管理栄養士の過去問
第35回
午後の部 問172

正答は1です。

クローン病の寛解期では、低脂肪、低残渣食とし、成分栄養剤等を併用することも多くあります。
脂質量が解答のポイントとなります。

1.(正)
＜脂質量＞
白身魚50g:4g、鶏肉(皮なし)30g:1.5g、鶏卵30g:3g、豆腐50g:2g
合計10.5g

白身魚に含まれるn-3 系脂肪酸は、炎症を抑制することから、クローン病でも摂取が勧められます。

2.(誤)
＜脂質量＞
青魚50g:10g、鶏肉(皮なし)30g:1g、鶏卵30g:3g、豆腐50g:2g
合計16g

青魚にもn-3 系脂肪酸が含まれますが、青魚50gには脂質が10g含まれており、青魚だけで脂質が10gに達してしまいます。適切とはいえません。

3.(誤)
＜脂質量＞
白身魚50g:4g、鶏卵60g:6g、豆腐50g:2g、普通牛乳100g:4g
合計16g

脂質の合計が10gを大きく超えてしまっているので誤りです。
普通牛乳は、エネルギー量に対して脂質を多く含むので適切とはいえません。

代わりに低脂肪乳や無脂肪乳、スキムミルク、豆乳を提供するのが好ましいです。

4.(誤)
＜脂質量＞
鶏肉(皮なし)50g:2.5g、鶏卵60g:6g、豆腐100g:4g
合計12.5g

脂質の合計が10gを大きく超えてしまっているので誤りです。

n-3系脂肪酸を多く含む白身魚の摂取が勧められます。

正答は(1)

たんぱく質に関しては「腎臓病食品交換表」の単位計算を行います。
1単位＝たんぱく質3gのため、たんぱく質30gは10単位に当たります。

また脂質10gということで低脂質食を選択します。

1.(正)
＜たんぱく質＞
白身魚50g:3.5単位、鶏肉(皮なし)30g:3単位、鶏卵30g:1単位、豆腐50g:1単位
合計8.5単位
＜脂質＞
白身魚50g:4g、鶏肉(皮なし)30g:1.5g、鶏卵30g:3g、豆腐50g:2g
合計10.5g

よってこれが正しいです。


2.(誤)
＜たんぱく質＞
青魚50g:3.5単位、鶏肉(皮なし)30g:3単位、鶏卵30g:1単位、豆腐50g:1単位
合計8.5単位
＜脂質＞
青魚50g:10g、鶏肉(皮なし)30g:1g、鶏卵30g:3g、豆腐50g:2g
合計16g

青魚は脂質が多すぎるため誤りです。


3.(誤)
＜たんぱく質＞
白身魚50g:3.5単位、鶏卵60g:2単位、豆腐50g:1単位
、普通牛乳100g:1単位
合計7.5単位
＜脂質＞
白身魚50g:4g、鶏卵60g:6g、豆腐50g:2g、普通牛乳100g:4g
合計16g

脂質が多すぎるため誤りです。


4.(誤)
＜たんぱく質＞
鶏肉(皮なし)50g:5単位、鶏卵60g:2単位、豆腐100g:2単位
合計9単位
＜脂質＞
鶏肉(皮なし)50g:2.5g、鶏卵60g:6g、豆腐100g:4g
合計12.5g

脂質が多いため誤りです。

正解は【１】です

エネルギー 600 kcal、たんぱく質 30 g、脂質 10 g の食事構成のため、脂質含有量が最も少ないグループを選ぶ必要があります。

１．〇

選択肢のなかで、最も量が少ないので、適切です。

２．×

青魚は脂質が多いので、不適切です。

３．×

普通牛乳100gが含まれているので、不適切です。

４．×

各食材の量が多いので、不適切です。