管理栄養士の過去問
第38回
午後の部 問69

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問題

第38回 管理栄養士国家試験 午後の部 問69 (訂正依頼・報告はこちら)

ユニット型介護老人福祉施設におけるユニットのレイアウト(図)である。ユニットには介護職員が配置され、ミニキッチンがある。この施設での食事の提供方式として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
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この過去問の解説 (2件)

01

ユニット型介護老人福祉施設とは、10人以下の少人数グループを一つの生活単位(ユニット)として、1ユニットごとに専用の居住空間と専任の職員を配置することにより、家庭的な雰囲気の中できめ細やかな介護ケアを行うことができる施設です。

選択肢1. 中央配膳方式

最も適しているとはいえません。

 

中央配膳方式は、調理室で盛り付けまで行い、配膳車等で喫食場所まで運搬する方式です。

ユニットにミニキッチンが設置され、使用できる機器・設備も備わっていることから最も適切な方式とはいえません。

選択肢2. パントリー配膳方式

最も適切といえます。

 

パントリー配膳方式は、調理室で調理した食事の再加熱や一部の調理、盛り付けを喫食場所で実施する方式です。

ユニットのミニキッチンには調理機器・設備を備えているので最も適切な方式といえます。

選択肢3. バイキング方式

最も適切とはいえません。

 

バイキング方式は、数種類の大皿に盛り付けられた料理を利用者自身が自由に選択し、盛り付けを行う方式です。

施設の利用者は介護が必要なため自身で行うことは難しいので最も適切な方式とはいえません。

選択肢4. 弁当配食方式

最も適切とはいえません。

 

弁当配食方式は食事を弁当箱に入れて配食する方式です。

ユニットにミニキッチンがあり機器・設備を備えていることから最も適切な方式とはいえません。

まとめ

施設の特性や、備えられた設備によって適した食事の提供方式があります。

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02

施設における食事提供方式には様々なものがあります。それぞれにメリットデメリットがあるため、食事利用者の特性や施設の設備などを踏まえて検討しましょう。

選択肢1. 中央配膳方式

不適です。

中央配膳方式とは厨房で全ての盛り付けを行い、配膳車で喫食場所まで運びます。

喫食場にはミニキッチンがあり保温することができ、この場での盛り付けすることも可能です。そのため、最適な方法とは言い難いです。

選択肢2. パントリー配膳方式

適しています。

パントリー配膳方式は料理を食缶で運び、その場で盛り付ける方法です。ミニキッチン設備を持つ食堂では最適な方法であると言えます。

選択肢3. バイキング方式

不適です。

バイキング方式とは大皿に盛り付けられた料理から、喫食者が自由に取り分ける方式です。

この施設は介護福祉施設であり対象者は介護が必要であることが分かるため、自分で移動しながら取り分ける方式は望ましくありません。

選択肢4. 弁当配食方式

不適です。

弁当配膳方式はお弁当箱に詰め、お弁当として提供します。お弁当は衛生の観点から温度管理が困難です。さらに冷めても安全な料理が選択されるため提供する食事に制限が生まれます。

そのため、最適な配膳方式とは言えません。

まとめ

配膳方式には様々な種類があります。

<中央配膳方式>

厨房で盛り付けまでを行い、喫食場所まで届けます。

労働生産性が高い一方で喫食者の嗜好に合わせることは困難です。

<病棟配膳方式>

病棟(喫食場)で盛り付けや一部調理を行う方式です。食事の分量を操作しやすく、適温の提供も可能ですが、人件費がかかり、異物混入のリスクも上がるというデメリットがあります。

 

現場で配膳する方式にはその中でも以下のように様々なものがあります。

<対面配食方式>

喫食者に対面して食事提供を行います。温度、衛生管理がしやすく利用者の嗜好にもあわせられますが、労働生産性は低くなります。

<事前配食>

①カフェテリア方式

盛り付けた料理をショーケースに並べ、喫食者が選択し、組み合わせます。

②トレイセット方式

厨房内で盛り付け、トレイにセットしておく方式。

<パントリー配食方式>

料理を食缶で配膳室(パントリー)に運び盛り付ける方式。

<喫食者配食>

学校給食などで見られる、喫食者が教室で盛り付ける。

 

様々な配膳方式を理解し、現場ごとに適した方法を考えてみましょう。

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