管理栄養士の過去問
第38回
午前の部 問33
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
第38回 管理栄養士国家試験 午前の部 問33 (訂正依頼・報告はこちら)
呼吸器系の構造と機能に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- 声帯は、咽頭にある。
- Ⅰ型肺胞細胞は、肺サーファクタントを産生する。
- 動脈血二酸化炭素分圧は、パルスオキシメータで測定する。
- 機能的残気量は、残気量と予備呼気量の和である。
- ヘモグロビンの酸素解離曲線は、pHが上昇すると右方向に移動する。
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (3件)
01
呼吸器系の構造、機能に関する用語を理解しておく必要があります。
声帯は、喉頭にあります。
咽頭は鼻から食道へつながるまでの部分です。
喉頭は咽頭から気管につながる部分のことを言います。
Ⅱ型肺胞細胞が、肺サーファクタントを産生します。
Ⅰ型肺胞細胞はガス交換に関係しています。
動脈血酸素飽和度は、パルスオキシメータで測定します。
動脈血二酸化炭素分圧は、動脈血液ガス分析装置で測定します。
正解です。
機能的残気量とは、普通に呼気を吐き出した後も肺に残っている空気量のことをいいます。
残気量とは最大量を吐き出した後も肺に残っている空気量のことをいいます。
予備呼気量とは、普通に呼気を吐き出した後、さらに努力して吐き出せる空気量です。
ヘモグロビンの酸素解離曲線は、pHが低下すると右方向に移動します。
その他右方向に移動するものには、CO2分圧の上昇、体温の上昇などがあります。
参考になった数11
この解説の修正を提案する
02
呼吸器の構造と呼吸のメカニズム、疾患についてまとめておきましょう。
酸素解離曲線は必ず押さえましょう。
(×) 声帯は、喉頭にあります。
咽頭は口腔や鼻腔からつながり、食道や咽頭に続く器官であり、喉頭は咽頭から気管へ続く器官です。
声帯が喉頭に含まれます。
(×) Ⅱ型肺胞細胞が肺サーファクタントを産生します。
Ⅰ型肺胞細胞は、単層の扁平上皮で細胞壁を形成します。
Ⅱ型肺胞細胞は、肺サーファクタントを産生・分布するとともにⅠ型肺胞細胞にも分化します。
(×) 動脈血酸素飽和度がパルスオキシメータで測定できます。
パルスオキシメーターは経皮的動脈血酸素飽和度と脈拍が測定できます。
動脈血二酸化炭素分圧は血液ガス分析装置で測定します。
(〇)
機能的残気量は、残気量と吸気予備量の合計であり、安静時に肺にある空気の量を示します。
(×) ヘモグロビンの酸素解離曲線は、pHが低下すると右方向に移動します。
pHの低下、二酸化炭素分圧の上昇、温度の上昇、2,3‐DPGの増加がヘモグロビンの酸素結合力を低下させ、酸素解離曲線が右方向に移動します。
参考になった数3
この解説の修正を提案する
03
呼吸器は、空気の通り道である気道(上気道、下気道)とガス交換をする肺で構成されています。
不適です。
声帯は、喉頭にあります。
喉頭は、気管と咽頭を繋ぐ「のどぼとけ」とよばれる器官で、声帯や喉頭蓋などの構造を持っています。
上咽頭は、鼻で呼吸する通り道であり、中咽頭と下咽頭は、呼吸と食べ物の通り道の一部となっています。
不適です。
Ⅱ型肺胞細胞が肺サーファクタントを産生します。
Ⅰ型肺胞上皮細胞は、肺胞壁を構成する細胞の1つで、ガス交換に関わる役割をになっています。
不適です。
動脈血二酸化炭素分圧は、採血して動脈血液ガス分析装置で測定します。
動脈血酸素飽和度は、パルスオキシメーターで測定します。
適切な文章です。
機能的残機量とは、最大限に吸い込んだ空気の量(全肺気量)と最大に吐き出しても吐き出しても肺に残っている空気の量(残気量)を合わせた値です。
不適です。
ヘモグロビンの酸素解離曲線は、pHが上昇すると左方向に移動します。
ヘモグロビンは、酸素分圧の低下に伴い酸素親和性が低下し、酸素を放出しやすくなります。
逆に、酸素分圧が上昇すると酸素親和性は上昇し、酸素と結合しやすくなります。
酸素飽和度と酸素分圧の関係を示すグラフを酸素解離曲線といいます。
肺胞は、互いに薄い肺胞壁で隔たれ、その壁に毛細血管が広がります。
肺静脈と肺動脈によってガス交換が行われます。
肺胞には常に組織間液による表面張力がはたらいていて、肺胞がしぼむ方向に力がはたらいていますが、Ⅱ型肺胞細胞がサーファクタント(界面活性物質)を分泌して肺胞の虚脱を防いでいます。
参考になった数2
この解説の修正を提案する
前の問題(問32)へ
第38回問題一覧
次の問題(問34)へ