管理栄養士 過去問
第38回
問179 (午後の部 問82)
問題文
K病院に勤務する管理栄養士である。
患者は、9歳2か月、女児。健診で肥満を指摘され、心配した母親が女児を連れて来院した。
初診時、身長135cm、体重44kg、肥満度41.8%。腹囲81cm。血圧114/70mmHg。空腹時の血液検査値は、血糖90mg/dL、AST17U/L、ALT29U/L、non−HDLコレステロール130mg/dL、トリグリセリド115mg/dL。家族歴なし。
原発性肥満と診断され、医師から1日の指示エネルギー量を2,000kcal、たんぱく質エネルギー比率を20%E、脂肪エネルギー比率を25~30%E、カルシウム量を750mgとして、栄養食事指導を行うよう指示があった。放課後や休日は外遊びをよくしているが、スポーツクラブなどには所属していない。
母親から、女児の普段の食事内容を聞き取った(表)。医師からの指示内容を踏まえ、優先すべき改善項目である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。
患者は、9歳2か月、女児。健診で肥満を指摘され、心配した母親が女児を連れて来院した。
初診時、身長135cm、体重44kg、肥満度41.8%。腹囲81cm。血圧114/70mmHg。空腹時の血液検査値は、血糖90mg/dL、AST17U/L、ALT29U/L、non−HDLコレステロール130mg/dL、トリグリセリド115mg/dL。家族歴なし。
原発性肥満と診断され、医師から1日の指示エネルギー量を2,000kcal、たんぱく質エネルギー比率を20%E、脂肪エネルギー比率を25~30%E、カルシウム量を750mgとして、栄養食事指導を行うよう指示があった。放課後や休日は外遊びをよくしているが、スポーツクラブなどには所属していない。
母親から、女児の普段の食事内容を聞き取った(表)。医師からの指示内容を踏まえ、優先すべき改善項目である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。

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問題
管理栄養士国家試験 第38回 問179(午後の部 問82) (訂正依頼・報告はこちら)
K病院に勤務する管理栄養士である。
患者は、9歳2か月、女児。健診で肥満を指摘され、心配した母親が女児を連れて来院した。
初診時、身長135cm、体重44kg、肥満度41.8%。腹囲81cm。血圧114/70mmHg。空腹時の血液検査値は、血糖90mg/dL、AST17U/L、ALT29U/L、non−HDLコレステロール130mg/dL、トリグリセリド115mg/dL。家族歴なし。
原発性肥満と診断され、医師から1日の指示エネルギー量を2,000kcal、たんぱく質エネルギー比率を20%E、脂肪エネルギー比率を25~30%E、カルシウム量を750mgとして、栄養食事指導を行うよう指示があった。放課後や休日は外遊びをよくしているが、スポーツクラブなどには所属していない。
母親から、女児の普段の食事内容を聞き取った(表)。医師からの指示内容を踏まえ、優先すべき改善項目である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。
患者は、9歳2か月、女児。健診で肥満を指摘され、心配した母親が女児を連れて来院した。
初診時、身長135cm、体重44kg、肥満度41.8%。腹囲81cm。血圧114/70mmHg。空腹時の血液検査値は、血糖90mg/dL、AST17U/L、ALT29U/L、non−HDLコレステロール130mg/dL、トリグリセリド115mg/dL。家族歴なし。
原発性肥満と診断され、医師から1日の指示エネルギー量を2,000kcal、たんぱく質エネルギー比率を20%E、脂肪エネルギー比率を25~30%E、カルシウム量を750mgとして、栄養食事指導を行うよう指示があった。放課後や休日は外遊びをよくしているが、スポーツクラブなどには所属していない。
母親から、女児の普段の食事内容を聞き取った(表)。医師からの指示内容を踏まえ、優先すべき改善項目である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。

- エネルギー量
- たんぱく質量
- 脂質量
- カルシウム量
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この過去問の解説 (3件)
01
小児肥満での栄養食事療法のポイントは、食事・運動・生活習慣の改善・健康教育などを取り入れて行います。また、成長期の場合は無理なエネルギー制限による体重減少は目標とせず、規則正しい食事・運動・生活を心がけるのが大切です。
改善事項として不適切です。
患者は成長期であるためエネルギーの制限は今後の成長に影響します。
正しいです。
食事記録から、朝食でたんぱく質を欠いていることが分かります。
規則正しいバランスのよい食事に改善するためには優先されるべき項目であることが分かります。
改善項目として不適切です。
一見すると間食を取っており、脂質量が多いように感じます。
今後改善が必要な項目ではありますが、小児期の食事栄養指導では制限するよりも正しい食生活を身に付けていくことが重要です。
改善項目として不適切です。
患者は給食と家庭で牛乳を1日2杯摂取しているため、摂取量は十分であると言えます。
成長期の肥満患者の栄養管理は長期的に取り組むべき課題になります。
成長障害や食行動異常を起こさないためにも短期的な結果を求めず、少しずつ食生活を改善しながら体重を適正な範囲に戻していくのが重要です。
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02
女児は原発性肥満と医師から診断されています。
医師からの指示
エネルギー量 2000kcal
たんぱく質エネルギー比率は20%E (400kcal 100g)
脂肪エネルギー比率は25~30%E (500~600kcal 55.5~66.7g)
カルシウム量は750mg
女児の食事内容の特徴
1朝食にたんぱく質の多い食品を食べていません。
2給食の主食を、おかわりしています。
3給食と間食で牛乳を400ml飲んでいます。
4たんぱく質は、肉や魚から摂っています。
5アイスクリーム、ポテトチップ、フライドポテトなど脂質の多い食品を食べています。
✖ 優先すべき改善項目ではありません。
医師の指示内容は、エネルギー量 2000kcalです。
女児の食事記録では、およそ2000~2300kcalです。
〇 優先すべき改善項目です。
医師の指示内容は、たんぱく質 100gです。
女児の食事記録では、朝食にたんぱく質を摂っていないことがわかります。
また、肉や魚、大豆製品などたんぱく質が多い食品を多く摂取していません。
✖ 優先すべき改善項目ではありません。
医師からの指示内容は、脂質を1日55.5~66.7g摂ることです。
食事以外でも脂質を摂取しているので、優先すべき改善事項ではありません。
✖ 優先すべき改善項目ではありません。
医師の指示内容は、カルシウム750mgです。
女児は牛乳を2杯飲んでいておよそ440mgのカルシウムを摂取しています。
給食や夕食でカルシウムを摂る可能性もあり優先すべき改善事項ではありません。
医師の指示内容と女児の食事を比べて、優先すべき改善項目を選択します。
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03
小児の肥満では成長にも影響があるため、栄養素が不足しないようにすることが重要です。
不適です。
摂取エネルギー量は過剰というほどでもないので、他の項目の改善を考えます。
改善項目として適切です。
医師の指示によるエネルギー量2000kcalたんぱく質エネルギー比率20%のたんぱく質量
2000kcal×20%÷4kcal=100g
朝食にたんぱく質がしっかり摂れておらず、1日量を見ても足りないので優先すべき改善項目となります。
適切とは言えません。
間食を見ると脂質量が気になりますが、1日量で見ると過剰というほどでもないので他の項目の改善を考えます。
不適です。
牛乳も2本摂取しているのでカルシウムの不足の心配はありません。
原発性肥満の原因としては一般的に摂取量の過剰が原因であることが多いのですが、小児の肥満では不足に注意することが最優先と言えます。
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