管理栄養士の過去問
第38回
午前の部 問44
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問題
第38回 管理栄養士国家試験 午前の部 問44 (訂正依頼・報告はこちら)
果実類に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- バナナは、追熟に伴いでんぷんが増加する。
- 日本なしの石細胞は、リグニンを多く含む。
- りんごの主な多糖類は、アガロペクチンである。
- 赤肉種のメロンの主な色素は、アントシアニンである。
- アボカドは、不飽和脂肪酸より飽和脂肪酸を多く含む。
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この過去問の解説 (3件)
01
果実類に含まれる成分について理解しておきましょう。
バナナは、追熟に伴いでんぷんが減少します。
でんぷんが分解され、スクロースやグルコースが増え
甘みが増します。
正解です。
リグニンはポリフェノールが集まった食物繊維です。
りんごの主な多糖類はペクチンです。
ペクチンはゲル化し、ジャムの製造に関与しています。
アガロペクチンは寒天に多く含まれる多糖類です。
赤肉種のメロンの主な色素は、βーカロテンです。
カロテンはメロンの他に人参やかぼちゃなどの色素でもあります。
アントシアニンは酸性で赤、中性で紫、アルカリ性で青くなり、
なすや紫蘇の色素です。
アボカドは、飽和脂肪酸より不飽和脂肪酸を多く含みます。
アボカドにはリノール酸やオレイン酸が多く含まれており、
80%以上が不飽和脂肪酸です。
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02
果実類は、樹木や木本植物になる実の総称です。
スイカ、いちご、メロンなどは、植物学的には野菜に分類されるものの、含有成分や食べられ方が果実類に類似しているので果実類に含めることが多いです。
不適です。
バナナは、追熟に伴いでんぷんが糖ヘ分解されます。
適切な文章です。
日本なしは、細胞壁にリグニンやペントサンなどで構成される石細胞を含むためざらざらとした食感があります。
不適です。
りんごの主な多糖類は、ペクチンなどです。
アガロペクチンは、寒天に含まれます。
不適です。
赤肉種のメロンの主な色素は、βーカロテンです。
アントシアニンは、ブドウやベリー類、ナス、紫芋、赤シソなどに多く含まれています。
不適です。
アボカドは、飽和脂肪酸よりも不飽和脂肪酸を多く含みます。
アボカドに含まれる飽和脂肪酸はパルミチン酸、不飽和脂肪酸はオレイン酸が多いです。
りんご
・主な有機酸はリンゴ酸
・ペクチンが比較的多く含まれている
・ポリフェノールであるクロロゲン酸を含み、酸化されることで褐色する
・蜜の部分はソルビトール
なし
・日本なしは細胞壁にリグニンやペントザンなどで構成される石細胞を含むため、ざらざらとした食感がある
ぶどう
・主な有機酸は酒石酸
・果皮に、抗酸化作用を持つポリフェノールであるアントシアニンやレスベラトールを含む
かき
・渋柿の渋み成分可溶性タンニンを不溶性タンニンに変換する(脱渋)と渋みを感じなくなる
・βーカロテン、βークリプトキサンチン、ビタミンCが多い
・主な糖類は、ショ糖、ブドウ糖
バナナ
・「植物防疫法」により熟した状態では輸入できないため、輸入通関後に追熟させる
・未熟果の炭水化物の主成分はでんぷん。追熟によりほとんどが糖化する
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03
果物の成分と特徴を整理しておきましょう。
(×) バナナは、追熟に伴いでんぷんが減少します。
未熟果のバナナに含まれる炭水化物のほとんどがデンプンで、完熟すると1~2%減少します。
(〇)
日本なしの果肉にはざらざらした石細胞があり、ペントザンやリグニンからなります。
(×) りんごの主な多糖類は、ヘミセルロースやペクチンです。
果実類の炭水化物は糖質、ペクチン、ヘミセルロースが主体となっています。
(×) 赤肉種のメロンの主な色素は、カロテノイドです。
メロンの黄肉種の色素がカロテノイドです。
アントシアニンはブドウの果皮やいちごの果実の赤色の色素です。
(×) アボカドは、飽和脂肪酸より不飽和脂肪酸を多く含みます。
アボカドに含まれる脂肪酸は、オレイン酸が主体で、次にパルミチン酸、リノール酸と続きます。
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