介護福祉士 過去問
第36回(令和5年度)
問104 (生活支援技術 問25)

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問題

介護福祉士試験 第36回(令和5年度) 問104(生活支援技術 問25) (訂正依頼・報告はこちら)

福祉用具を活用するときの基本的な考え方として、最も適切なものを1つ選びなさい。
  • 福祉用具が活用できれば、住宅改修は検討しない。
  • 複数の福祉用具を使用するときは、状況に合わせた組合せを考える。
  • 福祉用具の選択に迷うときは、社会福祉士に選択を依頼する。
  • 家族介護者の負担軽減を最優先して選ぶ。
  • 福祉用具の利用状況のモニタリング(monitoring)は不要である。

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この過去問の解説 (3件)

01

介護福祉士は、福祉用具専門相談員としての責務も兼ねているため、福祉用具に関する専門的知識に基づいて、助言を必要とする場面もあります。

そういった場面では、本人の自立支援や介護をする家族の負担を軽減することを念頭に、「利用者や介護者に合ったものか」「生活環境に合ったものか」という視点での助言が必要となります。

選択肢1. 福祉用具が活用できれば、住宅改修は検討しない。

不正解です。

福祉用具を活用しても、補い切れない部分があれば住宅改修も検討する必要があります。

 

選択肢2. 複数の福祉用具を使用するときは、状況に合わせた組合せを考える。

正解です。

本人、介護者、環境を視点に、最適な福祉用具の組み合わせを助言する必要があります。

選択肢3. 福祉用具の選択に迷うときは、社会福祉士に選択を依頼する。

不正解です。

ADLや環境を確認できる作業療法士や理学療法士などに相談することが最適です。

選択肢4. 家族介護者の負担軽減を最優先して選ぶ。

不正解です。

本人の負担軽減、自立支援を最優先にして選びます。

選択肢5. 福祉用具の利用状況のモニタリング(monitoring)は不要である。

不正解です。

体調の変化などに合わせて最適な福祉用具を提案できるよう、継続的にモニタリングが必要です。

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02

福祉用具を導入することで、介護支援の必要な方が日常生活をより過ごしやすくするという目的が挙げられます。その方の生活スタイルや環境に合わせた福祉用具を選択する必要があるので、「複数の福祉用具を使用するときは、状況に合わせた組合せを考える。」という回答が適切となります。

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03

福祉用具を活用する上で基本的な考え方は「利用者の生活の質(QOL)の向上に必要な福祉用具を選定する」ことです。利用者の日常生活動作(ADL)が向上すると介護者の負担軽減にもつながります。
 

 福祉用具を選ぶ上での基本的な考え方には、以下のようなポイントがあります。

 

・利用者の心身の状況に応じた用具の選定

・環境(住宅・生活動線)との組み合わせを考慮

・使い方、安全性の定期的な確認

・複数の福祉用具の選定時、相性や目的に合わせて考慮

 

これを元に設問を見ていきましょう。

選択肢1. 福祉用具が活用できれば、住宅改修は検討しない。

  

福祉用具と住宅改修は併用できます。利用者のADLによって福祉用具を活用できても転倒などの事故につながる可能性もあるので、全く検討しないというのはよくありません。時と場合の使い分けができると良いでしょう。

選択肢2. 複数の福祉用具を使用するときは、状況に合わせた組合せを考える。

 

設問通り、利用者のADLに合わせた組み合わせを考えることは非常に重要です。

選択肢3. 福祉用具の選択に迷うときは、社会福祉士に選択を依頼する。

  

社会福祉士は「生活に困っている者」や「支援が必要な者」に対して、必要な制度やサービスを提供したり、生活面をサポートしたりする役割をもつ専門職なため、適任ではありません。


福祉用具の専門職は、福祉用具専門相談員、理学療法士、作業療法士などです。

選択肢4. 家族介護者の負担軽減を最優先して選ぶ。

   

家族の負担軽減も重要ですが、最優先は本人の自立と安全です。利用者のQOLが向上すると介護の場面が少なくなるので、結果的に介護者の負担が軽減されます。

選択肢5. 福祉用具の利用状況のモニタリング(monitoring)は不要である。

 

モニタリング(確認)は必要です。利用者のADLは日々、変化します。変化によって見直しが必要になるため、継続的な観察が求められます。


 

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