管理栄養士の過去問
第28回
応用力問題 問192

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問題

第28回 管理栄養士国家試験 応用力問題 問192 (訂正依頼・報告はこちら)

窒素を指標として、たんぱく質の消化吸収率を求めるために、成人男性を被験者として、米を用いた試験食によるバランス・スタディを行った。被験者は、エネルギー及び窒素の平衡状態にあり、試験食からの窒素摂取量10.0g/日、糞便中窒素排泄量1.6g/日、尿中窒素排泄量7.5g/日、及び皮膚、毛髪、爪からの窒素損失量0.9g/日であった。無たんぱく質食摂取時の糞便中窒素排泄量は1.0g/日であり、この値を内因性損失量(内因性排泄量)とした。

試験食に用いた米の栄養素に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
  • アミロペクチン含有量は、もち米に比べてうるち米で多い。
  • ビタミンB1含有量は、玄米に比べて精白米で多い。
  • 精白度が上昇すると、カリウムの含有量は低下する。
  • 第1制限アミノ酸は、トリプトファンである。
  • 精白度が上昇すると、たんぱく質の見かけの消化吸収率は低下する。

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この過去問の解説 (3件)

01

1.もち米のでんぷんは、100%アミロペクチンです。うるち米は、アミロースを20%程度、アミロペクチンを80%程度含みます。

つまり、アミロペクチン含有量が多いのはもち米です。

2.ビタミンB1はぬか層に多いため、玄米に比べ精白米にはほとんど含まれていません。

3.ミネラル成分はぬか層に多いため、精白度の上昇により、カリウム含有量は減少します。

よって、正しいです。

4.米の第一制限アミノ酸は、リシン (リジン) です。

5.精白度が上昇するにつれて食物繊維量が減っていくため、たんぱく質の見かけの消化吸収率は上昇します。

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02

米の栄養に関しての問題です。

1.× 米のでんぷんはうるち米はアミロース20%、アミロペクチン80%、もち米はアミロペクチン100%です。もち米はアミロペクチンの枝分かれの多い構造により、特有の粘りがあります。

2.× 日本食品標準成分表2015より100g中のビタミンB1含有量は玄米0.35㎎、精白米0.06となっています。

3.○ その通りです。

4.× 米のアミノ酸スコアは65です。第一制限アミノ酸(必須アミノ酸で最も少ない比率で含まれるアミノ酸)はリジンです。

5.× 精白することで吸収しやすい状態となります。

よって正解は3です。

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03

1、もち米のでんぷんは100%アミロペクチンで、うるち米は80%程度がアミロペクチンです。

2、ビタミンB1は精白前の米ぬかに多く含まれています。

3、カリウムなどのミネラルは米ぬかに多く含まれています。

4、米の第1制限アミノ酸はトリプトファンでなく、リジンです。

5、精白されることで食物繊維が減り、たんぱく質の見かけの消化吸収率は増加します。

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