管理栄養士の過去問
第24回
臨床栄養学 問138
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問題
第24回 管理栄養士国家試験 臨床栄養学 問138 (訂正依頼・報告はこちら)
消化器症状に関する記述である。誤っているのはどれか。
- 慢性膵炎の非代償期には、脂肪性下痢が生じる。
- 過敏性腸症候群では、便秘を認める。
- 長期の下痢は、脱水の原因となる。
- 痙攣性便秘では、腸管の蠕動運動が低下している。
- 短腸症侯群は、下痢の原因となる。
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この過去問の解説 (4件)
01
臨床栄養学/疾患・病態別栄養ケア・マネジメントからの出題です。
1.正しい記載です。膵リパーゼが分泌されないことから、脂肪性下痢となります。
2.正しい記載です。便秘型の病型もあります。
3.正しい記載です。水分の排泄量が増加するので、脱水になりやすい状態です。
4.痙攣性便秘では、腸管の蠕動運動が亢進しています。
5.正しい記載です。小腸の吸収面積の減少によって下痢をきたすこともあります。
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02
2.過敏性腸症候群は精神的なストレスなどが誘因となって便通異常(腹痛をともなう便秘や下痢あるいは両方)が1年の間に何度もあり、1度出現すると3週間程度続く疾患なので正。
3.下痢は体内で水分が吸収されずに排泄しやすいので、脱水の原因となるので正。
4.痙攣性便秘は腸の蠕動運動が高まっている状態なので誤。
5.短腸症候群は消化吸収に障害が起こるので、下痢の原因となるので正。
よって、正解は4.となる。
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03
1…慢性膵炎の非代償期には消化・吸収障害による栄養障害、インスリンが出なくなることによる糖尿病の症状、脂肪の消化不全による下痢の症状(脂肪性下痢)がみられたりします。
2…過敏性腸症候群は精神的ストレスなどが原因で、下痢と便秘を繰り返す疾患です。
3…長期の下痢は水分も排泄されてしまい、脱水の原因になります。また、電解質の喪失も増える為、血液がアシドーシス(血液のPhが7.35以下になった状態)に傾くこともあり、水分も電解質も補給することが必要となる。
4…痙攣性便秘は副交感神経の過緊張などが原因で、腸管が過緊張となり便の移送が妨げれることによって起こります。そのため、蠕動運動は高まっています。蠕動運動が低下している便秘は、弛緩性便秘に分類されます。
5…短腸症候群は小腸と大腸が生理的長さより短くなっている状態のことを言います。そのため、栄養の吸収部位が減少するため、消化吸収障害や排泄亢進を起こしやすくなります。中でも、回腸の切除範囲が長いと、胆汁酸の吸収障害や脂肪性下痢がみられることが多くあります。
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04
2.過敏性腸症候群では下痢、便秘、また下痢と便秘を繰り返す症状が現れます。
3.下痢では体内に水分が吸収されず排出されやすくなるため、脱水の原因となる。
4.痙攣性便秘では腸管の蠕動運動が過度なものとなってしまいます。
5.短腸症候群では消化吸収に障害をきたし、下痢を起こす原因となります。
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