介護福祉士の過去問
第36回(令和5年度)
生活支援技術 問14

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問題

介護福祉士国家試験 第36回(令和5年度) 生活支援技術 問14 (訂正依頼・報告はこちら)

身体機能が低下している高齢者が、ストレッチャータイプの特殊浴槽を利用するときの入浴介護の留意点として、最も適切なものを1つ選びなさい。
  • 介護福祉職2名で、洗髪と洗身を同時に行う。
  • 背部を洗うときは、側臥位(そくがい)にして行う。
  • 浴槽に入るときは、両腕の上から固定ベルトを装着する。
  • 浴槽では、首までつかるようにする。
  • 浴槽につかる時間は、20分程度とする。

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この過去問の解説 (2件)

01

ストレッチャー浴は、座位を保つことができない方に適した入浴方法ですが、普段から座位がしっかりと取れない分、ずり落ちしたり、姿勢を崩しやすい方法になるため、充分な注意が必要です。

ストレッチャーの特性に加え、入浴介助の基本的な部分を押さえておくことで、回答を絞ることができるでしょう。

 

選択肢1. 介護福祉職2名で、洗髪と洗身を同時に行う。

不正解です。
洗身は、心臓に負担をかけないよう身体の端から洗うように心がけましょう。

足元からお湯をかけていき、頭部から身体に向かって洗うのが適切です。

選択肢2. 背部を洗うときは、側臥位(そくがい)にして行う。

正解です。
背部がストレッチャーに接している仰臥位は、背中の洗身が難しくなります。

転落防止のため、職員がいる方を向くように側臥位にして背中を洗いましょう。

選択肢3. 浴槽に入るときは、両腕の上から固定ベルトを装着する。

不正解です。
腕の上からベルトを装着してしまうと、腕の自由が効かなくなり、手すりにつかまって姿勢を維持することができなくなります。
また、動いた時に痣などができる原因となる可能性があります。

選択肢4. 浴槽では、首までつかるようにする。

不正解です。
半座位でつかるストレッチャー浴で首までつかると、浮力で身体が安定せずに沈んでしまう可能性があります。

選択肢5. 浴槽につかる時間は、20分程度とする。

不正解です。
長湯は心臓など身体に負担をかけてしまいます。
お湯につかる時間は5分程度を目安にする必要があります。

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02

ストレッチャータイプの特殊浴槽は介護度の高い方でも寝位のまま入浴することができます。

介護福祉士は利用者が安心して快適に入浴してもらえるよう介助できるよう、洗髪・洗身の手順や機械操作について把握しておくことは必要です。

選択肢1. 介護福祉職2名で、洗髪と洗身を同時に行う。

不正解です。

2名以上の介助でお湯の温度に慣れてもらってから、洗身、洗髪とを同時にではなく順番に行っていきます。

選択肢2. 背部を洗うときは、側臥位(そくがい)にして行う。

正解です。

ストレッチャータイプは座位を保つことが困難であったり寝たきりの方を対象としているため、臀部や背部は側臥位で行います。

選択肢3. 浴槽に入るときは、両腕の上から固定ベルトを装着する。

不正解です。

ストレッチャータイプの特殊浴槽では胴部分に安全ベルトを装着し、両腕は固定せずに手すりに掴まってもらうなど機械にはさまったりしない安全な場所に置いてもらうようにします。

選択肢4. 浴槽では、首までつかるようにする。

不正解です。

高齢での入浴は身体への負担から首まで湯につからず、湯の高さが心臓よりも上にならないようにします。

選択肢5. 浴槽につかる時間は、20分程度とする。

不正解です。

浴槽につかる時間は3~5分ほどが適切とされています。個人差もありますが、20分の入浴は身体への負担がかかり危険です。

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