介護福祉士 過去問
第37回(令和6年度)
問58 (障害の理解 問10)

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問題

介護福祉士試験 第37回(令和6年度) 問58(障害の理解 問10) (訂正依頼・報告はこちら)

レスパイトケアの望ましいあり方に関する記述として、最も適切なものを1つ選びなさい。
  • 障害者はサービスを利用せずに生活するべきである。
  • 利用中、家族は自宅で休まなくてはならない。
  • 家族が障害者を預けて旅行に行くことは認められない。
  • 家族の休息が目的なので、障害者の施設利用は宿泊に限定される。
  • 家族が休息している間も、障害者が自分らしく過ごせるようにする。

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この過去問の解説 (3件)

01

レスパイトとは「小休止」「息抜き」という意味です。

レスパイトケアは、障害のある人の介護をしている家族などが、一時的に介護の負担を軽減し、心身のリフレッシュを図ることを目的としています。

これは単に「家族の休息のための一時預かり」にとどまらず、障害のある本人にとっても安心できる時間を過ごせるよう支援することが求められます。

選択肢1. 障害者はサービスを利用せずに生活するべきである。

×

障害のある人やその家族が支援サービスを利用するのは、生活の質の維持や向上につながり、安心して暮らすために大切なことです。負担を不必要に重くし、望ましくありません。

選択肢2. 利用中、家族は自宅で休まなくてはならない。

×

レスパイトケアの目的は、家族が心身のリフレッシュを図ることです。

家族が自宅で休む必要はなく、旅行に行ったり趣味の時間を楽しんだりしても構いません。

選択肢3. 家族が障害者を預けて旅行に行くことは認められない。

×

レスパイトケアの本来の趣旨は、家族が介護から一時的に離れ、安心して休息やリフレッシュを得ることです。旅行や休息も有効な方法の一つです。

選択肢4. 家族の休息が目的なので、障害者の施設利用は宿泊に限定される。

×

レスパイトケアは宿泊型サービスだけではなく、通所型、短時間など様々な形態で提供されます。家族の状況に応じて柔軟な対応がされるべきです。

 

選択肢5. 家族が休息している間も、障害者が自分らしく過ごせるようにする。

レスパイトケアは、家族の休息だけではなく、障害者本人にとっても安心でき、本人の希望に沿った時間が過ごせるようにすることが重要です。家族のための支援であると同時に、障害者本人の生活の質を高める視点が欠かせません。

まとめ

まとめ

家族の休息やリフレッシュを支援するとともに、障害のある本人が自分らしく充実した時間を過ごせることが大切です。

障害者や家族がともに安心し、支え合って暮らしていける社会の実現を目指す取り組みの一環です。

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02

家族介護者も休息が必要であり、

介護のことを忘れてリフレッシュするために利用するサービスを

レスパイトケアと言います。

レスパイトケアは宿泊サービスのイメージが強くありますが、

平成22年の社会保障審議会介護保険部会において

介護保険における短期入所生活介護(ショートステイ)に加え

通所介護や訪問型サービスがレスパイトケアとして明記されています。

これは、当然障害者支援にも同様のことが言えます。

 

長く在宅介護を続けていくためには、

上手くレスパイトケアを活用することが大切です。

選択肢1. 障害者はサービスを利用せずに生活するべきである。

×:誤りです。

 

障害者の生命と健康を守り、生活の質を向上させるために

様々な福祉サービスを利用することが必要です。

選択肢2. 利用中、家族は自宅で休まなくてはならない。

×:誤りです。

 

レスパイトケア利用中に、旅行に出かけたり、

入院治療したり様々な理由で自宅を離れることがあります。

自宅での待機を強いてはいけません。

選択肢3. 家族が障害者を預けて旅行に行くことは認められない。

×:誤りです。

 

家族のリフレッシュのためのレスパイトケアのため、

旅行に行くことも当然認められています。

選択肢4. 家族の休息が目的なので、障害者の施設利用は宿泊に限定される。

×:誤りです。

 

日中の家族の休息ということもあります。

①生活介護などの通所サービスや、

②居宅介護③重度訪問介護などの訪問サービスも

対象となります。

 

①生活介護

主に日中に障害者支援施設などで、

日常生活の介護や支援、創作的活動・生産活動の機会の提供、

身体機能や生活能力の向上のために必要な援助を提供するサービス。

 

②居宅介護

居宅において、入浴、排せつ及び食事等の介護、調理、洗濯及び

掃除等の家事並びに生活等に関する相談及び助言

その他の生活全般にわたる援助。

 

③重度訪問介護

重度の肢体不自由者又は重度の知的障害若しくは精神障害により

行動上著しい困難を有する障害者であって常時介護を要するものにつき、

居宅において入浴、排せつ及び食事等の介護、調理、洗濯及び掃除等の家事

並びに生活等に関する相談及び助言その他の生活全般にわたる援助

並びに外出時における移動中の介護を総合的に行うとともに、

病院等に入院又は入所している障害者に対して行われる

意思疎通の支援その他の支援。

(日常生活に生じる様々な介護の事態に対応するための見守り等の支援を含む。)

 

選択肢5. 家族が休息している間も、障害者が自分らしく過ごせるようにする。

○:正しいです。

 

障害者一人一人のニーズに合わせて、

その人らしく過ごし生活の質(Quality of Life:QOL)

向上ができるように援助することが求められます。

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03

正解は「家族が休息している間も、障害者が自分らしく過ごせるようにする」になります。

 

レスパイトケアとは、日頃から介護を行っている家族が休息やリフレッシュを目的としたサービスです。
注意点として「介護を必要としている方のQOL(生活の質)にも配慮しなければならない」があるので、上記の選択肢が適切といえます。

選択肢1. 障害者はサービスを利用せずに生活するべきである。

不適切

 

障害者であってもサービスは利用できるので不適切となります。

選択肢2. 利用中、家族は自宅で休まなくてはならない。

不適切

 

家族は自宅で休まなくてはならない必要はないので不適切となります。

選択肢3. 家族が障害者を預けて旅行に行くことは認められない。

不適切

 

旅行に行くことは認められているので不適切となります。

選択肢4. 家族の休息が目的なので、障害者の施設利用は宿泊に限定される。

不適切

 

宿泊に限らず、希望に合わせて利用できるので不適切となります。

選択肢5. 家族が休息している間も、障害者が自分らしく過ごせるようにする。

適切

 

「レスパイトケア」は障害者とその家族が、自分らしく過ごせるためのサービスなので、最も適切な選択肢といえます。

まとめ

今回の問題は、「レスパイトケア」のサービス内容や目的についての問題でした。
誰に対してどのようなサービスをするのかを明確に覚えておきましょう。

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