管理栄養士の過去問
第38回
午前の部 問62

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問題

第38回 管理栄養士国家試験 午前の部 問62 (訂正依頼・報告はこちら)

食品の保存性を高める方法に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
  • 紫外線照射は、食品の中心部まで殺菌することができる。
  • 牛乳の高温短時間殺菌は、120~150℃で2~4秒間行われる。
  • CA貯蔵では、酸素濃度を20%程度に維持する。
  • パーシャルフリージングは、-10~-15℃の範囲で行われる。
  • フリーズドライでは、食品中の水分は氷から水蒸気となる。

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この過去問の解説 (3件)

01

食品の保存性を高める方法に関する問題です。

問題をみていきましょう。

選択肢1. 紫外線照射は、食品の中心部まで殺菌することができる。

✖ 間違いです。

 

紫外線照射は、食品の中心部まで殺菌することができません。

紫外線照射は、食品表面の殺菌を目的に行います。

選択肢2. 牛乳の高温短時間殺菌は、120~150℃で2~4秒間行われる。

✖ 間違いです。

 

牛乳の高温短時間殺菌は、72~85℃で10~15秒間行われます。

 

選択肢3. CA貯蔵では、酸素濃度を20%程度に維持する。

✖ 間違いです。

 

CA貯蔵では、二酸化炭素濃度を2~5%に増加し、酸素濃度を3~5%に減少して、低温で貯蔵します

選択肢4. パーシャルフリージングは、-10~-15℃の範囲で行われる。

✖ 間違いです。

 

パーシャルフリージングは、食品を-1~-5℃の半凍結状態で保存する方法です

 

選択肢5. フリーズドライでは、食品中の水分は氷から水蒸気となる。

〇 正解です。

 

フリーズドライでは、食品中の水分は氷から水蒸気となります

 

まとめ

基本的な食品の保存性を高める方法を覚えておきましょう。

参考になった数4

02

食品の保存方法についてまとめておきましょう。

選択肢1. 紫外線照射は、食品の中心部まで殺菌することができる。

(×) 紫外線照射は、食品の中心部まで殺菌することはできません。

 

紫外線照射は食品の表面の殺菌を目的としているため、中心部までの殺菌はできません。

選択肢2. 牛乳の高温短時間殺菌は、120~150℃で2~4秒間行われる。

(×) 牛乳の高温短時間殺菌は、72~85℃で10~15秒間行われます。

 

牛乳の高温短時間殺菌は、72~85℃で10~15秒間であり、常温保存可能なロングライフ牛乳は120~150℃で2~4秒間の超高温殺菌を用います。

選択肢3. CA貯蔵では、酸素濃度を20%程度に維持する。

(×) CA貯蔵では、酸素濃度を5%程度に維持します。

 

CA貯蔵でが、酸素を5%程度に維持し、低酸素、高炭酸ガスの状態にすることで野菜や果実の品質低下を防ぎます。

選択肢4. パーシャルフリージングは、-10~-15℃の範囲で行われる。

(×) パーシャルフリージングは、-1~-5℃の範囲で行われます。

 

パーシャルフリージングは、-1~-5℃の半凍結状態で食品を貯蔵する方法です。

選択肢5. フリーズドライでは、食品中の水分は氷から水蒸気となる。

(〇) 

 

フリーズドライは食品に含まれる水分を除去し、食品を凍結した状態で乾燥する方法です。

参考になった数0

03

正解は、「フリーズドライでは、食品中の水分は氷から水蒸気となる。」です。

選択肢1. 紫外線照射は、食品の中心部まで殺菌することができる。

紫外線照射は、直接的・速攻的で表面殺菌に適しますが、陰や内部には効果が弱いです。

選択肢2. 牛乳の高温短時間殺菌は、120~150℃で2~4秒間行われる。

高温短時間(HTST)殺菌は、72~75℃で15秒間行われます。

超高温短時間(UHT)殺菌は120~130℃で2~3秒、

超高温短時間(UHT)滅菌は135~150℃で1~4秒で行われます。

選択肢3. CA貯蔵では、酸素濃度を20%程度に維持する。

CA貯蔵では、酸素濃度を2~10%程度に維持します。

通常の大気(酸素濃度約20%)より低酸素・高二酸化炭素の状態にすることで、農作物の呼吸を抑えます。

選択肢4. パーシャルフリージングは、-10~-15℃の範囲で行われる。

パーシャルフリージングは半凍結保存方法と言い、通常-3℃のところを-5~-2℃で貯蔵する方法です。

主に食肉や魚介類の貯蔵に用いられます。

選択肢5. フリーズドライでは、食品中の水分は氷から水蒸気となる。

正しいです。

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