介護福祉士の過去問
第36回(令和5年度)
生活支援技術 問17
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問題
介護福祉士国家試験 第36回(令和5年度) 生活支援技術 問17 (訂正依頼・報告はこちら)
介護福祉職が行うことができる、市販のディスポーザブルグリセリン浣腸器(かんちょうき)を用いた排便の介護に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 浣腸液(かんちょうえき)は、39℃~40℃に温める。
- 浣腸液(かんちょうえき)を注入するときは、立位をとるように声をかける。
- 浣腸液(かんちょうえき)は、すばやく注入する。
- 浣腸液(かんちょうえき)を注入したら、すぐに排便するように声をかける。
- 排便がない場合は、新しい浣腸液(かんちょうえき)を再注入する。
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この過去問の解説 (2件)
01
市販のディスポーザブルグリセリン浣腸器を用いて浣腸することは、医療行為の規制対象にする必要がないと考えられている医療行為のため、介護職が実施可能です。
ただし、医療行為であるため、使用方法等を誤ると危険な行為になりかねません。
正解です。
一般的に直腸温は37.5~38℃くらいです。浣腸液の温度を、これより高くすることで腸の粘膜を刺激して蠕動運動を促すことにつながります。
高すぎると刺激が強すぎて炎症を起こす危険性があり、低すぎると、腸壁の毛細血管を収縮させて血圧を上昇させたりする危険性があります。
不正解です。
立位では肛門の緊張が高くなり、直腸に傷をつけてしまう可能性があります。
ベッドに臥床し左側臥位の状態が肛門から直腸がまっすぐになりスムーズに入りやすくなりるため最適です。
不正解です。
浣腸液をすばやく注入すると、刺激で排便反射が起こり、液だけが排泄されてしまいます。
不正解です。
すぐに排便すると、浣腸液だけが出てしまう場合があります。
3~10分ほど我慢してもらうことで、浣腸液が便に浸透して硬い便を柔らかくします。
不正解です。
過剰に注入すると副作用などもあるため危険です。
医師に報告相談を検討しましょう。
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02
市販されている浣腸器を用いた浣腸は、規定があるので規定内のものであれば介護職員でも介助を行うことができます。
また浣腸にも使用上の注意や体位などといった留意しておく点があるので、しっかりと確認しておくことが必要です。
正解です。
浣腸液は体温に近い39~40℃まで温めてから使用します。
不正解です。
浣腸液を注入するときは、左側を下にして横になった状態(左側臥位)になってもらうようにします。
不正解です。
速く注入すると液剤が漏れ出たり腹痛を起こすことがあるため、様子を見ながらゆっくり注入します。
不正解です。
浣腸には薬液の作用で腸壁に刺激を与えて排泄を促すといった効果があります。
注入後すぐに排便すると液剤だけが体外に出てしまい効果が薄れてしまうため、3~10分を目安に排便を我慢するよう声かけすることが適切です。
不正解です。
浣腸液は一度の使用量が決まっています。
注入後に液漏れが分かった場合でも自己判断せず、医療従事者から指示をもらい対処することが適切です。
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