管理栄養士の過去問
第30回
臨床栄養学 問113

正解は、３です。

1：○
栄養管理により疾患の治癒・回復を促進し、また合併症の予防も期待されます。

2：○
栄養管理により疾患の治癒を促進することで、入院期間の短縮が期待されます。


3：クリニカルパスとは、入院患者の治療や検査にあたり、標準的な経過や実施内容、手順を示すための入院中のスケジュール表のことです。周術期の予定やリハビリ、食事や基本的な生活の流れが説明されており、栄養指導も含まれます。

4：○
栄養サポートチームは患者のQOL向上を目標にし、QOLを優先します。

5：○
患者の栄養管理にはインフォームドコンセントが必要です。インフォームドコンセントとは、治療や処置についての正しい情報を患者に分かりやすく説明した上での同意を得てからそれを実行するという考え方です。

正解は　３　です。

問題文は「誤っているもの」を選ぶよう指示しているため、注意しましょう。

【クリニカルパス】
疾患の治療を標準化し、プログラム化したものです。時間軸、ケアの介入、標準化、バリアンスの概念を元に、作成します。
クリニカルパスは、チーム医療の促進などの利点があり、栄養指導もそれに含まれます。

1. 栄養不良は、創傷治癒や免疫能に悪影響を与え、合併症や死亡率などが高くなると言われています。栄養管理により、疾患の治癒が促進されるので正となります。

2. 栄養管理により疾患の治癒が促進され、入院期間の短縮され、医療費の削減も期待されるので正となります。

3. クリニカルパスとは、治療や検査、専門職からの指導などの標準的な経過を説明するためにまとめたスケジュール表のことをいいます。医療の標準化やチーム医療の推進が図られ、インフォームドコンセントにも用いることができます。栄養指導も含まれるので誤となります。

4. 栄養サポートチームは、患者のQOLの向上を目標にしているので、QOLを優先します。よって正となります。

5. インフォームドコンセントとは、治療法や薬の内容などを患者に十分説明し、患者の同意を得た上で実行するという考え方です。栄養管理をする上でも必要なことであるので正となります。

よって正解は、3. となります。