介護福祉士の過去問
第27回(平成26年度)
発達と老化の理解 問76

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問題

介護福祉士国家試験 第27回(平成26年度) 発達と老化の理解 問76 (訂正依頼・報告はこちら)

パーキンソン病(Parkinson disease)に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
  • 40歳代で発症することが最も多い。
  • 突進現象が認められる。
  • 筋肉の異常が原因である。
  • 認知症(dementia)を合併することはまれである。
  • 発病後5年以内に死亡することが多い。

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この過去問の解説 (4件)

01

正解は 2 です。

突進現象は加速歩行とも呼ばれる、パーキンソン病の特徴的な症状の一つです。
はじめは普通に歩いているつもりが、まるで下り坂を歩くように徐々に加速し、自分の意志では足を止められなくなってしまう現象です。

1:どの年代でも発症しますが、最も多いのは50歳代後半~60歳代と言われています。

3:筋肉の異常ではなく脳の異常が原因です。
ドーパミンという神経伝達物質をつくる神経細胞が減少することが原因で症状を引き起こしていると考えられています。

4:パーキンソン病患者のおよそ3割が認知症を合併していると言われています。ただし70歳未満では合併はまれであるという見解もあります。

5:パーキンソン病が発病した後の寿命は15年程度と言われています。ただし認知症と合併してしまうと3年とかなり短くなります。

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02

正解は2です。
ちなみに突進現象とは歩いているうちに足が体に追いつかなくなることです。

各選択肢については以下のとおりです。

1→50歳以降に発症することが多いです。ピークは50歳代後半から60歳です。

3→原因不明です。中脳の黒質ドーパミン性神経細胞の変性がみられ、細胞の中にあるレビー小体というたんぱく質が関与しているといわれています。

4→レビー小体型認知症を合併することが多いです。

5→新薬や脳深部刺激などの新しい治療法が生まれ、天寿をまっとうできるとまでいわれています。

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03

◇正解は 2です。

1:普通40~50歳以降にみられることが多いです。

2:突進現象は認められます。

3:筋肉の異常が原因ではありません。
MPTPによる酸化ストレスやドパミン作動性の低下によるものが原因です。

4:脳神経細胞の衰えや損傷などが原因で、認知症が現れることがあります。 
パーキンソン病患者の認知症発症率は高く一般人と比較すると約5~6倍になるそうです。

5:パーキンソン病患者の寿命は、一般の平均寿命と同じと考えて良いと思います。
高齢で発症する事が多く、ゆっくりと15年程かけて進行する病気なのですぐに命を失うという病気ではありません。

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04

正解は”2”です。

1×:パーキンソン病は、50歳以降で発症することが多いです。

2○:パーキンソン病では、突進現象がみられます。歩くと次第に歩行速度が速くなり、前へつんのめる現象です。

3×:パーキンソン病は原因不明です。加齢、細胞の酸化、遺伝子、環境因子などが総合的に作用すると考えられています。

4×:パーキンソン病は、合併症状として認知症を発症する確立が高いことがわかっています。

5×:パーキンソン病は、完全に治す方法のない難病の一つですが、適切な治療を受けることで病気のない人たちと同じような寿命まで生きる事ができます。
しかし、認知症が合併すると余命は約3年といわれています。

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