管理栄養士の過去問
第26回
人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 問47
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問題
第26回 管理栄養士国家試験 人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 問47 (訂正依頼・報告はこちら)
貧血とその血液検査所見に関する組合せである。正しいのはどれか。1つ選べ。
- 腎性貧血 ----------- エリスロポエチン高値
- 鉄欠乏性貧血 ------- 不飽和鉄結合能(UIBC)低値
- 溶血性貧血 --------- ハプトグロビン低値
- 巨赤芽球性貧血 ----- ビタミンB12高値
- 再生不良性貧血 ----- 葉酸低値
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この過去問の解説 (3件)
01
ハプトグロブリンは、ヘモグロビンと結合してヘモグロビンを肝臓に運びます。
溶血性貧血では赤血球が破壊によりヘモグロビンが多く遊離し、ハプトグロブリンとの結合が亢進します。
そのため、遊離ハプトグロブリンが低値となります。
1.エリスロポエチンは腎臓で作られるため、腎性貧血ではエリスロポエチンは低値となります。
2.結合の有無に関わらず、全てのトランスフェリンと結合できる鉄の総量を、総鉄結合能(TIBC)といいます。
未結合のトランスフェリンと結合できる鉄の量を不飽和鉄結合能(UIBC)といいます。
鉄欠乏性貧血では、鉄の減少により未結合のトランスフェリンが増え、トランスフェリンと結合できる鉄の量が増えるので、不飽和鉄結合能(UIBC)高値となります。
4.巨赤芽球性貧血はビタミンB12や葉酸の欠乏によって起こります。
5.再生不良性貧血は骨髄での造血機能低下により起こる貧血です。
葉酸低値で起こる貧血は巨赤芽球性貧血です。
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02
人体の構造と機能及び疾病の成り立ち/血液・造血器・リンパ系からの出題です。
1:エリスロポエチンは腎臓でつくられて骨髄に作用するホルモンです。赤血球の産生を促進します。慢性腎不全ではエリスロポエチンの産生が低下するので、貧血を起こします。
2:不飽和鉄結合能(UIBC)は、鉄の運搬たんぱく質であるトランスフェリンが鉄と結合していない分を反映しています。鉄欠乏性貧血ではトランスフェリンへの結合が低下するため、不飽和鉄結合能は増加します。
3:正しい組み合わせです。ハプトグロビンとは血清たんぱく質の一つで、主に肝臓で産生されます。溶血によって血中にヘモグロビンが遊離されると結合して、肝臓に運搬して分解処理をします。そのため、低値となります。
4:巨赤芽球性貧血はビタミンB12や葉酸の欠乏によってDNAの合成が障害されて生じる貧血です。
5:葉酸の低値で考えられる貧血は巨赤芽球性貧血です。再生不良性貧血は骨髄の赤血球系、顆粒球系、血小板系の造血機能の低下によって起こる貧血です。
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03
エリスロポエチンの役割が、赤色骨髄へ赤血球をつくるように指示することなので、腎性貧血になると、エリスロポエチンは低値となります。
2.鉄欠乏性貧血とはいわゆる一般的に聞かれる貧血のことです。不飽和鉄結合能とは、血液中の鉄と結合していないトランスフェリンのことで、鉄欠乏性貧血では鉄が欠乏している分、鉄と結合できるトランスフェリンが増えるということなので、不飽和鉄結合能は高値となります。
3.ハプトグロビンとは、主に肝臓でつくられるヘモグロビン結合たんぱく質のことです。溶血性貧血になることで、体内では有毒な遊離ヘモグロビンが増加するため、ハプトグロビンが結合することでそれらは無毒化されます。無毒化により、ハプトグロビンは消費されることになるので、血液中ではハプトグロビンが低値となります。
よって、正しい答えとなります。
4.巨赤芽球性貧血は、ビタミンB12が欠乏することにより起こる貧血なので、ビタミンB12は低値となります。
5.再生不良性貧血は、骨髄で赤血球がつくられにくくなることにより起こる貧血です。葉酸が欠乏することで起こる貧血は、巨赤芽球性貧血です。
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