管理栄養士の過去問
第38回
午後の部 問2

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問題

第38回 管理栄養士国家試験 午後の部 問2 (訂正依頼・報告はこちら)

栄養教育では、人間の食行動に注目し、行動科学の理論やモデルを活用して、食行動がより良い方向に変容するように支援を行う。行動科学の理論やモデルを活用した支援として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
  • 管理栄養士自身が過去に経験した成功事例と同じ方法で、栄養教育を行う。
  • 栄養素や食品に関する知識の習得を重要視して、栄養教育を行う。
  • 対象のライフステージと準備性に適した行動変容技法を用いて、栄養教育を行う。
  • 行動科学の理論やモデルについて、それらの構成概念を全て用いることを優先して、栄養教育を行う。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は、「対象のライフステージと準備性に適した行動変容技法を用いて、栄養教育を行う。」です。

 

行動科学とは、心理学を中心に社会学、教育学、人類学などさまざまな専門分野から人間の行動を総合的に研究する学問です。

行動科学の理論やモデルは、レスポンデント学習理論やオペラント学習理論が挙げられます。

このような技法を用いた栄養教育は選択肢の中では正解のもののみです。

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02

行動科学の理論やモデルを活用した支援について問題をみていきましょう。

選択肢1. 管理栄養士自身が過去に経験した成功事例と同じ方法で、栄養教育を行う。

× 間違いです。

 

管理栄養士自身が過去に経験した成功事例と同じ方法では栄養教育を行いません

優先課題を設定して栄養教育を行います。

 

選択肢2. 栄養素や食品に関する知識の習得を重要視して、栄養教育を行う。

× 間違いです。

 

栄養状態や生活習慣、社会、環境など食を取り巻くあらゆる実態や要因をアセスメントして、栄養教育を行います。

選択肢3. 対象のライフステージと準備性に適した行動変容技法を用いて、栄養教育を行う。

〇 正解です。

 

対象のライフステージと準備性に適した行動変容技法を用いて、栄養教育を行います

選択肢4. 行動科学の理論やモデルについて、それらの構成概念を全て用いることを優先して、栄養教育を行う。

× 間違いです。

 

対象者の課題や状態に対応した適切な理論モデルを選択します

まとめ

行動科学は「人の行動を記述、説明、予測、制御すること」を目的としてさまざまな専門分野から人間の行動を研究する学問です。

対象者の課題や状態に対応した適切な理論やモデルを選択する必要があります。

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03

栄養教育の目標は、個人および集団の健康増進をめざし、望ましい方向に行動を変容させ、習慣化へと導くこととされています。

行動科学の代表的な理論やモデルとしては、オペラント学習理論(Skinner)、社会的学習理論(Bandura)、ヘルス・ビリーフ・モデル(Becker)、シーソーモデル(宗像)、行動変容のステージモデル(Prochaska)などがあります。

しかし、学習者の実態を把握し、行動科学やモデルに無理に当てはめることなく、個々に合わせた対応が必要となります。

選択肢1. 管理栄養士自身が過去に経験した成功事例と同じ方法で、栄養教育を行う。

(×) 冒頭の解説の通りです。

選択肢2. 栄養素や食品に関する知識の習得を重要視して、栄養教育を行う。

(×) 冒頭の解説の通りです。

選択肢3. 対象のライフステージと準備性に適した行動変容技法を用いて、栄養教育を行う。

(〇) 冒頭の解説の通りです。

選択肢4. 行動科学の理論やモデルについて、それらの構成概念を全て用いることを優先して、栄養教育を行う。

(×) 冒頭の解説の通りです。

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