管理栄養士の過去問
第25回
応用力問題 問195

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問題

第25回 管理栄養士国家試験 応用力問題 問195 (訂正依頼・報告はこちら)

20歳女性。2週間前に扁桃炎に罹患し軽快したが、2~3日前より急に乏尿、血尿、全身の浮腫、頭痛、倦怠感が出現した。身長160 cm、体重59.0 kg(2週間前に比べ2.5 kg増加)、体温36.9℃、血圧150/94 mmHgで、尿所見として、たんぱく+++、潜血+++、沈査に赤血球・顆粒・硝子円柱を認め、尿たんぱく量1.0 g/日であった。咽頭部からA群β溶血性連鎖球菌を検出した。なお、関節・皮膚・心臓には特記すべき所見を認めなかった。

本症例のこの病期における管理に関する記述である。正しいのはどれか。
  • たんぱく質を80 g/日与える。
  • 食塩を0~3 g/日にする。
  • 輸液を2,000 mL/日行う。
  • 新鮮な果物を与える。
  • エネルギーを1,200 kcal/日以下に制限する。

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この過去問の解説 (3件)

01

急性糸球体腎炎の食事療法を使用します。

1.腎機能低下により、たんぱく質は制限します。

3.輸液管理ではなく、経口摂取が可能なため経口摂取とします。

4.カリウムは制限します。

5.エネルギーは十分に摂取します。

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02

1.たんぱく質は、約30g/日与えます。
0.5g×56.3kg(標準体重)≒30g/日となります。

2.急性糸球体腎炎の食事療法は、下記の通りです。
・エネルギー35kcal/kg標準体重/日
・たんぱく質0.5g/kg標準体重/日
・食塩0~3g/日
・血清カリウム5.5mEq/L以上の場合はカリウムも制限
・水分は尿量に応じて前日尿量+不感蒸泄量とする
よって、食塩は文章の通りとなるので、正しい答えです。

3.輸液の必要はありません。

4.果物は多くのカリウムを含んでいるので、制限します。

5.エネルギーは、2000kcal/日とします。
35kcal×56.3kg(標準体重)≒2000kcal/日となります。

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03

問題文よりA群溶血性連鎖球菌感染による急性糸球体腎炎を引き起こしていると推定されます。よって急性糸球体腎炎の食事療法を行います。

1. 腎機能が低下しているため、たんぱく質0.5g/kg程度まで制限します。標準体重は1.6×1.6×22=56.32kgとなり、0.5g×56.32=28.16gなので80g/日は多すぎとなってしまうため誤となります。

2. 浮腫や高血圧が認められるので、3g/日以下の制限が必要となり正となります。

3. 経口摂取が可能なので、輸液による管理ではなく経口摂取を行います。よって誤となります。

4. 新鮮な果物にはカリウムが多く含まれています。カリウムは制限する必要があるので新鮮な果物は適しません。よって誤となります。

5. 体内でのたんぱく質の利用は、同時に摂取するエネルギー量の影響を受けるので、エネルギーは制限せず十分な量を確保します。よって誤となります。

よって正解は、2. となります。

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