管理栄養士の過去問
第38回
午後の部 問77

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問題

第38回 管理栄養士国家試験 午後の部 問77 (訂正依頼・報告はこちら)

Kクリニックに勤務する管理栄養士である。
大学2年生の学生がクリニックを受診してきた。学生は、20歳、女性。中学生の時から新体操部に所属している。審美系スポーツでは、体型が重要と考えており、食事摂取を常に控えるようにしてきた。最近、普段の生活において、立ちくらみや息切れ等の症状がみられた。鉄欠乏性貧血と診断され、鉄剤投与を受けた。1日の食事内容は、表のとおりである。
身長160cm、体重45kg、BMI 17.6kg/m2

薬物治療により、症状は改善してきた。この学生に栄養食事指導を行うことになった。指導方針として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
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この過去問の解説 (2件)

01

この患者の問題点は鉄欠乏性貧血と診断されていること、BMIがやせであることが挙げられます。

これらを踏まえて栄養食事指導内容を検討していきましょう。

選択肢1. エネルギー摂取量を増やす。

正しいです。

食事記録から昼食に主食を摂取していなかったり、BMIがやせであることから慢性的なエネルギー不足であることが考えられます。

まずはエネルギーを補給することが望ましいでしょう。

選択肢2. たんぱく質摂取量を増やす。

最適ではありません。

たんぱく質摂取量も食事摂取から考えて増やすべきですがたんぱく質の摂取を増加するより、エネルギー摂取量を増加させることのほうが先決です。

 

選択肢3. 鉄摂取量を増やす。

最適ではありません。

鉄欠乏性貧血であることから鉄摂取量も増やすことが望ましいですが、鉄は薬剤からも補うことができるため、最優先課題ではありません。

選択肢4. 水分摂取量を増やす。

最適ではありません。

水分が不足しているかは今回の食事記録や検査値からは明らかでないため、最適な選択肢ではありません。

まとめ

今回の選択肢はどれも重要な課題です。その中でどれが優先すべき項目かを検討し選択肢を選びましょう。

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02

鉄欠乏性貧血と診断されたこと、食事記録から問題点をアセスメントして栄養指導をしていきます。

選択肢1. エネルギー摂取量を増やす。

適した指導方針です。

 

対象者のBMIは「やせ」であり、1日の食事記録からも主食が足りておらずエネルギー不足が懸念されます。

選択肢2. たんぱく質摂取量を増やす。

適しているとは言えません。

 

たんぱく質は十分とは言えませんが、主食を中心とした全体的な食事量を増やすことが望ましいです。

選択肢3. 鉄摂取量を増やす。

適切とは言えません。

 

本性例の鉄欠乏性貧血では原因は食事量不足と考えられるので、まずは全体的な食事量を増やすことから優先すべきだと考えられます。

選択肢4. 水分摂取量を増やす。

不適です。

 

本症例では水分摂取量を増やすことが適しているとは考えられません。

まとめ

薬物療法により症状は改善してきていること、日頃から食事摂取を控えるようにしていることから痩せ体型の改善を優先することが大切です。

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