管理栄養士の過去問
第38回
午前の部 問74
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問題
第38回 管理栄養士国家試験 午前の部 問74 (訂正依頼・報告はこちら)
たんぱく質・アミノ酸の代謝に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- 食後は、組織へのアミノ酸の取り込みが抑制される。
- 空腹時は、エネルギー源としての利用が促進される。
- 空腹時は、体たんぱく質の合成が促進される。
- BCAAは、骨格筋で代謝されない。
- RTP(rapid turnover protein)は、アルブミンに比べ血中半減期が長い。
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この過去問の解説 (3件)
01
3大栄養素の代謝についてまとめておきましょう。
(×) 食後は組織へのアミノ酸の取り込みが促進されます。
食後はインスリンが分泌され、インスリンによってグルコースの取り込み促進、アミノ酸の取り込み促進されます。
(〇)
空腹時には糖新生が促進されるため、エネルギーの利用も促進されます。
(×) 食後に体たんぱく質の合成が促進されます。
食後はインスリンが分泌され、アミノ酸の取り込み促進されることでたんぱく質の合成も促進します。
(×) BCAAは、骨格筋で代謝されます。
BCAAのアミノ基転移酵素は主に骨格筋に存在するため、BCAAは筋肉に取り込まれ代謝されます。
(×) RTP(rapid turnover protein)は、アルブミンに比べ血中半減期が短いです。
RTP(rapid turnover protein)は半減期が短く、代謝回転の速いたんぱく質となります。
RTPの半減期が数時間~数日なのに対して、アルブミンの半減期は2~3週間と長いです。
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02
正解は、「空腹時は、エネルギー源としての利用が促進される。」です。
食後は、組織へのアミノ酸の取り込みが促進されます。
組織へ取り込まれたアミノ酸は、筋肉たんぱく質をはじめとした体たんぱく質に合成されます。
正しいです。
空腹時は、体たんぱく質の合成が抑制され、エネルギーを産生するために体たんぱく質の分解が促進されます。
BCAAは骨格筋で代謝されます。
BCAA(分岐鎖アミノ酸)は主に筋肉で分解されるアミノ酸で、バリン・ロイシン・イソロイシンの3つがあります。
RTPは、アルブミンに比べ血中半減期が短いことが特徴です。
アルブミンの半減期は14~23日間と長く、RTPの半減期はレチノール結合たんぱく質では12~16時間、トランスサイレチンでは2~4日間ほどと短いです。
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03
たんぱく質・アミノ酸の代謝に関する記述です。
問題をみていきましょう。
✖ 間違いです。
食後は、インスリンの分泌が促進され、組織へのアミノ酸の取り込みが促進されます。
〇 正解です。
空腹時は、エネルギー源として利用が促進されます。
糖質や脂質の摂取が少なくなると、たんぱく質やアミノ酸がエネルギーとして利用されます。
✖ 間違いです。
空腹時は、体たんぱく質やアミノ酸が分解されてエネルギーとして利用されます。
✖ 間違いです。
BCAAは、骨格筋で利用されます。
BCAAは分岐鎖アミノ酸のことです。
分岐鎖アミノ酸は、肝臓からそのまま血中に放出され、主に筋肉で代謝されます。
✖ 間違いです。
RTP (rapid turnover protein)は、急速代謝回転たんぱく質のことです。
血中半減期が短いので、短期的なたんぱく質栄養状態を示す指標となります。
たんぱく質はインスリンの分泌で組織への取り込みが促進されます。
空腹時に糖質や脂質が枯渇した状態の場合、たんぱく質の異化が進みエネルギーとして利用されます。
通常、たんぱく質は門脈を経て肝臓へ取り込まれますが、分岐鎖アミノ酸(バリン、ロイシン、イソロイシン)は例外的に肝臓からそのまま血中に放出され筋肉で代謝されます。
たんぱく質のうちRTPは、血中半減期が短いので、短期的なたんぱく質栄養状態を示す指標となります。
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