介護福祉士 過去問
第37回(令和6年度)
問74 (コミュニケーション技術 問1)

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問題

介護福祉士試験 第37回(令和6年度) 問74(コミュニケーション技術 問1) (訂正依頼・報告はこちら)

次の記述のうち、利用者とのコミュニケーションの場面で用いる要約の技法として、適切なものを1つ選びなさい。
  • 開かれた質問をして、利用者の気持ちを明らかにした。
  • 共感しながら話を聞き、利用者の気持ちを受け止めた。
  • 話の途中でうなずき、利用者の気持ちに同意した。
  • 話の内容を総合的にまとめて返し、利用者の気持ちを整理した。
  • 自己覚知を図り、利用者との人間関係の形成に努めた。

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この過去問の解説 (3件)

01

要約とは、相手の話しの内容や感情を整理してまとめ、それを相手に伝える技法です。

・話し手に自分の話した内容や気持ちを客観的に捉えなおせる。

・話し手の気持ちや意図が伝わっているか確認できる

・話の流れを整理し、次の支援へつなげやすくする

 

などの効果が期待できます。

選択肢1. 開かれた質問をして、利用者の気持ちを明らかにした。

×

開かれた質問は、利用者様の考えや気持ちを引き出すための技法です。

選択肢2. 共感しながら話を聞き、利用者の気持ちを受け止めた。

×

共感的に話を聞くことは、介護職にとって大切な基本姿勢です。

しかし、これは要約の技法そのものではありません。

選択肢3. 話の途中でうなずき、利用者の気持ちに同意した。

×

要約は、話の流れや内容、感情をまとめる行為であり、話しの途中でうなずくことや同意することとは異なる技法です。

選択肢4. 話の内容を総合的にまとめて返し、利用者の気持ちを整理した。

要約では、利用者様の話しの内容だけでなく、話の中に含まれる感情や思いも含めてまとめます

これにより、利用者様自身が気持ちを整理したり、次に話したいことを見つけやすくなります

選択肢5. 自己覚知を図り、利用者との人間関係の形成に努めた。

×

自己覚知とは、介護職が自分自身の価値観や感情の癖、偏見に気付くことです。

良好な人間関係を築くための重要な姿勢ですが、要約の技法そのものではありません。

まとめ

まとめ

要約技法のポイント

・利用者様の話したことを整理して返す

・利用者様の感情や思いも含めてまとめる

・話の流れを確認し、次に進める足がかりにする

 

などがあります。

利用者様との信頼関係をさらに深め、的確な支援につなげることができます。

 

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02

面接技法の要約とは、

利用者の言葉をまとめて分かりやすくして

利用者にフィードバックするものです。

会話の内容を明確するために必要な技術です。

 

専門職としてのコミュニケーションは、

なんとなくで行うのではなく、

確立された技術を使うことで、

その効果が担保されます。

面接技術とは何か?しっかりと学びましょう。

選択肢1. 開かれた質問をして、利用者の気持ちを明らかにした。

×:誤りです。

 

開かれた質問(オープンクエッション)は、

利用者が自由にこたえられる質問のことです。

逆に、ハイやイイエなど、回答方法が限定されるものを

閉ざされた質問(クローズドクエッション)と言います。

選択肢2. 共感しながら話を聞き、利用者の気持ちを受け止めた。

×:誤りです。

 

これは、共感的理解という技術です。

共感はあくまでも気持ちを受け止めるものであり、

同意や同情とは区別が必要です。

 

 

選択肢3. 話の途中でうなずき、利用者の気持ちに同意した。

×:誤りです。

 

うなずきは、利用者の話を聞いているという意思表示で、

受容のための技術です。

うなずきは傾聴の姿勢を示す技術であり、

必ずしも同意を意味するものではありません。

選択肢4. 話の内容を総合的にまとめて返し、利用者の気持ちを整理した。

○:正しいです。

 

話の区切りの良い所々で明確化を行い、

その明確化が繰り返されて最終的に

要約された話のまとめをすることが

要約です。

利用者との事実誤認や今後の方針の確認のためなどに行われます。

選択肢5. 自己覚知を図り、利用者との人間関係の形成に努めた。

×:誤りです。

 

利用者との人間関係の形成のための自己覚知(ここでは、介護福祉士の自己覚知)は、

自分の性格や考え方の傾向を自覚し、専門職としての接し方に活かすというものです。

要約とは異なるものです。

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03

正解は「話の内容を総合的にまとめて返し、利用者の気持ちを整理した」です。

 

要約の技法は、情報の内容をまとめて、整理することです。
相手は自分の思いを整理された状態で渡されるので、気持ちが落ち着く効果があります。

選択肢1. 開かれた質問をして、利用者の気持ちを明らかにした。

不適切

 

開かれた質問は、相手の気持ちを知るうえで重要ですが、まとめている訳ではありません。

選択肢2. 共感しながら話を聞き、利用者の気持ちを受け止めた。

不適切

 

共感して受け止めるのは傾聴する上で重要ですが、相手の気持ちをまとめて伝えている訳ではありません。

選択肢3. 話の途中でうなずき、利用者の気持ちに同意した。

不適切

 

同意も大切ですが、要約している訳ではありません。

選択肢4. 話の内容を総合的にまとめて返し、利用者の気持ちを整理した。

適切

 

要約の技法として正しいので適切といえます。
利用者の複雑な想いが整理されるので、利用者本人が「だからこうしたい」と気づけます。

選択肢5. 自己覚知を図り、利用者との人間関係の形成に努めた。

不適切

 

自己覚知とは、自分の価値観や感情などを客観的に理解し、それを軸に考え関係性を合わせることです。

まとめ

今回は、利用者とのコミュニケーションの場面で用いる要約の技法に関する問題でした。

 

コミュニケーションは利用者と直接かかわる介護福祉士にとって非常に重要です。
技法を理解し活用しましょう。

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