介護福祉士の過去問
第27回(平成26年度)
こころとからだのしくみ 問102

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問題

介護福祉士国家試験 第27回(平成26年度) こころとからだのしくみ 問102 (訂正依頼・報告はこちら)

食事のたんぱく質制限が必要な疾患として、正しいものを1つ選びなさい。
  • 胃潰瘍(gastric ulcer)
  • 尿毒症(uremia)
  • 痛風(gout)
  • 脂質異常症(dyslipidemia)
  • 狭心症(angina pectoris)

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は 2 です。

尿毒症は腎臓が老廃物を分解できずに全身に回ってしまうことです。
これを解消するためにはまず食事内容を見直して腎臓の負担を軽減し、人工透析などで腎臓の機能を補助します。

1:胃潰瘍では、胃に負担のかかるお酒やタバコ、食べすぎ、香辛料のような刺激物などを避けるようにします。
過度な摂取はよくありませんが特にたんぱく質制限を設ける必要はありません。

3:痛風は尿酸値の上昇によって起こります。
分解されると尿酸が作られるプリン体を含む食べ物やアルコールの摂取制限、カロリー制限や減量、水分量を増やし尿量を増やして体内の尿酸値を薄めるなどの対応が効果的です。

4:脂質異常症は、血液中の脂質が多い状態を言います。
これ自体は何の症状もありませんが、血液がドロドロになることによって動脈硬化や脳梗塞・心筋梗塞などを誘発するため注意が必要です。
この場合たんぱく質制限の必要は特になく、脂質の制限が必要となります。

5:狭心症は、心臓の冠動脈にプラークと呼ばれるかたまりができて
心臓に流れ込む血液の量をが減ってしまうことから起こる病気です。
この場合特にたんぱく質を制限する必要はなく、肥満・喫煙・ストレス・高血圧などの危険因子を取り除く方法が効果的です。

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02

正解は2です。
尿毒症は末期腎不全と呼ばれる状態です。たんぱく質は他の三大栄養素である糖や脂質と異なり、分解されたものが老廃物として残ります。(糖や脂質は呼気や汗と言う形で不要なものが外にでます。)老廃物の処理を行うのは、腎臓です。腎臓の機能が低下しているのに腎臓を働かせようという状況になるため、食事のたんぱく質制限がとられます。

他の選択肢については以下のとおりです。

1→胃潰瘍では食物繊維や脂肪の少ないもの、消化に負担がかからないやわらかいものが食事として適切です。

3→痛風に関係しているのはプリン体です。プリン体を多く含む魚卵などは禁物です。

4→病名にあるように脂質の摂取に気をつけます。

5→塩分、動物性脂肪の摂取に気をつけます。

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03

◇正解は 2です。
1:胃潰瘍で注意が必要なことは ①過食過飲。 ②酒の飲みすぎ。 ③甘い菓子のとりすぎ。 ④刺激性食品の過剰摂取です。

2:腎臓から排泄される老廃物(尿毒素)が体内にたまると、全身に様々な症状が出てきます。これらを総合したものが尿毒症で、
慢性腎臓病、腎不全の終末像です。
体を守り、しかも腎臓のはたらきを保持するにはタンパク質を抑え、エネルギーを確保するための工夫が必要となります。

3:プリン体を多く含む食品などの制限や、水分を取ること、体重を減らすなどの対策が必要です。

4:たんぱく質の制限は関係ありません。
 ■脂質異常の対処法■
①偏らない「栄養バランスのよい食事」を取りましょう。②. 摂取総エネルギー量を抑えて、適正な体重を保ちましょう。 ③. 飽和脂肪酸(おもに獣肉類の脂肪)1に対して不飽和脂肪酸(おもに植物性脂肪や魚の脂)を1.5~2の割合でとりましょう。 ④. ビタミンやミネラル、食物繊維もしっかり取りましょう。 ⑥. 高コレステロールの人は、コレステロールを多く含む食品を控えましょう。 ⑥. 中性脂肪が高い人は、砂糖や果物などの糖質と、お酒を減らしましょう。

5:タンパク質、ビタミン、ミネラルなどを不足させないことが大切です。

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