管理栄養士 過去問
第38回
問123 (午後の部 問26)
問題文
消化器疾患の栄養管理に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
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問題
管理栄養士試験 第38回 問123(午後の部 問26) (訂正依頼・報告はこちら)
消化器疾患の栄養管理に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- 胃食道逆流症では、炭水化物を制限する。
- 胃・十二指腸潰瘍では、たんぱく質を制限する。
- たんぱく漏出性胃腸症では、たんぱく質を制限する。
- 胆のう炎では、脂肪を制限する。
- 胆石症では、炭水化物を制限する。
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この過去問の解説 (3件)
01
それぞれの疾患の特徴と栄養管理について理解しておきましょう。
不正解です。
胃食道逆流症では、脂質を制限します。
胃食道逆流症は胃の内容物が食道へ逆流し、食道粘膜の炎症を引き起こします。
脂質の多い食物は消化に時間がかかり胃への負担が大きくなります。
不正解です。
胃・十二指腸潰瘍ではたんぱく質を制限する必要はありません。
胃・十二指腸潰瘍は消化管壁に潰瘍ができ欠損を生じる病態です。
傷害された粘膜の修復などの改善にはたんぱく質の補給が必要となります。
不正解です。
たんぱく漏出性胃腸症では、脂質を制限します。
たんぱく質漏出性胃腸症は消化管壁でたんぱく質が漏れ出して低アルブミン血症となります。
消化管に負担をかけないよう脂肪を制限し、逆にたんぱく質は多く摂取する必要があります。
正解です。
胆のう炎は、胆道に炎症が起きる疾患です。
胆汁の流れが悪くなる原因に胆石があり、胆石は過剰なコレステロールの結晶化などが原因となっています。
不正解です。
胆石症では、脂質を制限します。
胆のう炎、胆石症どちらとも低脂質食を原則としています。
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02
消化器疾患の栄養管理は、疾患の種類やその症状によって、適切な管理方法が異なります。
疾患の種類に応じた適切な栄養管理方法を理解していきましょう。
不適当です。
胃食道逆流症では、炭水化物ではなく脂質摂取量を制限します。
不適当です。
極端なたんぱく質の摂取制限はせず、消化のよいものにすることや、脂質の少ない食材を選択します。
不適当です。
たんぱく漏出性胃腸症では、低脂質高たんぱく質食にします。
最も適当です。
胆のう炎では、脂肪を制限した栄養管理が重要になります。
不適当です。
胆石症では、炭水化物ではなく脂質の摂取量を制限します。
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03
消化器疾患の栄養管理は、その症状の緩和や治療を目的として、食事療法が重要になる場合が多くあります。
それぞれの疾患や、臓器の構造を理解することで、理解しやすくなります。
✕ 不正解です。
胃食道逆流症の食事療法では、胃酸の逆流を防ぐため胃酸過剰分泌となるような食品を制限し、場合によっては分割食や体位調整にて対応します。
具体的には、脂質・刺激物を控えます。
✕ 不正解です。
胃・十二指腸潰瘍の食事療法では、消化負担がかかりやすい脂質・繊維質の食品、刺激物を控えます。
消化負担を軽減し潰瘍の治癒促進を優先します。
✕ 不正解です。
たんぱく漏出性胃腸症の食事療法では、低脂質・高たんぱく質食とします。
脂質摂取によって、リンパ液へのたんぱく質漏出が助長されることが分かっているため、漏出を抑えるために低脂質食とします。
また、低下した血漿タンパク質(主にアルブミン)を補うために、高たんぱく質食とします。
○ 正解です。
胆のう炎の食事療法では、脂質を制限します。
脂質を摂取するとその分解のために胆のうが収縮し、胆汁を分泌します。炎症がある場合はこの動きを最低限に抑えるために、脂肪を制限します。
✕ 不正解です。
胆石症の食事療法では、脂質を制限します。
胆石症は胆のう内や胆管に石ができる状態であり、胆汁分泌のための胆のう収縮等の刺激によりこの石が管内へ排出され詰まると、胆管結石等を引き起こすおそれがあります。
胆のうの収縮を抑えるため、脂質制限が基本となります。
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