保育士 過去問
令和6年(2024年)後期
問148 (保育実習理論 問8)
問題文
次のうち、子どもの描画に関する記述として、適切なものを2つ選びなさい。
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問題
保育士試験 令和6年(2024年)後期 問148(保育実習理論 問8) (訂正依頼・報告はこちら)
次のうち、子どもの描画に関する記述として、適切なものを2つ選びなさい。
- 乳幼児期の子どもの描画には発達段階があるため、描画から正確な年齢を判定することができる。
- 乳幼児期の子どもの色の識別能力や色に対する関心には、個人差がある。
- 図式期にみられる「展開描法」は、日本の子どもたちだけにみられる独特な表現である。
- 子どもの描画の発達的変化は、視覚と運動の協応に伴って生じることから、言語の習得との関連性はない。
- 描画の発達は、その子どもの描画経験の積み重ねによって変化する。
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この過去問の解説 (2件)
01
子どもの描画に関して、発達や特徴を理解しておきましょう。
不適切です。
子どもの描画には発達段階があります。
殴り書きのように点や線を描く段階、丸を描く段階、三角を描く段階、頭足人を描く段階などがあります。
しかし、それぞれの段階に幅があるため、性格な年齢は判定できません
適切です。
個人差があるのは当然です。
そのため、ひとりひとりの興味関心を伸ばせるような造形活動の展開が必要です。
不適切です。
「展開描法」では、例えば、町を描くとき、人も車も道路も建物もすべて立体的でなく平面的に斜めになっていて、展開されているように描かれています。
これは、日本の子どもだけに見られる特徴ではありません。
不適切です。
言語の習得との関連もあります。
絵を描くことでその絵を言葉に表したり、言葉で伝えられないことを絵に表したりすることで発達していきます。
適切です。
そのため、保育所では、自分の考えを絵にしたり、思い出を絵にするなど、子どもが多くの描画経験ができるよう保育に組み込むことが大切です。
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02
この問題では、乳幼児期の描画の発達段階をおさえておくことがポイントです。
幼児期の描画に関わる主な発達は4段階あります。
*なぐりがき期(おおよそ1~2歳半)
ギザギザした線やぐるぐるとした渦巻のような描画です。
*象徴期(おおよそ2~3歳半)
渦巻から顔の輪郭のような1つの円が描けるようになります。
*前図式期(おおよそ3~5歳)
知っているものを描画できるようになります。
顔から手や足がはえている描写が多くみられます。
*図式期(おおよそ4~9歳)
空、花、動物など、知っているものを組み合わせた描画ができるようになります。
×:正確な年齢を判定することは難しいです。
描画は手先の発達や言葉の理解、生活経験などによっても個人差があります。
〇:発達面のほかに、物的環境や生活経験によっても個人差がでます。
×:図式期の特徴としてみられる描画表現です。
◇展開描法とは・・・
上から見たように描いた描画表現のことです。
図式期になると、空から見た絵や建物(家や園)の中を透き通るように描いた絵を表現できるようになります。
×:描画の発達的変化は身体的な発達だけでなく、
言葉の発達ともつながりがあります。
◇視覚と運動の協応とは・・・
目で見た形と体の動きを連動させることです。
「見た景色を描く」というような動作が協応です。
〇:描画経験を豊富にすることで発達を促すだけでなく、
子どもの表現方法の幅も広がるようになります。
たくさん描画経験が積めるように、
絵を描く環境(場所・空間)や道具を整えることが大切です。
描画の発達段階と各時期の描画的特徴を覚えておきましょう。
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