管理栄養士の過去問 第36回 午後の部 問115
この過去問の解説 (3件)
解答は【2】です。
1.×
末梢静脈栄養は、投与できるエネルギー量は少なく、およそ1日に1,000~1,399kcal程度の投与が可能です。
1日に必要なエネルギー量を確保できるのは、「中心静脈栄養」です。
2.〇
末梢静脈栄養は、浸透圧比が約3倍(浸透圧800~1,000mOsm/kgH2O)の輸液が投与の限界とされています。
ブドウ糖濃度の高い栄養剤を使用すると、浸透圧が高くなり、静脈炎を発生する可能性があるので、注意が必要です。
3.×
セレン、コバルト、クロム、モリブデンは含まれていないので、別途で投与が必要となります。
4.×
腎機能の低下がみられるような疾患では、NPC/N比を高くします。
(健常の成人において、必要な栄養素のNPC/N比は150~200です)
腎不全患者へ投与をする際は、NPC/N比が300以上(たんぱく質が少ない状態)となることもあります。
5.×
脂肪乳剤は、0.1g/kg/時以下の速度で投与します。
1 .末梢静脈栄養では、2,000kcal/日投与することができる。
✖⇒1000~1300kcal/日のエネルギー投与が可能です。
2 .末梢静脈栄養では、浸透圧比(血漿浸透圧との比)を3以下とする。
〇⇒末梢静脈栄養では、浸透圧比は約3倍の輸液が投与の限界とされています。 ブドウ糖濃度の高い製剤を用いると浸透圧が高くなってしまい、静脈炎の発生頻度が高くなるため注意が必要となります。
3 .中心静脈栄養の基本輸液剤には、セレンが含まれている。
✖⇒微量元素には亜鉛が含まれています。
4 .腎不全患者には、NPC/N比を100以下にして投与する。
✖⇒300~500に設定することが望ましいです。
5 .脂肪は、1g/kg/時以下の速度で投与する。
✖⇒0.1g/kg/時以下の速度で投与します。
静脈栄養法とは、静脈にカテーテルを挿入し、栄養輸液剤を投与する栄養補給法のことであり、中心静脈栄養と末梢静脈栄養があります。
末梢静脈栄養では、1000~1300kcal/日投与することができます。
正解です。
中心静脈栄養の基本輸液剤には、亜鉛、銅、鉄、マンガン、ヨウ素が含まれています。
腎不全患者には、NPC/N比を300以上にして投与します。
脂肪は、0.1g/kg/時以下の速度で投与します。
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