管理栄養士の過去問
第38回
午前の部 問97

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問題

第38回 管理栄養士国家試験 午前の部 問97 (訂正依頼・報告はこちら)

暑熱環境下における生理的変化に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
  • 皮膚血流量は、減少する。
  • 皮膚の血管は、収縮する。
  • 基礎代謝量は、増加する。
  • アルドステロン分泌量は、減少する。
  • バソプレシン分泌量は、増加する。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は、「バソプレシン分泌量は、増加する。」です。

 

暑熱環境下では、ホメオスタシスにより正常な体温維持のために放熱機構(血管拡張、発汗など)と産熱抑制機構(行動抑制、食欲低下など)がはたらくため、熱産生は低下し、発汗により気化熱として体熱を放射します。

 

放熱の面積を広げるために血管拡張が起こり、それに伴い皮膚血流量は増加します。

また、熱を産生しないため基礎代謝量は減少します。

 

さらに発汗で失われた水やナトリウムを補給するために、バソプレシンやアルドステロンの分泌が促進され、腎臓での水分やナトリウムの再吸収が亢進します。

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02

暑熱環境下における生理的変化に関する記述です。

高温環境下では、正常な体温維持のために発汗により気化熱として体熱を放射します。

問題をみていきましょう。

選択肢1. 皮膚血流量は、減少する。

× 間違いです。

 

皮膚血流量は増加して、発汗を促します。

選択肢2. 皮膚の血管は、収縮する。

× 間違いです。

 

皮膚の血管は弛緩します

選択肢3. 基礎代謝量は、増加する。

× 間違いです。

 

基礎代謝量は減少します

選択肢4. アルドステロン分泌量は、減少する。

× 間違いです。

 

暑熱下では、発汗にともない水分とナトリウムが喪失します。

アルドステロン分泌が増えて腎臓でのナトリウムイオンの再吸収が促進されます。

 

選択肢5. バソプレシン分泌量は、増加する。

〇 正解です。

 

腎臓でのナトリウムイオンの再吸収が進むと同時にバソプレシン分泌量は増加して、水の再吸収が促進されます。

まとめ

特殊環境下では、適応や順化を要します。

生理的変化について復習しましょう。

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03

暑熱環境下では、皮膚の血管を拡張し、皮膚の血流量を増やすことで放熱します。

アルドステロンの分泌が増加し、ナトリウムイオン・水分の再吸収を促進させることで循環血液量を回復させます。

また、バソプレシンの分泌量も増加し、腎臓での水の再吸収を促進することで尿量を減らし、血圧を上げます。

寒冷環境下では基礎代謝量は上がりますが、暑熱環境下では変わりません。

選択肢1. 皮膚血流量は、減少する。

(×) 皮膚血流量は、増加します。

 

冒頭の解説の通りです。

選択肢2. 皮膚の血管は、収縮する。

(×) 皮膚の血管は、拡張します。

 

冒頭の解説の通りです。

選択肢3. 基礎代謝量は、増加する。

(×) 基礎代謝量は、増加しません。

 

冒頭の解説の通りです。

選択肢4. アルドステロン分泌量は、減少する。

(×) アルドステロン分泌量は、増加します。

 

冒頭の解説の通りです。

選択肢5. バソプレシン分泌量は、増加する。

(〇)

 

冒頭の解説の通りです。

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