管理栄養士の過去問
第36回
午後の部 問114

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問題

第36回 管理栄養士国家試験 午後の部 問114 (訂正依頼・報告はこちら)

経腸栄養剤の種類とその特徴に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
  • 半固形栄養剤は、胃瘻に使用できない。
  • 消化態栄養剤の糖質は、でんぷんである。
  • 成分栄養剤の窒素源は、アミノ酸である。
  • 成分栄養剤の脂肪エネルギー比率は、20%Eである。
  • 成分栄養剤は、半消化態栄養剤より浸透圧が低い。

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この過去問の解説 (5件)

01

解答は【3】です。

1.×

胃瘻からの栄養投与法として、半固形栄養剤の投与が近年普及しつつあります。

半固形栄養剤の投与は、胃食道逆流の抑制に有効な場合があります。

2.×

消化態栄養剤の糖質は、「デキストリン」です。

天然濃厚流動食の糖質が、でんぷんです。

3.

成分栄養剤の窒素源は、合成L型アミノ酸です。

4.×

成分栄養剤の脂肪エネルギー比率は、2~8%Eです。

成分栄養剤には脂質があまり含まれていないので、長期の単独投与は、必須脂肪酸や微量元素などの欠乏のおそれがあり、静脈栄養で補う必要があります。

5.×

成分栄養剤の浸透圧は、比較的高いです。

半消化態栄養剤、消化態栄養剤、成分栄養剤の順に高くなります。

浸透圧の高い栄養剤は、下痢や腹痛、腹部膨満感などの症状を引き起こしやすいので、成分栄養剤を使用する時には、注意が必要です。

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02

1 .半固形栄養剤は、胃瘻に使用できない。

 ✖⇒半固形栄養剤は消化吸収脳が十分ある場合に適応します。胃瘻は、胃で消化が行える状態であるため、胃瘻に使用することは可能です。

2 .消化態栄養剤の糖質は、でんぷんである。

 ✖⇒デキストリンです。炭水化物がでんぷん等であるのは天然濃厚流動食などです。

3 .成分栄養剤の窒素源は、アミノ酸である。

 ⇒正解です。合成L型アミノ酸の状態で含まれています。

4 .成分栄養剤の脂肪エネルギー比率は、20%Eである。

 ✖⇒2~8%とされています。

5 .成分栄養剤は、半消化態栄養剤より浸透圧が低い。

 ✖⇒浸透圧は高いです。

参考になった数5

03

正解は3です。

1⇒半固形栄養剤は、胃瘻に使用できます。

2⇒消化態栄養剤の糖質は、デキストリンです。*窒素源は、アミノ酸、ジ・トリペプチドです。

3⇒正解

4⇒脂肪エネルギー比率は、1~2%と極めて低いです。

5⇒浸透圧は高いです。

 *成分栄養剤>消化態栄養剤>半消化態栄養剤

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04

経腸栄養剤は、からだに必要な糖質、脂質、蛋白質、ビタミン、電解質などの栄養素を、チューブを使って投与するときに使用されます。

 

経腸栄養剤の種類は、腸管機能にあわせて、半消化態栄養剤消化態栄養剤成分栄養剤があり、一般的には医薬品のものを経腸栄養剤、食品のものを濃厚流動食といいます。

 

【腸管機能にあわせた分類と特徴】

成分栄養剤:窒素源はアミノ酸、糖質はデキストリン、脂質は1~2%で、浸透圧が高い製品です。

 

消化態栄養剤:窒素源はアミノ酸ペプチド、糖質はデキストリン、脂質は25%で、栄養素がある程度消化されている状態なので、消化吸収されやすい製品です。

 

半消化態栄養剤:窒素源は蛋白質、糖質はデキストリン、脂質は20~30%程度で、消化機能がある場合に使用されます。

 

 

 

選択肢1. 半固形栄養剤は、胃瘻に使用できない。

✖ 半固形栄養剤は、胃瘻に使用できます

 

半固形栄養剤は流動性が乏しい栄養剤のため、チューブの内径が太く、管が短い胃瘻からの投与に適します。

選択肢2. 消化態栄養剤の糖質は、でんぷんである。

✖ 消化態栄養剤の糖質は、でんぷんではありません。

 

消化態栄養剤には、消化されやすい形の糖質(デキストリン)が含まれています。

選択肢3. 成分栄養剤の窒素源は、アミノ酸である。

〇 成分栄養剤の窒素源は、アミノ酸です。

 

成分栄養剤の窒素源は、消化を必要としないアミノ酸が含まれています。

選択肢4. 成分栄養剤の脂肪エネルギー比率は、20%Eである。

✖ 成分栄養剤の脂肪エネルギー比率は、20%Eではありません。

 

成分栄養剤の脂肪エネルギー比率は、きわめて低く1~2%程度です。

選択肢5. 成分栄養剤は、半消化態栄養剤より浸透圧が低い。

✖ 成分栄養剤は、半消化態栄養剤より浸透圧が低くありません

 

成分栄養剤は浸透圧が高い栄養剤です。

まとめ

経腸栄養剤の種類を使い分けられるように種類と特徴をセットで覚えましょう。

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05

経腸栄養剤は、経管栄養において投与される栄養剤です。

選択肢1. 半固形栄養剤は、胃瘻に使用できない。

半固形栄養剤は、胃瘻に使用できます。

選択肢2. 消化態栄養剤の糖質は、でんぷんである。

消化態栄養剤の糖質は、デキストリンです。

選択肢3. 成分栄養剤の窒素源は、アミノ酸である。

正解です。

選択肢4. 成分栄養剤の脂肪エネルギー比率は、20%Eである。

成分栄養剤の脂肪エネルギー比率は、2~8%です。

選択肢5. 成分栄養剤は、半消化態栄養剤より浸透圧が低い。

浸透圧の高さは、

成分栄養剤>消化態栄養剤>半消化態栄養剤

の順です。

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