介護福祉士の過去問 第34回(令和3年度) 介護の基本 問19
この過去問の解説 (3件)
正解は5です。
自立とは、いくつかの側面からとらえることが出来ますが
「利用者が、自分の人生の主人公は自分だと感じている状態」もそのひとつです。
利用者が、生活していく上でやりたいこと、思っている事を受け止め
希望に沿った生活が送れるよう、手助けすることは自立支援につながります。
1→利用者の最期をどのようにするか家族が決めることは、自立支援とは言えません。
2→利用者と距離を縮め、コミュニケーションを取りながら
円滑な関係を築くことは大切ですが、自立支援とは関係ないため不適切です。
3→利用者が出来ない事をただ見守っているだけでは、自立支援にはならず
出来ない事を出来るようサポートすることが、自立支援へとつながります。
4→利用者がより充実した生活を送るために、
スケジュールを決めることは大切ですが、全てを決めるのではなく
利用者が主体となり、1日のスケジュールを一緒に考えることで自立支援へとつながります。
正解5
自立支援とは、できる限り自分の意志や力で生活ができるようにサポートをすることです。
1. 誤り。利用者本意の自立支援を行うのであれば、家族ではなく利用者自身が最後の迎え方を決めることが望ましいと考えます。
2. 誤り。愛称で呼ぶことを利用者自信が望んでいるのかを考慮すべきです。利用者自身が望んでいるのであれば、愛称で呼ぶことも良いかもしれませんが、あくまでも敬意を持って接することは必要だと考えます。
3. 誤り。利用者の自立を促すことは必要ですが、対象者の状態を考慮して対処するべきです。利用者の能力でできる部分は時間がかかっても見守るという対処は適切ですが、利用者ができない部分は支援を行うことも必要です。
4. 誤り。自立支援を考慮するのであれば、利用者の生活スケジュールは利用者の希望を傾聴し、組み立てることが望ましいと考えます。
5. 正答。利用者の意見や希望を取り入れ、自立可能な部分はご自身の力で行なってもらい、援助が必要な部分を手助けするのが望ましいと考えます。
自立支援とは、高齢者が自らの意思に基づき、自立した質の高い生活を送ることができるように支援することです。さまざま場面での自立支援の在り方が問われています。
誤答です。利用者は自らの生活を自らの意思で決める、また介護福祉職はそれを支援するというのが自立支援です。利用者の最期を家族が決めるというのは自立支援の在り方ではありません。
誤答です。利用者自身がそれを希望するのであれば、悪いことではないかもしれません。しかし、介護福祉職の基本理念として、利用者の尊厳を保持するという姿勢を忘れてはいけません。
誤答です。利用者ができないことを利用者はどのように解決したいか、利用者自身が選択し決定する。そのための支援を行うのが自立支援です。『できないことをできるようにする』『ただ見守る』のは自立支援ではありません。
誤答です。利用者の生活のスケジュールは、利用者の意思が反映されたものでなければなりません。介護福祉職の都合で利用者の生活を決めてはいけません。
正答です。利用者の意思や個別性を尊重し、もっている能力を発揮してもらうよう支援すること、また、できないことは手助けを行うのが自立支援です。
2003年(平成15年)、「2015年の高齢者介護~高齢者の尊厳を支えるケアの確立に向けて~」という報告書で『高齢者介護の基本理念は、介護保険制度が目指す自立支援と、その根底にある尊厳の保持』と記されました。
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