介護福祉士の過去問
第34回(令和3年度)
生活支援技術 問45
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
介護福祉士国家試験 第34回(令和3年度) 生活支援技術 問45 (訂正依頼・報告はこちら)
慢性腎不全(chronic renal failure)の利用者の食材や調理方法として、最も適切なものを1つ選びなさい。
- エネルギーの高い植物油を控える。
- レモンや香辛料を利用し、塩分を控えた味付けにする。
- 肉や魚を多めにする。
- 砂糖を控えた味付けにする。
- 野菜は生でサラダにする。
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (3件)
01
正解は2です。
慢性腎不全の利用者は、塩分の排出機能が低下している為
高血圧につながり、心不全のリスクが高まります。
塩分を控えるためにレモンや香辛料を利用します。
1→慢性腎不全の利用者には、エネルギー補給のために
エネルギーの高い植物油を与えることが大切です。
しかし、揚物やポテトチップス、ケーキなど
トランス脂肪酸を含む食品は、有害である可能性があるため
避けるべき食材とされています。
3→肉や魚にはたんぱく質が多く含まれており、
たんぱく質を減らすことで、腎臓への負担を軽くして
腎機能の低下を遅らせることが出来ます。
4→エネルギー補給の為には穀物が有効ですが、
穀物には多くのたんぱく質が含まれています。
そのため、エネルギー不足にならないように砂糖をたっぷり使うことが大切です。
5→慢性腎不全の利用者にとって、カリウムを多く含む食べ物も有害であり、
生野菜には多くのカリウムが含まれています。
高カリウム血症を防ぐためにも、生野菜のサラダではなく
温野菜や、水につけたりしてカリウムを出来るだけ除去してから
食べる必要があります。
参考になった数37
この解説の修正を提案する
02
慢性腎不全とは、数カ月ないし数年をかけて腎臓が機能不全(正常の30%以下)に陥った状態のことをいいます。この慢性腎不全の利用者に適した食事について理解できているかが問われています。
誤答です。慢性腎不全患者は、たんぱく質を制限することでエネルギー不足に陥る危険性があります。動物性の油に比べ、植物性の油は不飽和脂肪酸が多く含まれるので、エネルギー補給のための油として適しています。
正答です。慢性腎不全患者は塩分制限を行う必要があります。塩分の過剰な摂取は、体内の老廃物や塩分をろ過して尿にする糸球体に負担をかけてしまうからです。塩味が薄くても物足りなさを感じないための工夫として、レモンや香辛料を使うことは有効です。
誤答です。慢性腎不全患者はたんぱく質制限を行う必要があります。肉や魚には多くのたんぱく質が含まれます。たんぱく質を取り過ぎると、たんぱく質が代謝されてできる老廃物が腎臓に蓄積され、さらなる腎機能の悪化を招きます。
誤答です。慢性腎不全患者は十分なエネルギーを取る必要があります。砂糖はエネルギー源になるため控える必要はありません。ただし、糖尿病を併発している患者に対しては糖分も控える必要があります。
誤答です。慢性腎不全患者はカリウム制限を行う必要があります。カリウムが体内に蓄積すると、不整脈や突然の心停止を起す可能性があるからです。生野菜には多くのカリウムが含まれます。ゆでるか、水にさらしてカリウムを減らしてから提供するようにしましょう。
慢性腎不全患者には、低たんぱく質・低塩分・低カリウム・高エネルギーの食事が適しています。
参考になった数18
この解説の修正を提案する
03
正答2
慢性腎不全は数ヶ月から数十年にかけて腎機能が徐々に低下し、腎臓のろ過能力が正常時の30%以下となって、体内の正常な環境を維持できない状態のことです。
1. 誤り。腎不全の方の食事では、摂取エネルギーの全体量が不足すると、筋肉量を維持できなくなります。そのため、エネルギー量をしっかり取ることが望ましいです。
2. 正答。塩分を多く摂りすぎると、血圧が上がり、腎臓への負担が大きくなります。食塩や醤油の代わりに、だし、酢、薬味、スパイス、ハーブなどを活用して味付けを工夫しましょう。
3. 誤り。たんぱく質は腎臓で処理され、不要なものは老廃物として尿中に排泄されます。たんぱく質を摂りすぎると腎臓に負担がかかるため、肉や魚は少なめにする方が良いでしょう。
4. 誤り。砂糖はエネルギー源となるため、控える必要はありません。
5. 誤り。生野菜はカリウムを多く含んでいます。腎臓の機能が低下すると余分なカリウムを排泄することができなくなります。野菜は小さく刻んだり薄く刻んだり、切り口を大きくしたうえで、茹でて、カリウムを大きく減らして食べるのが望ましいです。
参考になった数15
この解説の修正を提案する
前の問題(問44)へ
第34回(令和3年度)問題一覧
次の問題(問46)へ