39(社会的養護 問9) (訂正依頼・報告はこちら)

次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】
K君(1歳、男児)の母親は、離婚後ひとりで子育てをしていたが、養育困難となり、K君は乳児院に入所することになった。ある日、K君の母親と祖母(母親の実母)が面会に来た。面会の時、祖母が母親に対し、子どもの抱き方などについて細かくアドバイスをする様子がみられた。その後、保育士と3人で話をしている時には「あなたは母親なのだからがんばらないと」と祖母が母親に数回言葉をかけていた。K君の母親は、保育士と2人きりになった時、「私の母から『子育てが上手くできていない』みたいなことを言われると、Kとは一緒に暮らしたいけど、自分が上手く育てられるか不安になります」と言葉をもらした。

【設問】
次のうち、K君の母親に対する保育士の対応として、適切なものの組み合わせを1つ選びなさい。
A  「あなたのお母さんの言うことは間違ってはいません。子育ての先輩なので、話を聞くことは大切だと思います」と伝えた。
B  「親としてきちんとしなければならないと考えると不安になってしまいますよね。K君と暮らすようになった時には、保健師等の専門家への相談も紹介できますよ」と伝えた。
C  「これからもK君の様子をご報告しますので、交流時にK君と楽しい時間を積み重ねていきましょう」と伝えた。
D  「もし不安なのであれば、里親さんに育てて頂くことを検討しても良いかもしれないですね」と伝えた。
  • A  B
  • A  C
  • B  C
  • B  D
  • C  D

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この過去問の解説 (2件)

01

母親の気持ちに寄り添うこと、母親の思いを否定しないことが大前提です。

その視点からみると、

 

A ➔ ✕

この受け答えでは、「祖母が正しい。母は間違っている。」というメッセージを伝えてしまうため、不適切と言えます。

 

B ➔ ○

「不安になってしまいますよね」と、母親の気持ちに寄り添っています。さらに、「専門家へ相談できるように紹介する」という具体的な対処法も示しているので、適切と言えます。

 

C ➔ ○

K君と過ごす時間を前向きにとらえられるような言葉がけをしていますので、適切と言えます。

 

D ➔ ✕

母親はK君と一緒に暮らすことを望んでいます。そのため、里親に育ててもらうことは、母親の思いを否定することになるので、不適切と言えます。

選択肢3. B  C

正答です。

参考になった数5

02

母親の気持ちに寄り添って考えることで、適切な関わりが見えてきます。

 

A:K君の母親の気持ちが全く汲み取られておらず、 不適切です。
 

B:母親の不安な気持ちを受け止め、助言をしています。 適切です。
 

C:将来、安心して一緒に暮らせるように、今できる支援を助言しています。 適切です。

 

D:母親は不安はあるが、K君と一緒に暮らしたい思いがあるので、 不適切です。 

                                   

選択肢3. B  C

正答です。

まとめ

保育者の対応に正解は一つではありません。まず事例のように母親の気持ちに寄り添い、子どもの最善の利益を考慮することが大切です。

参考になった数3